
舛添知事定例記者会見
平成27年5月1日(金曜)
14時00分~14時30分
知事冒頭発言
【知事】どうも皆さん、こんにちは。記者クラブの皆さん方、また、この会見をテレビないしホームページでご覧になっている皆さん方、本当に一月ぶりでお久しぶりでございます。左の股関節の手術も無事終了いたしまして、リハビリも成果が上がりまして、こうして都庁で仕事ができるようになりました。不在の間、大変ご迷惑をおかけいたしまして、ご心配をおかけして申し訳ございませんでした。
入院中も、副知事、それから補佐官などから様々な案件について報告を受けて、必要な指示を行っておりましたし、週2回、報道官を通じてこの場で都政の動きについて皆さん方にご報告申し上げてきたところであります。
これから私が直接、この定例会見を通じて都政情報を流しますので、是非都の政策に対する記者の皆さん方、また、都民の皆様方のご理解、ご協力をよろしくお願いしたいと思います。
冒頭、そう申し上げた上で、本日の案件について申し上げたいと思います。
1 ネパールの地震災害について
【知事】まず第1点目ですが、ご承知のように、ネパールで大変な地震災害がございました。お亡くなりになられた方々に心から哀悼の意を表しますとともに、被災された皆様に謹んでお見舞いを申し上げたいと思います。
報道によりますと、今回の地震によりまして亡くなった方が6000人を超えているということでありますし、また、現在も現地で懸命な救助活動が行われております。我が国からは、ネパール政府からの要請によりまして派遣されました国際緊急援助隊・救助チームなどが救助活動に当たっておりますけれども、東京都からも東京消防庁の職員を派遣しております。都では、私から駐日ネパール大使宛てにお見舞いの手紙を出しておりまして、今後、お見舞金をお送りするほか、国などからの救援物資等の要請に応えて、できる限りの対応を行っていきたいと思っております。
(報道発表資料は、こちらをご覧ください。)
2 多摩川南岸道路 城山工区の開通について
【知事】第2点目です。奥多摩町で都が整備を進めております多摩川南岸道路の城山工区の開通日が5月30日に決定いたしましたので、お知らせ申し上げます。現在、青梅から山梨に至る幹線道路は、都が管理いたします多摩川の北岸を通ります国道411号の一路線であります。ところが、この道路は非常に急峻な斜面が多くて、落石、それから斜面崩壊、こういうことによって道路が寸断される。記憶に新しいところでは、昨年2月の大雪の時に、実は5日間の通行止めになったということでありますし、一本道ですから、観光シーズンには車の大渋滞が起こる。このため、仮に先ほどの土砂災害で国道411号が通行止めになった時に、代替ルートが確保される必要がありまして、これは本当に大雪で孤立するということがありましたので、この地域の孤立化を防止する、それから観光シーズンにおける交通渋滞の緩和ということで、多摩川の北に今ある道と平行して、全長7キロメートルの多摩川南岸道路を南岸につくるのを進めております。
このうち、今回開通する城山工区は、奥多摩町の海澤地区と棚澤地区を結びます。この区間、棚澤と海澤、延長約2.8キロメートルの区間で、約1900メートルの城山トンネルや、110メートルの将門大橋などを含んでおります。今回の開通によりまして、整備済みの約2.3キロメートルの区間と合わせまして、約5.1キロメートルの区間で、多摩川の両側にダブルのルートが確保されるということになって、地域の防災力の向上、渋滞緩和などが図られるわけであります。
あと残っている丹三郎工区の1.9キロメートルにつきましては、現在、早期事業化に向け、トンネルや橋梁を含む道路概略設計などを行っており、鋭意取組を進めていきたいと思っています。
この点の詳細は建設局にお尋ねいただきたいと思います。
(報道発表資料は、こちらをご覧ください。)
3 「東京都安全・安心まちづくり条例」の改正に関する意見募集について
【知事】3点目でございます。これは「東京都安全・安心まちづくり条例」の改正に関する意見募集についてであります。
今年の1月に、2020年のオリンピック・パラリンピックの開催を控えて、誰もが安全・安心を実感できる社会を実現するために、「安全安心TOKYO戦略」を策定いたしました。この戦略の実効性を確保するため、条例の改正を検討しております。防犯活動の担い手の育成や都民等への顕彰などの地域における安全安心の体制を強化するための規定、さらに通学道路などにおける安全対策や危険ドラッグ、それから振り込め詐欺などの喫緊の課題への対応などを盛り込むことを予定してございます。
この内容に関しまして、今日から5月14日までの2週間、意見募集を実施いたします。今回の改正は、通学路などの安全対策や振り込め詐欺といった、都民の日常を脅かす事案への対応を盛り込んでおりますので、是非多くの皆様からご意見を賜りたいと思っています。
この件は、詳細は青少年・治安対策本部に聞いていただきたいと思います。
(報道発表資料は、こちらをご覧ください。)
4 パネル展「延遼館の時代」及び「全国物産展」について
【知事】それから、第4点目ですが、先ほど午前中ですが、都庁南展望室で「延遼館の時代」というパネル展と、「日本全国物産展」を見てまいりました。これはこの前、ウィリアム王子が来られた時も行きましたし、何度も皆様もいらっしゃったと思いますが、延遼館は明治新政府にとって初めての国賓でありますイギリス王子エジンバラ公や、南北戦争北軍の総司令官でアメリカ合衆国大統領を務められたグラント将軍などを迎えた近代日本の初めての迎賓施設であります。
今回のパネル展では、当時のおもてなしの様子や、鹿鳴館の完成後も皇族や官僚などの社交場として幅広く利用されていたことなどが紹介してあります。大変、いろいろ興味ある資料がありますし、これは外交史料館とか、宮内庁の公文書館などにもご協力をいただきまして、都の公文書館所蔵の夜会記録を中心に、約30点のパネルなどがありましたけど、大変興味深い展示展であります。今日から8日まで、都庁南展望室で開催しておりますし、英語、中国語、韓国語のパンフレットのほかにも、通訳スタッフも常駐しておりますので、是非多くの都民の皆様、また、海外の皆様にお越しいただいて、この明治の最初の迎賓施設である「延遼館」の歴史に触れていただきたいと思います。
ご承知のように、「延遼館」を復活させることによって、新しい都の迎賓施設にしたいと思っています。
それからもう1つは、日本全国物産展ですけども、全国各地の様々な特産品を一堂に集めて展示販売を行うとともに、各地の観光資源を紹介する映像も上映しております。都としては、この物産展を通じまして、日本全国の魅力を発信することで、東京を訪れる国内外の旅行者に全国各地へ足を伸ばしてもらって、東京だけではなくて日本国全体に活力を行き渡らせていきたいと考えております。先ほども相当、外国のお客様もお見えになっておりましたし、大変好評だそうです。これは5月31日まで開催しておりますので、是非ゴールデンウイークということでもありますので、お足を運んでいただきたいと思っています。
この件は、総務局および産業労働局にお尋ねいただきたいと思います。
(報道発表資料は、こちらをご覧ください。)
5 「ライフスタイルの実践・行動」キャンペーンの実施について
【知事】最後ですけども、夏のライフスタイルということで、私も今日からこのクールビズにしてまいりました。10月31日まで実施をいたします。4月の初めに入院したときに雪が降るなんて寒い時期で、退院したらこんなに暑くなっているので、冬服から夏服に変えるのには相当苦労しているということですが、今日、こういうクールビズで省エネ、節電ということでありますので、この件は環境局に聞いていただきたいと思います。
質疑応答
【記者】幹事社の毎日新聞の武本です。2点ほどお尋ねします。
1点は、冒頭お話がありました知事入院の関係なのですけど、昨日も庁議でちょっとおっしゃっていましたけども、改めて、入院中に何か印象深かった点、印象に残った点があれば伺いたいのと、それと、命にかかわるような話ではないので、若干お尋ねしにくいのですが、多分、1カ月も入院されたのは、初めてでいらっしゃるのではないかと思うのですけど、何か、こう、心境の変化みたいなのがあれば、ちょっとお聞かせ願いたいと思います。
【知事】ありがとうございました。大変ご迷惑をおかけしましたけれども、私は至って健康だったもので、大きな手術というのは、選挙のときに左目の網膜剥離やって、今、民主党の岡田代表が患っているのと同じ病気なのですけども、そのときに大きな手術をして、もう失明寸前だったのですけど、ほぼ視力を回復しました。ただ、そのときは部分的な目だけの麻酔ですけども、今回、全身麻酔だったので、全身麻酔は初めてなので、手術をやっている時、どういう手術をやったかは当然わからないので、気がついたら終わっていたということですけども、非常に日本の医療水準の高さというのを感じました。それからやはり国民皆保険の良さということで、ご承知のように、医療費上限があって、私が厚労大臣のときに、一番医療費がかかっている患者さんっていうのは、一月に1500万かかっていた。そうすると、普通、3割負担だから1500万の3割だと、450万、その人、払ったのですかと思うのですけど、そうじゃありません。普通のサラリーマンクラスだったら、どんなにかかっても8万ぐらいが上限です。ですから、結局、1500万かかっても、1492万は皆の税金で助けているということなので、これが、このすばらしい国民皆保険制度がないとできないので、いつ事故に遭うかわからない、いつ病気になるか、皆わからないわけですから、やはり、こういう相互の助け合いというのを何とかやはり維持しないといけない。国保で掛金払えなくて払わないのでしょうけど、払わない方がおるということもありますけども、ものすごく高額な医療費であっても、そういうふうに抑えてあるということは、これは貧富の差によって命の差が生まれないという、私は、非常に大変すばらしい制度だというのをまさに痛感して、自分の診療明細書見て、厚労大臣やりましたから、この診療報酬何点だと、すごいなということなので、そういうことで健康保険制度のすばらしさというのを認識いたしました。
手術の時から、心臓の手術とか脳の手術とかと違って、外科手術ですから、直接命にかかわりある話ではありません。ただ、100%ないかというと、感染症の問題があるからそういうことではないのですけども、そういう意味で外科手術だということなので、そう特別に心境の変化もなかったです。この1年間走り回っていたので、相当痛かった、痛みに耐えてよくやりましたねって医者に褒められたのですけど、1年間、少し走り過ぎたので、一月、ある意味で頭クリアになったので、それで一月ぐらいものを考えられたのは非常に良かったと思っていますので、これから都政にそれが反映できればと思っています。特別に人間が変わったわけでも、心境が変わったわけでもないので、あんまり代わり映えしないですけど、よろしくお願いいたします。
【記者】じゃあ、あともう1点お伺いします。先般、千客万来施設から、喜代村が撤退を表明しまして、それで、社長が会見で、要は自分のところでやるはずだった温浴施設と、大江戸温泉物語が競合すると、都がその年の契約を更新したのが大きな理由だったという趣旨のお話をされていました。それともう1つ、昨日ですか、江東区長が東京都に、調整不足ではないかということで抗議文を送られたということでしたが、この2点について、知事、どう受けとめてらっしゃるか、お聞かせください。
【知事】撤退なさったというのは、非常に残念だと思いますが、ただ、大江戸温泉の話とこの話とは、全然リンクしている話ではなくて、そういうことが条件でやれというようなことではないし、大江戸温泉の契約期間を延長しないと約束してやったわけでもないので、全く別の話ですから、そこは全く関係ないと思っております。
江東区からというのは、それは地元からすれば、期待していたのに何だということになるというのは、非常に落胆なさっている気持ちは良くわかりますので、再公募をして、一刻も早く新しい事業者に、頑張っていただきたいというのが今の状況なので、立派なものを、千客万来施設についても整備するという基本は変わっておりません。
【記者】文化放送の高橋です。まずは、退院どうもおめでとうございます。今日からクールビズと、知事もお話をされまして、6月からのスーパークールビズに先駆けて、今日、5月1日からスタートしたわけなのですが、意外と今日、町の中で一般の方にインタビューをしてみましたら、今日からクールビズというのを意外とご存じでない方が多かったのです。知事もノーネクタイで、私もあわててネクタイを外してきたわけなのですが、各家庭でもクールビズに関して緑のカーテンであるとか、いろいろな考え方があると思うのですが、知事からはそのようなお考えはございますか。
【知事】私は、その緑のカーテンをやるべく、入院していて何に困ったかというのは、種の植え付けが若干遅れていると思ったのだけど、これだけ暖かいので、ゴールデンウィーク中に、そういう、毎年やっていますので、ゴーヤでカーテンつくっていますので、これは果実もちゃんとなりますから、大変いいと思います。それで、省エネということは非常に大事なので、ぜひ皆さんでやっていただきたいと思うし、皆が、それはもう個人の服装ですから自由ですけども、冷暖房の温度を一定にするということを含めての全体の取組も必要だと思いますので、率先してやりたいと思っています。
【記者】ありがとうございます。
【記者】東京MXテレビの朝倉です。先ほどの市場の件なのですけれども、千客万来施設の、おそらく、工事がこれでかなり遅れるということになると、やはり、来年11月の市場との同時オープンというのはかなり厳しくなるとも言われているのですが、知事ご自身は、この同時オープンということについてはどう考えてらっしゃるか。これでもし同時オープンできないということになれば、影響があるとお考えでしょうか。
【知事】それはできれば同時オープンした方がいいと思いますけれども、民間の方々に任せているというのは、要するに民間の方々の才能に期待しているわけです。ですから、決まったルールがあって、全部ただで貸してくれと言われても、それはタックスペイヤーである都民に説明できませんから、だから地代が幾らとか、全部決まっているわけですから、それはルールどおりやっていきますけれども、しかし、そういう中でもできるだけ手を挙げたいような条件は整えていきたいと思っています。
それで、今のところ、できれば6街区を先行して募集したいと思っていますし、スタートが遅れることになるので、事前の調整をしっかりやっていけばやれないことはないと思っています。相当な人が来るわけですから、ビジネスチャンスはそこにいっぱい転がっていると思います。ですから、是非、じゃあやってやろうという、そのチャレンジ精神持った事業者の方々に是非やっていただきたいし、いろいろなご要望があって、それがルールの中で決まった方式の中でやる分であれば問題ないと思いますから、そういう工夫はやっていきたいと思っています。
【記者】今、相当な準備をすればスタートで一気にできるというのは、それは同時オープンをやはり目指すべきだというお考えなのでしょうか。
【知事】できればそうした方が良いと思いますけれども、ただ、できないから永遠にだめかというと、そうではないので、拙速主義でやって実りがないならば、それはだめだと思いますし、実際、やる事業予定者の方も相当シビアに事業予定書をつくって、ペイしないと、そんなもの、赤字出すためにやる人はいませんから、やはりちゃんと黒字を出してもらって、そしてそこに来る方々も喜んでもらえるというのは、これをどうすればいいか、成功しているテーマパークも含めて、山ほどあるわけですから、失敗しているところも山ほどあるので、是非そういう民間の活力に期待したいと思っています。
【記者】日経新聞の舘野です。豊洲の場外の件で続けてお聞きします。温浴施設の件も含めて、その事業者と都の間でやや食い違いもあるようなのですけども、都の説明であるとか、対応については何か問題があったとお考えなのか、問題はなかったと見ていらっしゃいますでしょうか。
【知事】私はその事前の調整は必要だということを申し上げたのだけれども、要するにこういうものは完全にオープンにガラス張りでやるべきだと思っています。裏でこういう密約があって、こういうことをやってもらう約束があったのではないかと言われても、私はそんなの立ち合ったわけでも全然ないわけですから、知りません。
ですから、あったならあったで、何月何日に都のどういう幹部と話してこういう密約がありましたとおっしゃってくださいということです。だから、きちんと議論して誰もが見えるところでやりましょうと言ったのはそういう意味で、証拠を出していただきたい。ビデオを撮っていますかと、録音テープはありますかということです。都のどういう幹部とあなたが話をして、その温泉のことについてバーターしたのですかと伺いたい。誰とやったのですかと聞いたところで、何にもないです。
だから、こういうことについては、やはりオープンでやるべきだと思っていますので、それで、オープンでしっかりやって、十分ペイするだけのものをやるというのが、本当のビジネスマンのやり方だと思っています。都庁のその担当についても同じことが言えるので、ルールに基づいて全ての都民が納得する形で議論をしていけば、結果は自然に見えてくると思っていますので、これからそういう点がきちんと守られているかどうか、厳しく私の方でもチェックしたいと思っています。
【記者】NHKの中島です。同じく市場なのですけれども、再公募についてはいつぐらいの時期に行おうと考えていらっしゃるのかという点と、あと、先ほどは手を挙げたくなる条件を整えていきたいとおっしゃられていましたけれども、今の段階で具体的に前回の公募とは新たに加える条件とか、そういうものは頭の中にもうあるのでしょうか。
【知事】再公募はできるだけ早くしたいというふうに思っていますけれども、少し精査をして、事業予定者が、これはいい条件が出たなと思うように、今のルールの中でできるものがあるかどうか、それを今、早急に検討させていますので、その結果が出次第と思っています。ある意味で2つの事業者が撤退して、全く同じ条件でやってもなかなか難しい可能性がありますので、今のようなのを急いでやっていますので、でき次第、またスタートする時は、すぐ皆さんにお知らせしたいと思っています。
【記者】新宿区新聞の喜田です。温暖化ガスについてお聞きしたいと思っておるのですが、政府が先日発表しました数字によりますと、13年比で26%削減すると、こういう目標を、政府が30年目標として掲げる国際公約のようなものなのですが、これについて、都政のいろいろな、再生エネルギーについての、影響ですとか、舛添都知事が考えていらっしゃるいろいろな温暖化ガスについて、省エネについてなどに、どういうふうに影響を与えるものになると思いますでしょうか。
【知事】国は国でそういうことを決める、それから国際社会の中で、今年はフランスでCOP21がありますから、そういう議論をしていく中で、我々がやれることは国内最大のエネルギーの消費地でありますから、できるだけの、今日のクールビズじゃないですけれども、是非喜田さんもクールビズをやっていただければ、あなたの出す熱が大分減ると思いますので、そういうことを含めて、皆で努力するしかないので、再生エネルギーの比率を高めることもそうですし、例えば水素エネルギー、水素社会、これを率先してやるということも、東京が率先して、そういう環境との共生ということをやるということなので、今後ともその方向で努力をしていきたいと思っております。
【記者】テレビ朝日の北本です。ちょっと1カ月間のことなので、質問を何点かしたいのですけれども、まず、先だってBRTについて計画が発表されたのですけれども、知事、何というか、ネット上で、地下鉄についても、臨海部について考えた方がいいような文章を書かれているのですけれども、この点については、どのように今お考えになっているのでしょうか。
【知事】要するに2020年、5年後ということを考えた時には、鉄道は完成しません。今日から始めても、という状況があります。そういう中で、今でもどんどん、どんどん人口が増えていって需要が増している中で、どういうふうにして交通についての供給をするかということになると、既にバスストップもあるわけですから、BRTでやるというのは、2020年を目指してやれば、これは非常にいい答えになります。しかしながら、何度も申し上げますように、オリンピック・パラリンピック大会が終わった後にゴーストタウンになってはだめなので、さらにまちが発展しないといけない。
それで、私が申し上げたのは、要するに30年後、40年後、50年後、こういう先までを見据えた時には、臨海部の発展ということを考えれば、BRTだけではおそらく十分な発展があり得ないでしょう。したがって、地下鉄をつくると、そのほかの鉄道による大量輸送をやるということは、考えていいだろうということを、私もそういうふうに思っていますので、そういう2020年を目指した動きと、さらにその後の動きということで、整理をしていただければと思います。
【記者】次、2点目なのですけれども、この間に、官邸にいわゆるドローンというものが落ちて問題になったのですけれども、都として、こういう飛行体に対する対策をどのようにお考えなのでしょうか。
【知事】これは本当に危機管理上からも問題があるので、我々としても、定期的な監視をちゃんと行う、それから危機管理監を中心にして、そういう上からのものに対して、どういうふうにやるかということを、今、検討していますけれども、徹底していきたいと思っております。
【記者】3点目なのですけれども、五輪の、若洲ヨット訓練所が飛行ルートとの関係で非常に難しいという結論になったようなのですけれども、そこは都が整備するところだったのですけれども、この点について、どのように認識をされていて、今後どのようになるとお考えでしょうか。
【知事】これは空域管制の問題と前から申し上げているとおりでありまして、その問題と、空撮ができないということをどうするかということなので、森会長のもとで組織委員会が今NF・IFと協議を進めているところでありますので、まあ、その議論を見ながら、我々としてもそこに参加して、どうすればいいか、場所をどこかに変えるか、変えるとすればどこがあるか、今議論しているということで、6月ぐらいまでには、IOCの方々との話をまとめないといけないと思いながら、今、鋭意そういう方向で新たな予定地も含めて検討中というのが今の状況です。
【記者】すみません、もう最後にしたいのですけども、報告が上がっているかどうかわかりませんが、東京都の青少年の問題に関する審議会で、委員の一部が審議中に居眠りをしていると、あるいは職員もという話が、その審議の委員のメンバーからネット上で出されると、この高いお金をもらっていて、どういうことなのだというようなことが、ネット上で出されています。青少年対策本部の方は、職員はそのような状態ではないとおっしゃっているのですけれども、このようなことがネット上に出ていることについて、知事としてはどのようにお考えでしょうか。
【知事】その件は私も存じ上げておりますけれども、調べさせたところ、誰が何時に何分にどういうふうに寝ていたとかいうことの確認ができなかったという答えしか返ってきておりません。ただ、それが事実かどうかは別としても、そういうことが出るというのは、あんまり私は快くは思ってないです。この会議の中身について、こういう議論があって、これをもっと進めた方がいいとか、それから、時間なかったけど、こういう点はもっと議論した方がいいという、そういうコンストラクティブというか、前向きな話があった方がいいので、誰が居眠りしていたとかどうかというのは、本当にしていたら恥ずかしい話ですし、是非そういうことがないように、今後はちょっと注意を喚起していきたいと思っています。
(テキスト版文責 政策企画局調整部政策課)