75担を明確化した。そして平成20年代以降、この体制の下で監理団体への業務委託をさらに進めてきた(表3-1)。(2)株式会社PUCへの営業所業務の委託 「東京水道経営プラン2010」では、前期プランに引き続いて、一体的事業運営体制の構築による事務事業の効率化を図り、プラン対象期間で170名の職員定数削減を行うこととした。そしてこの期間に始まったのが、株式会社PUC(以下「(株)PUC」という。)に対する営業所運営業務の委託である。 これまで(株)PUCは、区部ではシステム開発やお客さまセンター運営といった業務の受託が中心であったが、こうした業務に加えて区部営業所の運営も同社に委託することになり、平成23(2011)年8月、板橋営業所が初めて(株)PUCに委託された。 これに引き続き、足立営業所(平成24(2012)年7月)、中野営業所(平成26(2014)年6月)、豊島営業所(平成27(2015)年4月)と、営業所の規模等を踏まえつつ、順次(株)PUCへの委託を進めてきた。 なお同社への委託を進めるに当たっては、委託後の営業所の業務水準確保と業務ノウハウ継承のため、当局職員の(株)PUCへの派遣(最長3年間)を行い、段階的に派遣規模を縮小することで、円滑な業務移行を図ることとした。(3)東京水道サービス株式会社への委託拡大 一体的事業運営体制の下、(株)PUCと同様に東京水道サービス株式会社(以下「TSS(株)」という。)に対する委託も拡大し、この間、大きく①浄水場運転管理・給水所維持保全、②設計・工事監督、③給水装置の3分野における委託を進めてきた。 まず浄水場運転管理については、平成19(2007)年度から23(2011)年度にかけて、砧、三園、長沢、小作等の浄水場の管理をTSS(株)に委託していった。 また給水所の維持保全についても、平成20(2008)年度に江東給水管理所(及び遠隔制御施設6か所)、平成21(2009)年度に小右衛門給水管理所(及び遠隔制御施設3か所。なお、小右衛門給水管理所の委託時の名称は荒川給水管理所)の管理を、それぞれTSS(株)に委託した。 この他、平成21(2009)年度に小平監視所の管理業務、玉川上水路及び村山山口貯水池の管理業務を委託した。平成27(2015)年度からは、当局の組織改正に合わせ、玉川上水路管理業務と羽村取水所・村山山口貯水池管理業務として委託を行った。 次に、管路の設計・監督業務については、平成21(2009)年以降区部の配水本管や小管の設計・工事監督業務を随時TSS(株)に委託していった。 そして給水装置に関しては、平成22(2010)年度までに全ての給水管工事係(平成19(2007)年度時点で22事業所)をTSS(株)に移管することとし、平成20(2008)年度から22(2010)年度の3か年で業務を移管した。 移管に当たっては、営業所運営業務の委託と同様、業務ノウハウの継承という観点から、当局職員のTSS(株)への派遣(最長3年間)を行うことで、円滑な業務移行を図ることとした。
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