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舛添前知事「知事の部屋」

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記者会見

平成27年5月22日更新

舛添知事定例記者会見
平成27年5月22日(金曜)
14時00分~14時29分

知事冒頭発言

1 首都大学東京オープンユニバーシティ特別講座「大人のための金融教育」の開催について

【知事】まず、第1点目です。首都大学東京オープンユニバーシティの特別講座「大人のための金融教育」についてお知らせいたします。この講座は、「東京国際金融センター」構想実現に向けた取組の一環としまして、資産運用をはじめとする金融に関する正確な知識や判断力など、いわゆる「金融リテラシー」を高めていただくために開催するものであります。
 首都大学東京の生涯学習部門でありますオープンユニバーシティが金融機関の協力を得まして、「首都大学東京」、それから日本取引所グループの「東京証券取引所」及び「みずほフィナンシャルグループ」の三者が共催で実施をいたします。
 7月7日からの毎週火曜日、夜7時から、兜町の東証ホールで4回にわたって実施しまして、経験豊富な講師が最新の事例なども交えまして、内外の投資環境やこれからの資産運用などについて、わかりやすく解説してまいります。
 初日の7月7日には、私も冒頭で挨拶をする予定であります。また最終日の7月28日には、金融庁から講師を迎えて特別講演も行いたいと思っております。
 定員は150名で、どなたでも申し込んでいただくことができまして、受講料も無料であります。希望者が多い場合は抽選になりますが、興味のある方はぜひ積極的に応募していただきたいと思います。
 詳細につきましては総務局にお尋ねいただきたいと思います。それが第1点です。
(報道発表資料は、こちらをご覧ください。)

2 日本橋室町仲通り、歩行者中心の空間を拡大する取組について

【知事】続きまして、第2点目です。これは来週25日から日本橋室町の仲通りにおきまして、歩行者中心の空間を拡大する取組を始めますので、お知らせいたします。
 東京都では、ゆとりや豊かさが感じられ、ビジネス環境の価値も高まる歩行者中心の空間づくりに、区と連携して取り組んでおります。
 そこで、ご承知のように、仲通り、丸の内もありますけど、日本橋仲通り、ここに福徳神社が今、再建されまして、コレド室町がここにあります。この通りのうち、警視庁の協力のもとに、一部で試行的に交通規制を実施する。平日も休日も午前11時から午後8時まで実施して、その結果、特段の支障がなければ、365日間継続して行うこととしたいと思っております。
 皆さんも行かれたと思いますが、日本橋の再開発によって、ここ非常に日本的な和風の風情を備えた通りとなっておりまして、福徳神社の鳥居があります。だから、表参道のような、ここの神社の参道のような形になってくる。ここを歩いていると、まさかこんなところに車が入るはずないなと普通思っちゃうし、車もここ入っていいのだろうかと思ったようなところなので、こうしてゆっくり、車とか交通事故というのは気にしないで、ショッピングを楽しむ、食事を楽しむというようなこともできるわけであります。
 今後、この歩行者中心の空間を活用しまして、内外の観光客を惹きつけるイベントや、ここにありますように、日常的に行うオープンカフェの展開など、新たなまちのにぎわいや魅力を創出していく取組を促進したいと思っております。
 同じ仲通りですけど、丸の内の仲通りも同じような試みを7月の末から予定したいと思っております。
 これがやはり、これからのいわゆるモータリゼーションからディモータリゼーションという形でのまちのにぎわいを生むことになることを期待しております。
(報道発表資料は、こちらをご覧ください。)

3 浜離宮恩賜庭園の新たな魅力の発信について

【知事】続きましてですね、浜離宮です。先般、ウィリアム王子様にもお茶を召し上がっていただきましたけど、この浜離宮恩賜庭園の新たな魅力の発信についてお知らせをいたします。
 先般、皆様方いらっしゃいましたように、都では歴史的景観を保存・形成するために、庭園の復元整備事業に取り組んでおりまして、浜離宮恩賜庭園では、江戸時代に創建され戦災で焼失したお茶屋の復元工事を進めてまいりました。
 この前、ウィリアム王子様とお茶を飲んだのは、「中島の御茶屋」でありますし、「松の御茶屋」も平成22年に復元されています。これに加えまして、今度、「燕の茶屋」を復元いたしました。この前、ウィリアム王子様来られたときには、工事中という囲いがあったと思いますけれども、復元が完成しましたので、5月30日(土曜)・31日(日曜)に公開記念イベントを実施いたします。
 イベントでは、「燕の御茶屋」を外から眺めながらガイドボランティアが解説する特別ガイド、それから復元工事の様子を紹介する映像の公開も予定しております。
 同じ厚さに割ったサワラの板を重ねて葺いた「こけら葺き」の屋根ということで、伝統の匠の技により復元されたこの茶屋を見ていただきたいと思っています。これが日本の文化の伝統であります。
 それからもう1つ、先般、イギリスのケンブリッジ公爵殿下をおもてなししたときに、ライトアップさせていただきました。このライトアップをさらに実施できる体制を整備していきたいと思っております。
 ライトアップの実施に当たりましては、夜間における来園者の円滑な誘導や園内の安全対策、おもてなしの内容の充実などさまざまな課題、特に安全の面を検討する必要がありますので、それで試行期間として7月から10月の間の金曜日、土曜日など、延べ26日間、一般の方が参加し、グループで案内することができるバスツアーを組んで、試行的にやって、どういう問題が起こるか、どうすればいいかということをやってみたいと、そういう調査を進めたいと思っています。
 この試行的なツアーの参加者に、いろいろなアンケート、ご意見をいただきまして、今後の本格的な実施に向けた運営方法を検討していきたいと思っています。
 この浜離宮の件につきましては、建設局に伺っていただきたいと思います。
(報道発表資料は、こちらをご覧ください。)

質疑応答

【記者】幹事社毎日新聞の武本です。幹事から二、三お伺いさせてもらいます。
 1点目は、冒頭お話ありました日本橋室町の仲通りの交通規制の関係なのですけれども、知事、これまでも欧州の先進国ではできるだけ都心から車を締め出す方向でまちづくりをしているということをおっしゃっていましたが、今回の交通規制の取組に当たっての、改めてこの意義と、それと、さっきちらっとお話ありましたけれど、丸の内仲通りの方も7月に同じようにやるということですか。

【知事】そうです。その仲通りの、やはり一番の問題は交通なのです。例えば、商品の搬入なんかは別のルートからもできるわけですので、そういうことも含めて、そして11時からですから、早朝搬入してもらえばいい。
 だから、50年前の1964年の東京オリンピックのときは、これはもう高度経済成長ということで、日本橋の上の首都高速を見ればわかりますように、景観とか環境とかよりも、とにかく経済成長を図るために何すればいいかということでがむしゃらにやってきた。今回は違うでしょう。やはり成熟した、ゆとりのある生活ができるまちとは何でしょうかということになると、生活を楽しむってことじゃありませんか。ということは、がむしゃらなモータライゼーションと逆の方向に行ったらどうですか。
 シェアードサイクルのように自転車の活用というのも、そういう意味もあって、車がなくなれば、排気ガスもなくなります。お店だって、お茶飲んだりするところがあって、排気ガスがもろに入ってきますから、それも締め出すことができるし、本当にゆっくりそぞろ歩きができる。だから、成熟社会の1つの特色としてやりたいと思っています。
 先般、オクトーバーフェストということで、「Taste of Tokyo」という名前で、秋に仲通りで食の祭典をやりましたけれども、それをやった場所が、丸の内の仲通りでありまして、銀座、新橋、虎ノ門地区に非常に近いわけなので、ここで同じような試みをやっていく。これは一番の問題は交通規制の問題なので、警視庁が非常に協力していただいたので、同じような方向で丸の内も7月末からやる予定です。

【記者】わかりました。
 2点目は、これも冒頭発言であった浜離宮の関係なのですけれども、夜のライトアップで、試行的にやるというお話かと思うのですけれど、知事、東京は夜、遊べるところがないということを日ごろおっしゃっていたかと思いますけれども、今、浜離宮、ごめんなさい、正確には私も覚えてないですけれど、たしか6時か、夕方までだったと思うのですけれども、もっと夜遅くまで開園するということも視野に入れているということになるのでしょうか。

【知事】ただ、それは不可能ではないのですけれども、やはり文化財なので、いろいろな意味で不祥事が起こってはいけないし、それから、特に夜、ライトアップはするにしても、やはり昼間と暗い中で犯罪とかいうような問題が起こったりする可能性がある。それから、不届きな人が来て、そこにあるものをこっそり盗んでいくというようなことがあってもいけません。だから、そういう中で試行的にやってみるというのは、例えば、はとバスのようなツアーで、どなたが乗っているかわかっていて、今日40人のグループで来て、ちょっと見ますという、こういうことから始めていけばいいのではないかと思っていますので、そして実際やってみて、問題点がなければ拡大していくということはあっていいと思います。
 それから、まさに延遼館の復元をやるときにも大変苦労したのは、文化財をいじるわけにいかないので、実を言うと、ライトアップするためにきっちりと、電線をどうするかにしても、あれ、今、仮にしかやってないのです。だけど、本格的にやるならば、それなりの許可を取るとかいうことが必要なので、夏、例えばオリンピック・パラリンピックをやる夏の暑いときというのは、7時ぐらいまで明るいですから、それぐらいまでは例えば散策して、それから先、ご飯食べに行く。さらにその後、夜、オペラでもやっていけば、それを見にいく。それから船に乗って、屋形船で、船の中でご飯食べるということも可能なので、夜の遊びはいろいろできると思っています。

【記者】わかりました。
 最後、幹事からもう一つです。先般、日本学術会議が、東京都に対して、受動喫煙に関して、防止するための条例制定を求める緊急提言を出しました。その中で、分煙、知事、これまで記者会見等で、条例制定についてはなかなかハードルも高いと、分煙をしっかりやるようにしたいというお話があったかと思うのですけれども、提言の方では、分煙では受動喫煙を完全に防止することはできないということで条例化を求めています。記者会見では、罰則付きの条例を作るべきだという形で会議のメンバーからは発言がありましたけれども、知事、この提言について、率直にどう受けとめていらっしゃるかお聞かせ願えますか。

【知事】私は、個人的にはたばこを吸わないので、たばこを吸わない立場だと、今日もこのフロアに入ってきた途端に、すごいたばこのにおいでした。感じた方、おられるかもしれないですけれど。この中の記者さんたちというのは、よく、たばこ吸われる方が多いので、そこからきたのかなと思いながら、あんまり愉快じゃない気持ちで執務室から来ます。来た途端に、ぷーんとこのあたりにおいがするのです。だから、こういうものをなくしてほしいなということで、結果が出ればいいので、やはり受動喫煙防止の成果が上がればいいのですけれども、1つはですね、やはりこれはもう厚労省もいろいろ取り組んでいますけれど、国全体でやるべきであって、条例というより法律です、やるならば。というのは、隣接している県がありますから、極端に言ったら東京都との境、そこでたばこ吸ったらどうなのでしょうかというような話になりかねないので、できれば、こういうのは国全体で検討して、法律でぴしっと決める。そうしないと、各地域ばらばらということになってしまいますから。
 それが1つと、どういうふうに具体的に、公共の場所というけど、どこまで公共の場所というのかということであるので。今、専門家による検討会議を開いていますけれど、なかなか結論が出ない。それぞれ賛否両論聞いていると、なるほどなというように思うので、もう少し検討会議を進めてもらいたいと思いますが、それから国の法律でしっかりやってもらいたい。それまでの間は、できることを実効的にやっていきたいと思っております。どうしてもたばこを吸いたいのだという方がおられるし、自分の趣味なのでという。だから、そういう方をどうするか。
 それからもう一つ、よく申し上げるように、外で吸う場合はどうなのだろうかということで、ニューヨークなんかだと、外は野放しなんです。東京の場合も、ポイ捨て条例があるところは、ポイ捨て条例で、たばこは歩きながら例えば吸えないようになっているけど、ちょっと区をまたげば、そうじゃないところもあるので、だからやはり、もう少し議論をして、それまでの間は実効的に受動喫煙が、これは絶対に良くないですから、受動喫煙できない体制をしたいと思っていますんで、もう少し国との協議も始めたいと思っていますし、実際に検討会議のこの結果をもう少し待ちたいなというのが今の状況です。なかなか難しいです。

【記者】東京MXテレビの風戸です。都の教育委員会が出しました体罰調査の結果についてお聞きしたいと思います。昨年度で68人が体罰を加えていて、前の年122人からは半減したということなのですが、いまだ、まだゼロにはならない現状、この現状をどのように捉えていらっしゃいますでしょうか。

【知事】1つは、しかしながら、半分に減ったというのは、それは1つのいいことだろうと思っていますけれども、やはりどうしても感情的になったとかというような、体罰する理由としてあるので、これはいろんな意味で先生方の教育というか、逆にですね、そういうこともやっていかないといけないと思っていますので。それから、言葉で言ってもなかなか聞いてもらえない、それから、この程度は体罰でないと思っていたというようなこともあるので、これからもちょっと、都の教育委員会が中心になって、厳しくそれは教職員の指導ということをやっていきたいと思っています。基本的には、言葉できちんと指導できるような信頼関係というのは先生と生徒の間に必要だと思っていますけれど、今後ともそういう努力をやっていきたいと思っています。

【記者】結構感情的になった方が6割だということだったのですけれど、知事も感情的になる寸前のところで止めることもあるかと思うのですが、どのような感情のコントロールをされているのでしょうか。

【知事】いやいや。まあ、年とっていくと、だんだんそういうことができるようなると思いますけども、一呼吸置くということぐらいに尽きるのではないでしょうか。なかなか、しかし、外で今みたいに偉そうなことを言っていて、では、自分の家庭の中でどうだというと、そう簡単じゃないなということで、恥ずかしいから申し上げませんですけれど、そんな感じです。

【記者】フジテレビの相澤です。冒頭発表がありました日本橋の交通規制についてお伺いしたいと思います。今回、試験的にやられるということですが、やる上でどういったことを注視したいのか、あと、その期間はどの程度を想定しているのかが1点と、丸の内と日本橋、今、試験的に2つやられていますが、今後、東京のどの辺のエリアまで拡大していきたいというお考えはありますでしょうか。

【知事】要するに、にぎわいを創出したいのですけれども、1番は、やはり商業地ですから、商品の搬入とか、そういう商売に差し障りがあるかないかということなので、11時から8時ですから、朝のうちに商品を搬入する、搬出する。そして8時過ぎてということは、今のところ、おそらくクリアになるので、その見通しのもとにやれるのだと思いますけれども、それが一番大きな問題で。あと、例えば、どうしても車という交通機関が、身体障害の方なんかで必要だというときに、特例をどうするかという、どなたかが例えば車椅子を押してきてくださればいいのだけれども、身体障害で、特殊の装備をした車で移動なさっている方もいます。こういう方が、例えばこういうところにお買い物に来たい、お茶飲みに来たいときどうするか。そういう問題も、これはみんなで協力しながら解決しないといけないと、そういうふうに思っています。
 そして、この仲通り2つ、丸の内も、この日本橋も、先ほど言ったように、平行して道が走っていますから、裏からでもアクセスできるというのはあるのです。例えば新宿の歌舞伎町かいわいで同じことをやろうとしたときに、新宿の東口でもいいですけれども、そういうような道になっているかとか、いろいろ問題がやはりあると思いますけれども、こういうふうにしてできるところから試行していって、できれば拡大したいと思っています。そして、この日本橋については365日やれるように、問題なければ続けていきたいと思っています。

【記者】インターネットメディアIWJの松井です。オスプレイに関する質問ですが、知事はこれまでの記者会見で、日米の政府間で取り決める安全保障政策について、都知事は介入する権限がないので、政府に対して、最大限の配慮をしてもらいたいということ以上のことは何も言わないという趣旨の発言をされています。オスプレイの飛行頻度や騒音、安全性、その他もろもろの問題について、オスプレイが2017年に配備されるまで、例えば沖縄からヒアリングしたり、都民から意見聴取するなど、知事として働きかけるご予定はありますでしょうか。それとも、政府に100%一任するというお考えでよろしいでしょうか。

【知事】これは基本的に、いつも申し上げていますように、安全保障は国の専管事項ですし、国は責任を持って、例えば先般のハワイにおけるオスプレイの事故についても情報を収集して、聴取していただくと、そして、それを我々にお伝えいただくということで、私はそのルートできちんとやっていただくしかないと思っております。もちろん一番大事なのは運用をしっかりしてもらうとか、そういうことについては既に申し上げていますし、これは、例えば横田基地周辺の市町村ともそういう話し合いをきちんとやって、要望を出していくという、その基本方針でいきたいと思っています。

【記者】フリーの横田一です。五輪開催地の東京の横田基地にオスプレイ配備というのは、不適切、似つかわしくないと知事ご自身はお考えになっていないのでしょうか。飛行区域、訓練区域が明らかにならない以上、五輪関連施設への墜落のリスクも当然あるわけで、世界一の五輪を目指す知事にしては、水を差すような行為に映るのではないかと思うのですが、知事ご自身のお考えをお伺いしたいです。

【知事】まあ、その五輪を目指すにしろ、しないにしろ、例えばテロリストが東京を襲ってくると、そのことを考えたときに、治安対策ってしっかりやらないといけないです。オリンピックできません。かつて、そういうことでオリンピック潰されたところもありますから。それから、防災ということも考えないといけないです。大地震が発生する、直下型地震。だから、あらゆる危機に対する配慮をやっておかないといけないです。今、横田さんがおっしゃるように、オスプレイであれ、何であれ、飛んでいる物体というのは、事故が起きて落ちてくる可能性あるわけですから、普通の旅客機だって。そういう危険もあれば、しかし防災であるとか、テロであるとか、そういうものに対する対応もしないといけない。やはり基本的に日米安全保障体制というのは、今から国会で議論をしますけれども、そういうことの、大きな国際情勢の変化の中で、日本の安全をどう守るかということなので、東京の安全を守る、日本の安全を守るというために日米安全保障体制があって、そこで米軍が展開しているというわけですから、どの側面で見るかによって、これはいろいろ意見が違ってくると思います。
 それで、例えば長距離飛べますから、いい点を言うと、我々、島を抱えていますので、なかなか急な患者、急なけがした方を運んでくるというのは難しいわけです。だから、島嶼部からはむしろオスプレイ入れてくれと、これによって我々の命が早く救えるという声もあるわけです。だから、やはりそういうのを総合的に見ていかないといけないので、オスプレイがあるから、とてもオリンピック開催都市でふさわしくないというのは、ちょっと私は単純過ぎるかなというのが今の率直な感想です、申し訳ないけど。

【記者】知事のおっしゃるとおり、航続距離が長いわけですから、別に東京都である必要はなくて、ちょっと離れたところでも十分機能するのではないかと思うのですが、知事ご自身の意見としては、お考えとしては、別に横田基地でも仕方がないというお考えなのでしょうか。

【知事】私自身の考え方というよりは、それはぜひ横田さん、軍事の専門家の方とちょっと議論をしてみてください。つまり、普通の旅客機でもそうなのですけども、飛行機を飛ばすというのはそう簡単じゃないのです。いろんなロジも必要だし、整備も必要だし、ただパイロットがいれば飛んでいくものではない。それから、通信の管制も必要ですし、空域の問題とか、いろいろあります。だから、もうそこから話せば、横田の空域の話から、ずっとこれまで問題になってきているわけです。だから、やはり根本は、日本の安全保障体制をどうするのか。今のところ、日本の国家の戦略として、自衛隊で足りないところは、日米安全保障体制でアメリカの来援を待って自国の安全を守るというのが国の方針になっていますから、その方針のもとに専門家がそういう、お決めになっているので、例えばオスプレイというのはどこか違うところの空港に置いていいのかどうなのかというのも、これも全体の判断だと思いますので、私は、そういう立場で国がしっかりやってくれることを、常に国に要求していくという立場に変わりありません。

【記者】トップとして、専門家にヒアリングしたり、そういうことはお考えにないのでしょうか。あるいは、安倍総理に、国の専管事項ですから、アメリカに対して、オリンピック開催地東京、横田基地への配備は不適切だと申し入れてもらうということをお願いするお考えはないでしょうか。

【知事】そういう調査は国の予算でやるべきであって、都民の税金を使ってやる前に国家がしっかりやるべきであって、国立競技場は国がつくるべきであって、というのと全く同じだということを申し上げておきたいと思います。

【記者】ただ、国に任せると、いいかげんな結果になるというのは新国立競技場でも明らかになっていると思うのですが、大阪の場合は原発再稼働のときに、大阪市民の危険になるということで、独自でエネルギー戦略会議をつくって、専門家を呼んでヒアリングをして、再稼働ありきの経産省に異議申し立てをしたと同じようなことを東京都でも、オスプレイ配備が適切なのかどうかの専門者会議でも開いて、ヒアリングをして、検討するお考えはないのでしょうか。

【知事】私はありません。東京都に防衛省は必要ありません。国防は日本国家の仕事だと思っていますので、安倍総理以下、日本国政府がしっかりやっていただくということを要求するしかありません。

(テキスト版文責 政策企画局調整部政策課)


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