【資料編】法令・答申125 years' history of Tokyo Modern Waterworks148〔法令・答申〕今後の水道料金制度のあり方について(抜粋)1 水道料金体系の見直しの方向(1)料金体系見直しにあたっての基本的な考え方○大口使用者に節水を求める逓増型料金体系は維持しつつ、現在基本水量10㎥を設定しているため節水のインセンティブが働かない使用者層にも、より節水を意識した水使用を促すよう、料金体系上の仕組みを見直していくべき○大口使用者から小口使用者に需要がシフトする中、全使用者がどのように水道事業にかかるコストを負担していくのかについて検討が必要(2)基本水量制○節水のインセンティブを働かせるため、将来的には基本水量制を廃止し、小口径の使用者も1㎥から従量料金を負担する仕組みに改めていくべき○当分の間、基本水量を5㎥までに設定し、現行料金における料金負担額とのバランスに配慮して、適切な措置を講ずるべき(3)生活用水に対する軽減措置○これまでのような大幅な軽減措置は、使用者間の負担の公平の観点から、見直していくべき(4)最高単価○需要抑制型の逓増型料金体系は維持しつつ、コスト構造の変化に伴い、最高単価の適切な見直しを行うべき(5)水量区画○水使用実態等を考慮し、水量区画間のバランスや節水インセンティブに配慮した料金体系とすべき(6)都民負担のあり方 ① 基本的な考え方○現行料金体系は、小口使用者の負担軽減分を大口使用者が負担する仕組みのうえに成り立っているため、その見直しにより、小口使用者の負担増という結果を招来○今回の提言内容は、将来のあるべき料金体系としてこれを目指すべきだが、都民負担に配慮して、漸次段階的に進めるべき ② 基本料金の軽減措置○提言の内容を実施すると、1か月の使用量が10㎥2 料金関係の都民サービスの充実(1)これまでのサービス施策と都民の要望3 料金算定のあり方(1)東京都における料金対象原価の算定前後の使用者の料金負担が急激に増加する場合が発生○経過措置として、メータの減価償却費及び維持管理費について、現行料金の軽減率の2分の1を引き続き軽減すべき ③ 従量料金への配賦○新たに従量料金を設定する6㎥から10㎥の区画の単価設定にあたり、軽減措置を講ずるべき ④ 企業努力の推進○料金体系の見直しは時代の要請であり、実施にあたっては都民の理解が不可欠○料金体系の見直しにあたっては、水道事業者として、徹底した内部努力はもとより、企業経営の一層の効率化を推進すべきであり、都民負担の軽減に一層努めていくべき○都民の利便性向上を目的に、これまでも料金関係のサービスも含めた様々な都民サービスを展開○一方、都民からは、他の公共料金におけるサービスメニューとの比較で、新たなサービスの導入を望む声(2)新たなサービスの実施にあたっての視点○使用者によって選択が可能なサービスメニューの提供など、新たなサービスの導入を積極的に推進していくべき○一方、サービスの提供にはコストが伴うため、実施を検討するにあたっては、費用対効果の十分な検証や使用者間の公平な負担への配慮が必要○これまで資金収支方式により料金対象原価を算定○効率化のインセンティブが働きにくいこと、過剰な投資が行われる可能性があること等が、資金収支方式の課題(2)東京都におけるこれまでの取組と今後の方向性○これまでも、効率性向上や過大投資の排除に向けて、各種指標を作成・公表し、都民が効率化の進展度合等を監視できるよう工夫するなど、積極的第3章 今後の料金制度のあり方
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