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舛添前知事「知事の部屋」

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記者会見

平成27年7月21日更新

舛添知事定例記者会見
平成27年7月21日(火曜)
14時00分~14時31分

知事冒頭発言

1 日本初!「シティチャージ」について

【知事】はい。では、私の方から、3点ご報告いたします。
 まず最初ですけれども、このたび、東京都内に日本初となります「シティチャージ」というのを設置するようになりますので、お知らせいたします。要するに、皆さんの携帯とかスマホとかの充電サービス、無料でできるということです。「シティチャージ」というのは何かというのは、太陽光パネルから電気をとって、スマートフォンなどを手軽に充電できるソーラー式の充電スタンドで、今、結構バッテリー、長くもつのだけれど、時々、あっ、切れたというときに外で困りますね。ここに行けば、無料で充電できるということで、皆さん、都民、旅行者などが無料で利用できると。それで、夜間、雨天時でも利用できるように蓄電池が内蔵してあります。そして、上部にはLEDのライトがありますので、夜でも見えると。
 次に、東京の町に調和したデザインのピクトグラムで、これを見れば、あ、ここにあるなと、外国人でもわかると。「シティチャージ」はニューヨークやドバイなどで設置されているのですけれども、日本で導入するのは我々が初めてであると。設置事業者につきましては、「東京都環境公社」が募集を行いまして、「シャープ株式会社」を選定いたしました。今年の秋、東京タワーと虎ノ門ヒルズの2か所に設置をいたします。今後、利用状況等を検証して、設置場所を拡大してまいりたいと思っています。
 都は、これらの取組によりまして、太陽光発電の普及と、都民・旅行者へのサービス向上を図っていきたいと思っていますので。都内各地に、とりあえず東京タワーと虎ノ門ヒルズですけれども、観光スポットに行くと、それでチャージできるということで、おもてなしの1つになると思いますし、便利になると思います。この詳細は環境局に聞いていただきたいと思います。
(報道発表資料は、こちらをご覧ください。)

2 燃料電池バス試乗会及び実証実験について

【知事】2番目は、燃料電池バスです。7月27日から燃料電池バスの走行実証実験を行いますので、お知らせをいたします。今回の実証実験では、都心部や臨海地域の実際の都営バスの路線を走行します。まず都心部を走行するルートでありますけれども、渋谷の営業所を出てぐるっと回って、中野を経て、環七を北上して、練馬、そして六本木、東京タワー付近などをぐるっと走行します。臨海地域を走行するルートは、深川営業所を出まして、晴海、ゲートブリッジ、レインボーブリッジなどを走行いたします。渋滞や頻繁な車線変更など、大都市特有の交通事情、それから夏場の厳しい環境条件での走行を通じまして、都営バスでの営業運行に向けました車両性能の確認や整備上の課題などの洗い出しを行いたいと思っています。こういう状況のもとでオリンピックをやる訳ですから。
 燃料電池バスは利用の段階で、いつも言っていますけれど、CO2を出しません。それから、バス1台で、燃料電池自動車4台分の蓄電能力がありますから、災害時の非常用電源として有効であると。よく私が申し上げるのは、燃料電池自動車1台で皆さん方の家1軒、緊急停電したときに賄える。このバス1台で小学校1つ賄えるということであります。このため、都では燃料電池バスを2020年までに100台以上導入しようと思っております。オリンピック・パラリンピックの際に東京を訪ねた方々に水素社会の到来を実感していただくためにも、選手村や会場への輸送手段に燃料電池バスを活用したいと思っております。
 なお、この27日からの実証実験に先立ちまして、24日には、私も試乗して乗り心地を確かめたいと思っていますので、皆さんにもご案内行くと思うので、一緒に乗れるのかな、記者さんも。バスですから。ちょっとそこは環境局と交通局に聞いていただきたいと思います。
(報道発表資料は、こちらをご覧ください。)

3 「スタンド・アップ・サミット2015」について

【知事】3番目です。東日本大震災被災地の復興支援の一環として、「スタンド・アップ・サミット2015」というのを来月11日(火曜日)に東京ビッグサイトで開催しますので、お知らせをいたします。これは、これからの復興を担う若者たちを中心とした参加型のイベントで、「東京都」と「株式会社ビッグサイト」が共催で行うものであります。「未来は、自分たちで創っていく!」という想いのもとに、東北、東京、海外から約350名の中・高・大学生が集結して、自分たちの未来とこれからの復興について議論し、発信してまいります。当日は、若者による復興ディスカッションのほか、プロ車椅子テニスプレーヤーの国枝慎吾さんもお迎えして、スペシャルトークショーも行われます。東日本大震災から4年が経過した今、なお東北が抱えている課題について改めて認識し、復興について考える場としたいと思っております。是非多くの皆様にご来場いただき、被災地の復興を応援していただきたいと思います。詳細は総務局に聞いていただきたいと思います。
(報道発表資料は、こちらをご覧ください。)

4 新国立競技場建設についての政府の新たな体制について

【知事】用意したのは、以上3点ですけれど、ちょっとここに来る前、政府の方と連絡をしていて、ちょっと遅れました。今、同時に、政府も発表すると思いますけれども、今日の夕方、政府の新国立競技場建設についての新しい組織の立ち上げが行われるということであります。そして、明日の朝9時、そのことも含めて、遠藤五輪担当大臣が私のところに、都庁に参って説明をするということでありますので、こういう形で東京都と国とが協力して新国立競技場問題も着実に、前向きに片づけていくということであります。ある意味で、私の提言を聞いてくださったということでありまして、国も早速この夕方からそういう体制をとるということの連絡を今、政府からいただきましたので、皆さん方にもお伝えしておきます。

質疑応答

【記者】時事通信の安延です。2点ほど伺います。冒頭ご発言があったシティチャージですけれども、これは虎ノ門と東京タワーに1基ずつ設置するということでいいのかということと、それから、今後の拡大についてですけれども、どういったエリア、全体の設置規模とか、何かイメージがあればお聞かせください。

【知事】それぞれ1基ずつと私は理解をしておりますし、そのとおりだそうです。それで、皆さんたくさん集まるような観光スポットに主として置きたいと思っていますから、できるだけ多くということで、追々に、いろいろなご意見やご要望はあると思いますから。東京に住んでいる私たちというのは、よほどのことがないと、先ほど言ったように、充電機能は結構あるので、そう途中で切れるというのはあまりないと思うのです。だから、むしろ旅行者の方々が、「あ、しまった」ということのためが多いのではないかなと思っていますけれども、これ、やってみないとわかりません。できるだけ便利にしたいと思っています。

【記者】ありがとうございます。2点目、新国立競技場の関係ですけども、先日、ブログで建設本部、作業委員会設置を提言されているのですけども、知事のイメージとして、建設本部と作業委員会のそれぞれの役割ってどういうイメージを持っているのかということと、先ほどもご発言があったのですけれども、いわゆる新組織、これはどういう財源とか、それからデザインコンペとか、何をやると、何か政府からもし聞かされていれば、その辺もあわせてお聞かせください。

【知事】もちろん政府がおやりになることなので、私はいろんな提言を申し上げていくということで、早いほうがいいって、まだ誰も提言してないので、とにかく早くしないと間に合いませんから、今までのことを私なりに検証して、いっぱい情報を持っていますから、そうすると今までの体制ではだめだと。政府は全面的に一致団結してやらないと片づきませんよという形で、そういうことになると。その形は国がお決めになるのですけど、おそらく担当する閣僚による閣僚会議という形になると思っております。そしてその座長は遠藤大臣がおなりになると。そして、副座長は菅官房長官と下村文部科学大臣になると私は聞いております。
 あとは事務方が入って、そういう大きな母体があって、その下に作業チームを作るということでありまして、その作業チームには我々都庁からも参加するということで、そういう了解を先ほどしてきたところでありますので、そこで具体的に話が行く。
 ただ、私は民間も入れないとだめだということを申し上げているので、それは今後どうするか。とにかく今日の夕方の政府の会合のメインは、そういう政府全体で、安倍総理が白紙決断した訳ですから、安倍総理の決断のもとにしっかりとした閣僚による組織を作ると。そこから先の細かいのはまたご相談しながらということで、最初から我々東京都に関係あることですから。今までは、造るのは政府だと、君らは黙っていて、後で金出せということですから、そういうことでは、それだからこうなったのでしょう、だから最初から。だって、東京都のど真ん中へ造る訳です。
 ですから、我々もできるだけの協力をするし、協力するに当たっては情報を共有しないとだめでしょう。だから、そういうところに、まあ、2人ぐらい出そうと思っています。そして、彼ら、エース級を出しますから、そこで技術の問題、お金の問題、こういう問題を議論していく。
 ただ、私が提言したように、まだいろいろな問題があるので、とにかく政府も自民党もやるって言っているので、検証してもらって、なぜこういう失敗になったのか、検証したとき、「ここがおかしかった、じゃ、これを変えていきましょう」とやるのが当たり前でしょう、組織としては。それの第一歩を踏まれるってことは、大変結構だと。
 それは最終的には政府が権限を持っておられる訳ですから、ご自由にお決めになればいいので、ただ、今までの文科省、JSCという体制とは違うものができるということは明確だと思います。

【記者】3点目も新国立競技場の関係なのですけれども、先般の白紙撤回の関係で、完成時期が2020年春になって、2019年秋のラグビーワールドカップには開催できなくなったところなのですけれども、これを受けて、都としての対応、例えば味スタの改修とかですね、現時点で都知事に何かお考えがあれば、対応についてお聞かせください。

【知事】私はいろいろなとこで申し上げたように、先週キックオフして、皆でにぎにぎしくラグビーボール持って、ユニフォームまで着て頑張ってやって、それでその日の夕方、「白紙だ、ラグビー間に合いません」で、残念だなということを申し上げたので、今後どうするかについては、ワールドカップの組織委員会がまず大きな方針をお決めになると思いますので、それを受けてからでないと、動きようがありません。
 一応、皆さんのご推挙で、関係自治体12自治体の、私が代表ですから、そのことも含めて、2019ラグビーワールドカップ組織委員会のご検討、そしてご方針を待った上で、都は対応したいと、今はそういう状況です。

【記者】東京MXテレビの風戸です。3日前の知事のツイッターなのですけれども、新国立競技場について、大失策に至った経緯を検証し、責任者を処分することが不可欠だとつぶやかれていましたけれども、今日は、下村文部科学大臣に、辞任についての質問が出まして、それについては否定をされました。批判は謙虚に受けとめたいと。確実に間に合うようスキームを作ることが最も責任を果たしていくことだと。その上で、第三者委員会を作って検証を進めるとお話しされていましたけれども、この反応というか、対応についてはどのように捉えますか。

【知事】こういうことは検証して、問題があるところはきちんと責任をとってもらわないといけないのですが、誰がどういう責任持っているかが全くわかんないのですよ。これこそが無責任体制だ。東京都について、大きな決断について問題が起これば私の責任ですから、私が責任をとりますよ。私が指示している訳ですから。
 では、文部科学大臣だって、「いや、もうちょっと早く知っていたら僕だって何かできたんだろうな」なんておっしゃったことありましたね。だから、下村さんもかわいそうなのかもしれない。全然役人から情報が上がってこなくて、一番担当である文部科学大臣の情報量の方が、都知事より少ないというのは何なのですかと。例えば。
 では、それを上げなかったのは誰かというのは、いや、僕は上げた、あれは上げた、JSC、いみじくも理事長言ったように、「いや、僕らは言われてやっているだけですよ」。まさに、誰もいないのです。だから、誰も出てきませんよ、無責任体制ですから。
 ですから、組織として文科省、JSCの体制では動きませんということをさんざん申し上げたから、この夕方、政府は新しい組織を作ると言うので、今度はしっかりやってくださいよということなのですよ。
 だから、まさにそれこそが、探しても責任者がどこにいるかわからないという、これが最悪なんだということだと思います。
 あとは、もうそれぞれの政治家はそれぞれご判断なさればいいと思います。

【記者】すみません。知事はブログの中では文部科学省が失敗の最大の原因だと。

【知事】そのとおりですよ。

【記者】お話しされているということは、文部科学大臣が辞任すべきだというお考えでしょうか。

【知事】いや、それが、だから、文部科学大臣にも上がってなかったと文部科学大臣が言っている訳でしょ。自分だって、もっと早く知っていればこうなったのにと言っている、それは何ですかと。だから、そこで大臣がどういう決断なさるかというのは、それは一人一人の政治家の決断なのです。政治家ですから、決断すればいいし、任命権者である総理が決断すればいい話であって、ということを申し上げているので。
 とにかく不思議な世界で、本当に、1つの組織でどこに責任があるかわからないというのは、問題ですね。しかし、こういうことはですね、三権分立ですから、国会がある訳でしょ。ですから、国権の最高機関の国会で議論をすればいい話であって、私は私の率直なる見解を述べているだけでありますから、あとは行政府と立法府の国会の方でしっかりと議論してくださいということに尽きると思います。

【記者】テレビ朝日の内田です。繰り返しになってちょっと恐縮なのですけども、麻生大臣は今朝の閣議後会見で、国立の問題なのですが、デザインを決めたときは田中真紀子さんであったりだとか、要は民主党政権のときにもそういうことが着々と決まっていったと発言をされているのですが、民主党政権の責任という部分はどのように都知事はお考えでしょうか。

【知事】いや、それは先ほど言ったように、きちんとどの党であれ、自民党も民主党も含めて、特に政府も含めて、全部検討して、検証すべきですね。失敗は失敗でしょう、こういう状況になったというのは。なぜそうなったかを検証して、その過程で責任者も出てくるだろうし、私は、ちゃんと、もう二度と失敗は許されませんから、その失敗の反省の上に、今度失敗しない組織を作りなさいよということで、文部科学省、JSCではまた失敗しますよという警告をしているので、違う組織を作るというのは大変結構だと思います。
 だから、前向きに、今後どうすべきかということで、それは民主党政権のときに決まって。ただ解散総選挙のごたごたであったり、皆、話がどっか、そういう話なんてもう政治家の頭になかった時代ですね。だから、そういう事情もあるでしょう。
 だけど、それは民主党も、自民党政権も関わっている話ですから。皆で反省すべきは反省して、そして、前向きに、良いものを作らないといけない。皆、力を合わせ、これぐらいのことは乗り越えないとオリンピックやパラリンピックやっておれませんよ。それはもう知恵を集めれば、日本人の力、頑張ればこんなものは簡単に解決できると思っているのです。
 その一歩を今日踏んでくれるということですから、それで結構だと思っていますので、だから民主党も検証しないといけません。もう少し、国会でいろいろな質問するときも、自分たちも勉強してやらなきゃ。ネタが誰のだとわかるような話し方してはだめですよ。言わなくてもわかると思いますけども。

【記者】報知新聞の北野です。新しくデザインされていくであろうその新国立なのですが、知事はどういう景観であったりとか、どういう機能であったりとか、どういうものが理想的とイメージされておられますでしょうか。そのご私見、ご見解を伺えればと思います。

【知事】まず、私もアスリートで、特に陸上競技のスプリンターでしたから、アスリートファーストです。国立競技場、やはりサブトラックないと困るのですよ。ウォーミングアップしたいですし、本当に本番のときに備えるために。だから、まずアスリートがきちんと走ることができて、競技することができて、国際大会やれないとだめです。ここでの記録はもう世界記録として公式に認定できますということでないと。それから、見に来るお客さんがいる訳ですから、観客の皆さんが非常に心地よく見られないとだめだと。それから3番目は、レガシーとして残そうと。東京都に残る訳ですから、国立競技場として。だから、いつも申し上げるように、あのとき、2020年のオリンピック・パラリンピックのおかげで、こんなすばらしいものが私たちの子供や孫の世代に残ったということで、よかったなと思うものでないといけないと思います。私は駒沢公園なんて、いいレガシーだと思って。あの公園あって、私もジョギングしたりとかいろいろスポーツしたり、この前もインターハイでもあそこ使いましたからね、いろんな競技。そういうものでないといけないと思います。
 そういうことと、それからもちろん環境との調和とかですね、それも当然考えないといけない。あれ一帯を神宮球場、それから秩父宮ラグビー場を含めて、立派なスポーツのメッカにしたい訳ですから、ほかのものとの調和も考えないといけないと思います。
 べらぼうに高い価格ではいけないですけど、今度逆に、何百億以下じゃないとだめだみたいなことをやってしまうと、そっち側の要求はかなわなくなりますね。安かろう、悪かろうではだめだと思うのです。ですから、私が言うのは役人だけではなくて、アスリートも、庶民の代表も皆入って議論して。そしたら、仮に、1000億円超えて、最初のあのように、1300億円になっても、「いや、こんなに世界に、最高のすばらしいものできるなら、もう1300億円でもいいじゃないですか」ということになればいいので。何か、本末転倒で、まずお金がありきでは、高いというのとまた逆で、安けりゃいいのかということになるから。今言ったアスリートファースト、観客は心地よく、そしてレガシーと、この3点だと思っています。

【記者】日本経済新聞の舘野です。今、知事がおっしゃった神宮、秩父宮含めて、外苑との関係でお伺いします。新国立の建設を前提に、今の秩父宮をオリンピックまでに壊してという外苑の再整備の計画の前提だったと思うのですけれども、その辺も狂ってくると、東京にとって重要なプロジェクトである神宮外苑の再整備への影響も懸念されるのですけれども、現時点でその辺をどうお考えでしょうか。

【知事】これは、私が入院する直前の4月1日に、関係者あわせて、せっかく皆でまとめて協定結びましたね。ですから、今これが生きている訳です。新国立で2019年にラグビーができないということですけれども、その代替は先ほど言ったようにどうするか、まだ考えていませんけれども、今のところは、では、どう神宮全体を変えるかという話にもいっていません。だから、場合によっては、今、舘野さんおっしゃったようなことをやらないといけないかもしれませのですけど、当面はちょっとまだそこまでの思いは行っていないし、仮に2019年に間に合わなくてもですね、一応順番に整備していく、国立競技場は造らないとといけないのですよね。それから、神宮球場を次に横にやって。それで一番最初に秩父宮を変えていくということなので、そういう流れを、今回の件で変えないといけない、絶対変えないといけないということではないように思いますが、これはもうちょっと時間が必要だと思います。

【記者】テレビ東京の石井です。今日の下村文部科学大臣が閣議後の会見で、新しい新国立競技場の屋根をつけるべきかどうか、文化的なイベントをできるようにするかどうかというところについて、お答えはされなかったのですけれども、国民の理解が求められるようなものみたいな感じのお返事をされていたのですが、知事としては、これを文化施設としても使うのか、競技場のみということも考えられるのか、どのように考えていらっしゃいますでしょうか。

【知事】それぞれプラス、マイナスがあると思うのですよ。自然の芝を使うためには屋根ない方がいい。しかし、東京のような高温多湿なときに、やはり屋根があった方がいいかもしれない。寒いときどうするか、大雨のときどうするかっていうようなこともあるので、そのプラス、マイナスをまさに議論するための作業部会ができて、そこにアスリート、それから文化人、文化事業をやる方、そういう方の意見を入れた上で、時間は限られていますけれども、早急に、最終的にその関係閣僚会議で決めるということになるのだろうと思いますので、私は非常に難しいなと思っています。陸上競技というのは、雨、嵐の中で、泥まみれになっても走りますから、その立場から見ると、屋根どうでもいいよなという気がするのですけど。ただ、やはりレガシーとして、富を生み出してやるためには、AKB48がいつも来るか、ポール・マッカートニーをいつも呼ぶかは別として、やはり何かそういうイベントもやりたいなと思うので。これは議論して、全体の予算とかということとの関連もあると思います。だから、私自身はいろんな意見ありますけども、皆に意見を、万機公論に決すべしということだと思います。

【記者】IWJの沼沢です。よろしくお願いします。競技場のことについてお伺いさせていただきたいのですが、前の猪瀬さんが2012年7月28日のツイッターで、今回の東京オリンピックは既存の施設を使うので、世界で一番金のかからないオリンピックになると発言されていましたが、今回、競技場が2500億円まで膨れ上がったということについて、どうしてここまで様変わりしてしまったのかなということについての見解をお聞かせください。お願いします。

【知事】そういう議論はほとんど今もう意味ないので、見直して新しくやるって言っているので、これから先のことを考えた方がいいと思っています。

【記者】NHKの田中です。国立競技場についてなのですけれども、これまで知事は、国立のものであるから国でやるということをおっしゃっていたのですが、今回、検討段階から都の職員が入ると。改めてその意義、狙いというのをお聞かせください。

【知事】今までの政府の態度が、はっきり言ってあまりにひどかったから、私は文句言っているので、「造るのは君じゃないだろうと、国が造るのだよ、口出しするな、しかし金出せ」。おかしいでしょうと。だって、東京都の中にある訳です。東京都の土地も一部使う訳です。しかも、国立競技場だけども、2020年の東京オリンピック・パラリンピックのメイン会場になる訳です。そしたら、少しは最初からですね、東京都。いいアイデアだし、すばらしい技術者もいる訳ですから、文部科学省よりはるかにすばらしい技官がいます。東京都、ものすごい大きな、巨大プロジェクトやっていますから。はるかにこっちの方が能力ある。
 ですから、もちろん国土交通省という能力あるところもありますけれども、だから最初からきちんと議論してやるっていうことがあった方がいいでしょう。そうした場合に、我々もそこで意見を言って、「ちょっと待ってください、そんなものに100億かけないで、これ、50億で済まして、こっちにかけた方がいいですよ」。そういう形で我々が50億と、こっちに50億って決めれば、「それは都の意見を入れて決めたのですから」といって、我々の責任でもってお金が払える訳ですよ。「造るのは勝手に自分らは造るから、後で金だけ出せ」というのは何たることかっていうことが私の、まあ、おかしいじゃないかって言った原点な訳です。ですから、大変いい方向に向かっていると。こういう率直な議論をして、最後は国民が団結すればいいので。
 それからもう1つ申し上げておきますと、そこに都が入ることによって情報が共有できるのです。一切、情報入ってこない。公式にです。もちろん非公式に全部入れますけれど、私は。だから、いろんな文句は言えるのだけど。全く公式に言ってこない訳ですから。それはおかしいので、皆さん方だってそうでしょう。何で1年半前にメディアの皆さん、今のような議論をしないのだと。2019年、間に合っていた訳じゃないですか、皆さんやってくれれば、という思いがあるけれども。「しかし、そんなこと言ったって、どこからの情報ももらわないのに書ける訳ないでしょう」と、ペン持ったって。だから、これからは是非皆さん方も、厳しく情報を寄こせということをおっしゃっていただいて、国民の代表なのですから。それで、きちんと監視していく。私が提案しているように、これから作業部会のトップは、一月に一遍はここまでやりましたと。「これだけやる予定だったけど、かくかくしかじかのことでこれだけ遅れています」というようなことをやはり国民に知らしていく必要があると思うのです。
 それで、国会もきちんと見ていって、私は申し上げたいのは、国会の委員会の中の、小委員会でも、作っていいから、特別委員会。それ、必ずチェックしていく、国民の代表なのですから。そうでなきゃ、私は国会の監視機能ってないと思うので、そういうことをしっかりやっていけば、皆で力合わせていいもの作ろうということになると思いますから、要するに失敗は成功のもとなのですよ、ね。転んでそのまま転んでいてはだめですよ。転んでもただで起きてはだめですよ。必ず、もっと明るく、もっと良いものを得て、前に進んでいくということが必要だと思いますので。私もはっきりいろいろなことを申し上げますけど、基本的に明るく前に進んでいきたいと思っていますし、必ず成功させると、2020年。日本人の力をもってすれば絶対にこれはうまくいくということを申し上げます。

(テキスト版文責 政策企画局調整部政策課)


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