東京近代水道125年史
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【資料編】法令・答申125 years' history of Tokyo Modern Waterworks〔法令・答申〕史跡玉川上水整備活用計画(抜粋)189(2)保存の進め方 ア サクラの成育が比較的良好な箇所  サクラを被圧している樹木への対処を行うほか、地元への補植適地の提供により後継樹木の育成を図っていきます。  実施に当たっては、モデル区間を設定し、地元自治体、地元団体等と協働しつつ先行して実施し、効果を十分に検証しながら、ヤマザクラ並木の復活に取り組みます。イ その他の区間  モデル区間における整備の検証等も踏まえながら、後継樹等を被圧する樹木への対処や補植適地の提供等を行い、地元との協働により、ヤマザクラの並木を順次形成していきます。〔 活用整備 〕 活用整備の推進(1)基本方針ア 保存整備と並行した活用整備を実施します。  保存整備は、実施すべき箇所が長距離かつ多数であるため、整備が完了するまでには、長期間を要します。したがって、活用整備は保存整備の完了を待つことなく、可能な施策から保存整備と並行して順次進めていきます。イ 保存整備と連動した効果的な活用整備を実施します。  今後、保存整備が進むとともに、整備完了箇所を中心に、来訪者の増加が期待されます。そのため、保存整備を実施した箇所は、連動して公開のための施策を展開していきます。ウ 段階的な活用整備を進めます。  史跡・名勝の積極的公開を行うためには、水路・法(のり)面の保全など、フェンス内側の整備を進めるとともに、フェンスの外側についても便益施設や管理施設の整備が効果的です。それらの施設は、設置者・管理者が複数存在するため、各関係機関と連携しながら、段階的に整備できるよう努めていきます。(2)施策の進め方  玉川上水や名勝「小金井(サクラ)」の来訪者や地元住民等に、玉川上水に親しみ、理解を深めていただくため、次の3つのテーマを設け、関係機関と協議の上、可能なものから順次施策を展開していきます。テーマ1 玉川上水を見せる:橋梁や緑道からの眺望の確保テーマ2 玉川上水への理解を深める:説明板の設置、PR活動の強化テーマ3 より多くの人が安全・快適に利用し、親しめるようにする:管理施設(フェンス)のデザインの規格化、便益施設の設置、散策路の拡充Ⅳ その他の取組1 地元や関係機関との連携の強化 玉川上水の保存整備や活用整備を行うに当たり、地元住民・団体や関係機関との連携を円滑に進めるため、既存の協議会の活用に加えて、地元自治体を窓口とした情報伝達や意見交換を進めていきます。2 環境施策の推進   緑の史跡空間として親しまれている玉川上水の保存・活用を行っていくに当たっては、できる限り環境に配慮した取組を推進していきます。

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