852 料金支払手段の多様化とペーパーレス化 当局ではこれまでも、口座振替やクレジットカードなど、時代時代に合わせて多様な支払手段を導入し、お客さまの利便性向上に努めてきた。 近年はスマートフォンを使用した支払いが普及拡大していることから、令和元(2019)年7月より、料金の支払いにスマートフォン決済を導入した。同年9月には、請求書払いでは全国で初となる「PayPay」導入を、11月には「楽天銀行コンビニ支払サービス」の導入など、対象となるサービスを順次拡大させてきた。 こうした支払手法は、紙の請求書に印字されたバーコードをスマートフォンで読み取って行うものであるが、更に利便性を向上させるため、請求書や当局からのお知らせ文書のペーパーレス化に向けて動き始めた。 令和3(2021)年3月より、スマートフォン決済を利用されているお客さまのうち希望される方に対して、スマートフォンに直接請求情報を送信する取組を試行的に開始した。この時は23区内のお客さまに限定したものであったが、令和4(2022)年1月からは多摩地区のお客さまにも対象を拡大し、本格的にペーパーレス化の運用を開始した。3 新技術を利用したサービス向上 お客さまからの問合せに関するサービス向上のため、平成30(2018)年7月、局ホームページのトップ画面にAIチャットボット「水滴くん相談室」を公開した。 AIチャットボット導入は水道事業体としては全国初の試みであり、水滴くんがホームページのコンシェルジュとなり、会話形式でお客さまからの問合せに対応するもので、お客さまからのフィードバックや利用実態を分析、改善していくことで、より的確な回答が出来るように設計された。 また、同年7月には、給水契約者で希望される方に音声コード付きのお知らせ文書や請求書などを送付するサービスを開始した。これは、文書上に貼付された音声コードをスマートフォンなどで読み取ることで、記録されている情報を音声で聞くことができる、というものである。 さらに、令和2(2020)年2月からは、お客さまセンターにおいて、職員がお客さま対応を行う際に、AIチャットボットが問合せ内容に関連する情報や回答を会話形式で表示するAIチャットボットを導入した。 平成27(2015)年1月には、ウェブ上で水道料金や利用状況を確認できるサービス「東京水道マイネット」のサービス提供を開始した。東京水道マイネットでは、検針結果や料金のメールによるお知らせ、ホームページ上でのクレジットカード継続払い等の申込みのほか、過去4年間の使用水量と料金の確認ができるといったサービスを提供してきた。 そして、令和4(2022)年10月には、これまで東京水道マイネットや局ホームページなど、異なるシステムで受け付けていた申請等を一括して受け付けるとともに、同月に運用を開始したスマートメータと連携した使用水量の見える化等を通じたお客さまの利便性向上のため、スマートフォンアプリ「東京都水道局アプリ」を導入した。 このアプリ上では、水道の使用開始・中止、口座振替やクレジットカード継続払等各種手続のほか、スマートメータから取得したデータによる使用水量の確認、漏水の疑いがある場合の通知機能、アプリ上での検針票配信など、多様なサービスが提供できるようになっている(図3-9)。 また、給水契約を締結していない方でも、東京都水道局アプリをダウンロードすることで、スマートフォンの位置情報を活用して一番近い災害時給水ステーションの場所や開設状況を確認することができるようになっている。図3-9 アプリアイコンと画像
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