
舛添知事定例記者会見
平成27年5月29日(金曜)
14時00分~14時33分
知事冒頭発言
1 「一都三県の地方創生に関する連絡会議」の開催について
【知事】私の方から5件ございます。
まず第1番目です。これは「一都三県の地方創生に関する連絡会議」の開催につきましてお知らせいたします。先般、石破地方創生担当大臣と面談をいたしまして、「高齢化」、「少子化」などにつきまして意見交換を行いました。首都圏のこうした問題への対応は、日本全体の将来像に大きな影響を与えるという点について認識を共有したところであります。
そこで、6月2日に、国と東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県の一都三県で地方創生の連絡会議を立ち上げまして、「高齢化」、「少子化」への対応を含めた意見交換を行っていきたいと思います。
この会議は、各都県の副知事クラスをメンバーとするものでありますが、第1回目は私も参加いたします。また、国からは石破地方創生担当大臣、さらに平内閣府副大臣が参加いたしまして、忌憚のない意見交換をする予定であります。
今後、日本経済を持続的に成長させていくには、2020年東京オリンピック・パラリンピック大会を契機に、首都圏が国際競争力を高め、さらに発展することで、その効果を全国に波及させ、地方の活性化につなげていくことが不可欠であります。そういった意味でも、今回の会議の立ち上げは大変有意義なことであると考えております。
この点の詳細につきましては、政策企画局に聞いていただきたいと思います。
(報道発表資料は、こちらをご覧ください。)
2 「都民の備蓄推進プロジェクト」について
【知事】2番目です。これは防災関連でありますが、「都民の備蓄推進プロジェクト」についてお知らせいたします。この取組は、都民一人ひとりの自助の力を高めるために、各家庭における食料品や生活必需品の備えを促していくものであります。実施に当たりましては、防災専門家からなる検討会を設置して、いただいた意見等も踏まえながら内容を取りまとめました。
まず、今から30年に7割の確率で首都直下型の地震が起こるということなので、そういう場合に、何が起こるか。インフラの途絶、電力7日、通信14日、上下水道30日、都市ガス60日、最悪こういうものが止まってしまう。それから、がれきの山で道路は閉塞状態で、トラックが動けないというのは物流の麻痺。それから、建物の倒壊そのほか。そこで、自分の家が壊れなかった人、そうすると、壊れていればもう避難所に行かざるを得ないですけれど、自分の家は大丈夫だという方は、避難所に行かないで、自分の家で生活を続けていただきたいということです。
是非都民の皆様にそうした事態を見越して、災害が起こっても当面自分の家で生活できるようにする。せっかく家が壊れていないわけですから。そこで、今回の取組なのですけれども、普通、皆さん備蓄といったら、どういうものかと言うと、特別なビスケットとか、いろいろそろえないといけないというようなことで、普通食べてないものを。乾パンなんて普通食べないですよね。こういうものをすぐ思ったりするのですけれども、だから、「特別なモノを準備する」という発想を変えてくださいと。特別なものを準備したら、それ買いに行かないといけないので、わざわざ。なかなか備蓄できないので、それが備蓄が進まない原因の1つなので、考え方を完全に改めて、「日常備蓄」という考え方をしたい。
イメージを変えて、どういうことかと言ったら、普通、自分が毎日食べているもの、飲んでいるもの、使っているもの、食料品、生活必需品、これを、普通3個あればいいものを4個買って、1つを備蓄する。そういう形で、いつもより少し多めに購入する。水とかもそうなので。こうすることで、災害のときでも、生活のやり方も普段と同じですし、災害によるストレスの軽減もできる。
それから、食べ物だけじゃなくて、普段何を使っているかと言うと、子供、高齢者いるとき、オムツ。それから、持病があれば薬。いろいろな薬の種類があっても、この薬じゃないと自分が効かないのだってあるのですね。それから女性だったら生理用品、こういうものも多めに備えていただきたいと思います。
また、普段あまり使わないのですけれども、例えば、災害時に必要不可欠なもの、カセットコンロ、これは結構私なんか、すき焼きやるときとか、チーズフォンデュやるときとか、そういうのを使いますので、それから懐中電灯、これも事前準備して、定期的に確認していただきたい。
そこで、この「日常備蓄」という考え方で、4人家族をモデルに作ってみました。さっき言ったカセットコンロが、ボンベがある。オムツがある。生理用品もあったと思いますけれども、お水とかレトルト食品、こういうものですね。
何だ、こんなにいっぱいやるのかということなのですが、実は、収納してみたら、これぐらいのスペースで収納できるということで、日頃のストックの延長ということでやっていただきたいと思います。
こうした取組を、都民の皆様に広く知ってもらうために、今度、「1年に一度は備蓄」ということで語呂合わせ、11月19日、これを「備蓄の日」として設定します。この日曜日、明後日ですけれど、八王子で開催します、風水害対策訓練におきまして、このプロジェクトを紹介することをスタートとしまして、今後様々なキャンペーンやイベントの実施などを普及に向けた取組を順次展開してまいりたいと思っております。
詳細は、これは総務局の担当でございますので、そちらに聞いてください。
(報道発表資料は、こちらをご覧ください。)
3 第1回「新宿ターミナル協議会」の開催について
【知事】3番目です。来週6月3日、水曜日に第1回の「新宿ターミナル協議会」を開催いたします。皆さんもお使いになっていると思う新宿ターミナルというのはとても大きいというか、12路線の鉄道、59のバス路線、それで1日約358万人が利用する。これ世界一だと思います。
ターミナルのこの面積見ますと、平面的な広がり、つまり西武新宿線から大江戸線まで約1キロに渡っている。それから今度、駅の構造なのですけれども、これ、本当に乗りかえのとき、今、私は手術後なもので階段上るのが非常に大変なのですけれども、地下7階の大江戸線から地上2階までだから、全部下から上まで行くと9層構造ということであります。しかも、この、これだけ複雑な範囲を複数の交通事業者、施設管理者がそれぞれ独自に管理・運営しているということなので、本当に、我々はこっちに住んで、慣れているからいいのですけれど、初めて新宿に来た人は乗り換えなんか迷うと思うのです。
そこで、今回、協議会を立ち上げるのは、地元の新宿区とともに設置して、利用する人の観点から使いやすい新宿ターミナルを目指そうということで、座長には日本大学の岸井教授にやっていただいて、委員には、案内サインが専門の学識経験者とか、交通事業者、施設管理者の参加をいただきたいと思います。
本当に乗り換えが一番、ターミナル駅は難しいので、特に外国の方は新宿着いたら、SHINJUKUってアルファベットで書いてあるのですけれども、そこから小田急、地下鉄に行きたいときに、本当にそれがわかるようになっているかということで、これをきちんとやらないと、2020年のオリンピック・パラリンピック大会でも困ることになるので、そこで第1回の会議には私も出席しますし、新宿区長さんもお出になって、皆さんの意見を聞きながら議論したいと思っております。
この件の詳細は、都市整備局の方にお伺いいただければと思っております。
(報道発表資料は、こちらをご覧ください。)
4 都立駒沢オリンピック公園における「レストラン・カフェ事業者の公募」について
【知事】次です。これは規制緩和の一環でありますけれども、「駒沢オリンピック公園」におきます、これは都立ですけれども、「レストラン、カフェ事業者の公募」についてお知らせをいたします。
このたび、公園におきます多機能利用の取組の第1弾として、「駒沢オリンピック公園」に民間のノウハウを活用した「レストラン・カフェ」を導入します。都立公園では初めての取組としまして、店舗デザイン、建築から運営まで全て一体として、一連のこれを民間事業者にプロポーザル方式で公募をいたしたいと思っています。
私もしょっちゅう、ここ散歩行ったり、ジョギング行ったり、本当にいい場所なので、使っていますけれども、西門の付近と、それから第2駐車場ですね。この2カ所で、事業者にどちらか1か所選択してもらって、自分ならこういう店作るよというのを提案してもらう。そこで、けれど、本当にこう、緑の中で食事を楽しめることができる空間を作る。私なんか、よく行って長い時間いるときに、何か食べたいなと思っても駄菓子屋しかないので、ちょっとこういうのがあるといいなと。
それから、ただ「レストラン・カフェ」の売上は、これ、都立公園でありますので、その一部を出してもらって、防災機能の向上に活用するということで、公園の魅力向上につなげたいと思っております。
こういう規制緩和をしながら、現代の都市生活に合った多彩な機能を持つような公園をまず作ってみたいということでおりますので、是非多くの皆様に応募していただきたいと思っています。
この件の詳細は、建設局に聞いていただきたいと思います。
(報道発表資料は、こちらをご覧ください。)
5 観光ボランティアによる「街なか観光案内」の開始について
【知事】最後のご報告ですが、このたび、観光ボランティアによる、「街なか観光案内」を新たに開始しますので、お知らせをいたします。
ソウルに行ったときに、「動く観光案内所」ということで赤いユニフォームで、私が例えば歩いていると、「日本人の方ですね。何か困ったものはありますか」と日本語でしゃべって、いろいろ案内してくれる。こういうことを、同じことをやろうということで、これまで東京都を訪ねる外国人旅行者に対して、観光ボランティアによる都庁案内ツアーとか、観光スポットをめぐるガイドサービスを提供してきました。これに加えて、6月19日から新たに、今、申し上げたように街の中で、「韓国の方ですか」、「中国の方ですか」、「アメリカの方ですか」と、こういうことで声をかけて外国語で案内を行う「街なか観光案内」を、まず新宿駅を上野駅を皮切りに開始をいたします。
そこで、チーム名とユニフォームを決定しましたので、早速ご紹介をしたいと思います。
まずチームの名前の正式は、「おもてなし東京」ということに決定をいたしました。ユニフォームは、都がビジネスを支援している有望な若手デザイナーの藤江珠希さんにデザインしていただきました。
それで、今回、作成したユニフォームを着用して、普通、皆さん、こういう格好で歩かないと思うから、すぐわかると思います。これはおもてなし東京チームだなと。
この件は、産業労働局に聞いていただきたいと思います。
(報道発表資料は、こちらをご覧ください。)
質疑応答
【記者】幹事社毎日新聞の武本です。幹事から2点ほどお伺いします。冒頭の中で、先ほど発表ありました観光ボランティアの関係ですが、先般、たしか東京都内の外国人旅行者数も、昨年が前年から比べて、たしか3割以上増えていたかと思うのですけれども、改めてということになりますけれども、五輪に向かって、外国の人たちをもてなすとき、どういったところを一番やはり重視していかなきゃいけないかを、ちょっと改めてお聞かせ願いたいのですが。
【知事】今、おっしゃったように、日本全体、とりわけ東京に来られる観光客が、円安ということもあってものすごく増えています。だから、2000万人という数字、東京だけで千八百何万人、2020年大会までにということなので、これはおそらく上方修正しないといけないぐらいになると思います。そして、いろいろな外国人観光客の方々の興味がいろいろなところにある。だから、普通は、じゃあ浅草見て、スカイツリー見て、銀座見て、これも大体定番のコースが、皇居見てとあるのだけれども、いや、こういうものを見たいとか、例えば下町の、谷中のあたりのたくさんお寺があるようなところを見たいとかいうのがあるので、そういう要望にきちんと応えられないといけないので、是非いろいろな国の外国語ができるボランティアを養成したいというふうに思っています。
そして、この前、東京マラソンで使ったような28カ国語ぐらいの翻訳アプリがありますので、ニーズに合うように。
それと、日本人は恥ずかしがり屋で、こっちから声かけるの悪いなと思っているのですが、ちょっとでも困っていそうな方がおられれば、積極的にあのユニフォームで声をかけてもらうという形でやっていきたいと思っています。
【記者】もう1点、またちょっとオリンピック絡みですけれど、先週、前回の会見でもお話ありました新国立の関係なのですけれども、今日、下村大臣の方が、閣議後会見で、向こうの担当の局長が、途中経過について東京都に報告に行くという形で閣議後会見ではお話がありました。実際、今日、どういった形で、どなたがご対応されるのか。それと、知事、この前も、これまでも、何ていいますか、情報がちゃんと開示されてないということで、苦言を呈されていたかと思いますが、どういったやりとりがあったかというのは、つまびらかにされるという理解でよろしいでしょうか。
【知事】あの、この前以来の経過を振り返っていただけばわかりますけれども、役人同士が話したのではありません。知事と大臣、トップ2人がきちんと話をして、皆さんの前で、国民の前で。それで、私がそこで申し上げたのは、「まず負担してくださいと、500億円という数字を出されましたから、都民にそういうことを知事としてお願いする前提としては、総工費幾らになるのですかと。工程はどうですかと、ちゃんと間に合うのですかと。何か屋根つけないなんて話もあるけれど、どうですか」ということを問いかけたら、もう、すぐその場で、「間に合いません」と、「屋根ありません。座席もこれだけ減らします。お金いっぱいかかります」ということをおっしゃったわけです。
そこで、その後いろいろ経過はありますけれども、私は、要するに知事と大臣ですから、トップですから、役人じゃありませんよ。それぞれ国を代表する、東京都を代表する人間が、私が国に対してその情報開示をお願いした。ですから、私の今の状況は、5月の末までに持ってこられるということをおっしゃいましたね、あのときに。それを待っていますという状況です。だから、一刻も早く、中間報告とか何とかいうことではなくて、一刻も早く私が申し上げた情報を持ってきてもらう。そこから幾ら支援するかは検討するので、そういう筋立てですね。しかし、5月18日、そういう大事な会談があって、そういうお願いをして、その答えはまだ来ていませんという状況で止まっています。
私は役人の中間報告なんか不要です。私は、これをくださいと言ったので、即座に持ってきてください、時間が限られています。しかも、5月21日に大臣が官邸に行って、幾ら支援するなんて話の前提をちゃんとやりましょうと言っているのに、580億円、都が出すべきだという、私に言わせれば、本当にひどい数字を出して官邸に説明したと、これだけも背信行為ですね。
つまり、皆さん覚えてらっしゃると思うけれども、1万5000か何かの仮設の席、仮設にすると言ったわけでしょ。そしたら、あの紙は、可動式のすばらしい座席にするので、何百億円か知らないけれど、その金、出せと言っているわけです。大臣が仮設にすると言った3日後に、官邸に、もっとすばらしい座席つくるので、都が金出せという、そういうことを説明する組織というのは何なのですかということで、私は厳しい指摘をしてきたわけでありまして、私が今求めているのは、中間報告とか何とかいうことではありません。私が要求したことに対してきちんと情報を持ってくるということに尽きるので、情報を待っているので、中間報告なんか要りません。
【記者】率直に伺いますが、先方のその局長が来るというのをお断りしたという理解になるのですかね。
【知事】そんなもの、必要ないです。私は大臣に直接お願いしているのですから。中間報告出せなんて、一言も言ってないでしょ。今から1年後、2年後に着工するならわかりますよ。期限が迫っているではないですか。だから、早く持ってこなきゃ、そんなもの。だから、持ってこられないならこられないで、かくかくしかじか、そういう理由で持ってこられませんということをきちんと説明すべきであって、要するに、この1年以上、そういうことを続けてきたのではありませんか。そうでしょう。だから、私が知事に就任してすぐやっていれば、1年以上時間はあったわけです。ですから、私が今求めているもので、国民の前で要求したものに対して、それがきちんと戻ってこないということは、おかしいのではありませんか。ですから、私はそれをひたすら待っているというのが今の状況です。
【記者】NHKの中島です。よろしくお願いします。冒頭とも関係ないのですけれども、新銀行東京に関してご質問させていただければと思います。新銀行東京、経営統合の話が出ていると思いますが、株式交換の形でということが言われています。まずこれについては、知事、どう受けとめられているのかという点と、あと、今回の経営統合の話が、都の今持っている80%以上の株式の割合が減ることにつながり、事実上、経営の関与から撤退するんじゃないかという見方があります。一方で、株式交換という形ですと、グループ会社の株式を持つということになり、今後も関与も続くということにも見えると思うのですけれども、都としては、この先についてはどういうビジョンを持っているのかというのを教えていただければと思います。
【知事】再三申し上げているように、今2つの銀行で検討を開始しているという、これはもう皆さん、その情報は共有、私も共有している。私どもの立場は、株主としてそれを注意深く見ているというのが今の状況であります。それで、経営統合という形というのはそう簡単ではないのは、いざやろうとしたときに、うまくいかないといけないですから、デューデリジェンス(Due diligence)という、わかりやすくいうと、お互いの資産や経営内容を教え合うという、こういうプロセスを経て、そして実はやってみたら、「あっ、とてもじゃないけれど、ここと合併したんじゃ、これはよく数字見たら駄目だよ」ということで駄目になる可能性もあるわけです。そういうこともまだやっていません。それをやって、そして今いろいろなことで株式の交換とか優先株とか、いろいろなのが報道も出ていますけれど、まだ何も決まってないので、ひたすら私は見ている。
ただ、私が気をつけないといけないことを1つ、2つ申し上げますと、400億円の追加の出資をしていますので、これは都議会の付帯決議でも、これを棄損しないことということですから、それはしっかりと見ていかないといけません。したがって、仮に、きちんとデューデリジェンスをやって、やった結果、そういう確証が持てないと、「ちょっと待てよ」と、「これはそんなにバラ色の話じゃないよ」ということになれば、それは株主として、それがいいとは言えないと思います。だから、そこまでまだいっていないということが1つ。
それから2つ目は、報道によっては東京都が撤退するというような報道ぶりもありますけれども、まだそれも、1つは、中小企業支援というのはしっかりやりますよということで、私の長期ビジョンを含めて、政策の中には入っています。では、どういう支援をやるのですかというときには、金融機関の関与ということは、一番困るのは資金繰り、アウトになったときなので、だから金融機関は必ず関与させないといけない。だから、きちんと東京都が、私が責任を持って、政策として中小企業を支援するということを続けていきたいと。続けていくということは、しっかり、思っていていただきたいと思います。
それから、こういう話が出ると、何か東京都が手放すというのはよっぽど調子悪いのではないかみたいな話がありますけれども、少なくとも、この前、今度、首脳陣が交替になりますけれど、今までやってこられたトップの寺井さんが相当頑張っていただいて、黒字転換して6年間になります。そして、資産もしっかりとありますので、少なくとも今の新銀行東京が経営破綻であるとか、経営不安というのは全くありませんので、この点は強調しておきたいので、どうか預金者の皆さん、取り付け騒ぎというのは間違っても起こさないでいただきたくて。つまりしっかりしてきたと、6年黒字を積み重ねてきて、そして資産もしっかりあります。それより前の状況で、そんなもの、経営統合とかやるような話には論外の状況だったわけでしょう。こういう話ができるようになったということは、そこまで業績が回復したということでありますので、それを契機として、さらなるいい方向を目指すにはどうすればいいかということで、今、東京TYファイナンシャルグループと話し合いが始まったというのが、それが今の状況です。ですから、これがうまくいくかどうか、それもまだわからない状況なので、後ほど誤報にならないように、どうか皆さん方の慎重なペンの使い方をお願いしたいということであります。
【記者】報知新聞の北野です。新国立問題に関してなのですが、都の費用負担に関して、18日以降の10日間で累計で170件ぐらいの、五輪準備局を中心に意見というか、そんな額は支払うべきではないという声が、都民から寄せられているというようなことです。これに関しての受けとめをお願いいたします。
【知事】それは当然じゃないですか。というか、私が一都民として聞いたときに、やはり同じ考えを持ちますね。500億円って大きなお金ですよ。都にお金があり余っているわけでなくて、子育て支援から、高齢者の支援から、医療体制の整備から、使わないといけないところはたくさんあるのです。だけど、2020年大会を成功に導きたいというのは皆さん思っている。だから、説明して、「あ、なるほどな」と、「こんなすばらしいことが東京都にもたらされるんだ」と、それなら、私は、東京都民は、もう500億円と言わず700億円だって出すよとおっしゃる、いや、可能性はあると思いますよ。だから、そのために必要な情報を開示してくださいと申し上げたのは、何も間違ってないのではないですか。ですから、そういう都民の声があるというのは、私は国のほうも厳粛に受けとめるべきであると思っています。
【記者】日本経済新聞の舘野です。新銀行についてお伺いします。詳細なデューデリはこれからというところだと思いますけれども、先ほどのおっしゃった400億円毀損してはいけないというラインがありますと。そこで都としては、現在の新銀行の資産価値、400億はあるだろうという見込み、成算のもとで今の交渉に入っているのか、そのあたりは都としてはどうお考えなのでしょうか。
【知事】これは銀行同士がやっていることなので、先ほど言ったように見つめるしかありませんし、それから、あくまで株ですから、私の申し上げたいポイントというのは、仮に、デューデリジェンス含めてきちんといって、経営統合もしたと。したけれども、そこから業績ががた落ちになったというのでは、株価が下がりますので、だから、そういうことまで見越して展望を考えてないといけないので、今、株価がどうかということは、これは差し控えたいと思っています。
【記者】テレビ朝日の北本です。2点、ちょっと。まず1点目は確認したいのですけれども、きょうの文部科学省の久保局長が来るという話は、流れたという理解でよろしいのでしょうか。
【知事】流れたというより、私が求めていることではありませんので、来る必要がありませんとお断りしましたということです。
【記者】わかりました。
それともう1点、国立も心配事なのですけれど、ちょっともう1つ、都民にとって心配事、葛西臨海公園でですね。スマが、たくさん死んじゃって、水族園の方は、強気というか、平静を保っているというか、大丈夫だというような声なのですけれど、とはいえ、ま、どうなのかなという、マグロですね。何か、マグロを入れるために強気を装っているのかあれかわからないのですけれど、その点、知事、今回のスマから、このクロマグロにいく分は、どういうふうにお考えでしょうか。
【知事】あの、ちょっと詳細な数字申し上げますと、5月22日に、サバ科のスマ29匹入れたわけです。そうしたら、23日から今朝にかけて、13匹のスマが死んでしまったと。それで、その死因を調べたら、昨日までに死んだのが12匹なのですけれど、今朝はまた1匹死んだのですけれど、その死んだ12匹の死因の原因が、壁にぶつかって骨折したということでありますので、ハガツオに比べると、ちょこちょここう、神経質に動く魚なので、ぶつかったというので、ウイルスとかそういうことではないということなのですが、注意深く見つめていって、それから、そういう意味で、クロマグロの導入というのは、6月に行うつもりであります。それで、自分も熱帯魚と金魚が趣味なものですから、それを言うのも申し訳ないのだけれども、本当に死因がわからなくて死ぬことがありまして、昨日まで元気であっても、それから例えば金魚でも、琉金類というのはゆっくり動くのですけれど、コメットとか、朱文金とか、ものすごいスピードで動くのはぶつかる可能性があるのです。このニュース聞きながら、実は私、今朝、自分の金魚が3匹死んでいたので、同じ悲しい気持ちで、しかも、死因究明できなくて、昨日もきれいに水かえたりしてやったのに、何で死ぬのだろうと思っているので、私と同じ気持ちで葛西臨海水族園の職員の皆さんも頑張っておられるのですけれど、強気というより、一応、6月に行うつもりでありますので、是非水族園に1度行かれる方々は、頑張れよというのを、スマはじめ、魚たちに声をかけていただきたいということをお願いします。
(テキスト版文責 政策企画局調整部政策課)