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舛添前知事「知事の部屋」

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記者会見

平成27年3月27日更新

舛添知事定例記者会見
平成27年3月27日(金曜)
16時00分~16時32分

知事冒頭発言

1 デンマーク王国フレデリック皇太子同妃両殿下の接遇について

【知事】まず、第一点。皆様も取材にお越しいただきましたように、今日の午前、デンマーク王国フレデリック皇太子、メアリ皇太子妃両殿下を接遇いたしましたので、ご報告いたします。
 先月のイギリスのケンブリッジ公爵殿下の接遇に続きまして、ヨーロッパ王室をおもてなしできたことは、東京都にとって大変名誉なことだと思っております。しかも、フレデリック皇太子殿下は、IOC委員を務められておりますので、デンマーク政府の要請によりまして、海上からお台場、東京ビッグサイト、有明などの2020年大会の施設予定地を約1時間ご視察いただきました。
 都議会のオリンピック・パラリンピック推進対策特別委員会委員長の髙島議長及び組織委員会の布村副事務総長とともに、競技施設の建設等、2020年大会の取組をご説明申し上げました。
 殿下からは、2020年大会の準備が着実に進んでいることを直接見ることができて、大変素晴らしいというお言葉をいただいておりますし、大会の成功を確信しているということもおっしゃっておりました。
 それから、皇太子殿下が2011年6月に、東日本大震災の被災者のお見舞いのためにわざわざ来られまして、私どもが大変元気づけられましたことに感謝を申し上げました。
 そして、2020年は、東京だけではなくて、被災地の復興した姿も世界に示したいということを申し述べておきました。殿下からは、是非そのように頑張ってくださいということでありました。
 前回のウィリアム王子の時と違いまして、大変素晴らしい天気に恵まれまして、レインボーブリッジ、高層ビル群等、東京のウオーターフロントの素晴らしさを示すことができたと思います。
 今回のおもてなしを通じまして、2020年東京大会の準備が着実に進んでいるということをご理解いただきました。また、デンマークのフレデリック皇太子、メアリ皇太子妃両殿下から、世界に向かって東京の素晴らしさを発信していただけると思っております。

2 「東京開業ワンストップセンター」の開所について

【知事】第二点目です。4月1日にオープンいたします「東京開業ワンストップセンター」についてお知らせをいたします。
 このセンターは、開業手続きを一カ所で行えるようにするものでありまして、外資系企業やベンチャー企業等の法人設立を支援する国家戦略特区の取組であります。
 法人を設立する時に必要なものとして、登記、税務、年金・社会保険、入国管理などの窓口を一カ所に集約して、手続きの迅速化を図る。これに加えまして、通訳や翻訳サービスの提供も行っていきたいと思っております。
 また、ビジネス支援窓口として、これまで東京都が運営してきました「ビジネスコンシェルジュ東京」と、国家戦略特区事業として1月にオープンしました「東京圏雇用労働相談センター」を4月1日付で、この「東京開業ワンストップセンター」と同一フロアに移転させます。
 このことによって、会社を作りたいという時にワンストップでできる。さらに、ビジネスマッチング、雇用関係など様々な支援サービスをワンストップで提供することが可能となりますので、国際的なビジネス拠点の形成に資することになると思います。
 開業に先立ちまして、前日の3月31日に、虎ノ門のJETRO本部で開所式を開催いたします。当日は私も出席いたしますが、政府要人、大使館関係者、外国企業のCEOなど、多くの方が出席する予定であります。
 象徴的なことを言うと、会社を作るのに、シンガポールだと3、4日でできる。東京は20日もかかるではないかというのを、3、4日でできるようにするということですから、東京が国際都市として世界一になるために、例えば金融センターを設けようという時に、このことをきちんとやらないとできないので、これは政府と東京都が協力してワンストップ化をやるという画期的なことでありますので、是非、記者の皆さん方には3月31日においでいただいて、取材して、広くお知らせいただければと思います。
 詳細は、政策企画局に聞いていただきたいと思います。

3 「東京都長期ビジョン」PR版の作成について

【知事】三番目です。「東京長期ビジョン」のPR版についてです。
 特に外国の方から、英語版を何とか早くということなので、東京長期ビジョン、クリエイティング・ザ・フューチャーということで作りましたので、そのお知らせであります。
 PR版は、より多くの皆さんに手に取っていただけるよう、構成やデザインを工夫しまして、読みやすく、分かりやすくしたものであります。さらに、2020年大会を控えまして、海外の方々にも東京への理解を深めていただくために、今も申し上げましたように、英語版も作成いたしました。
 例えば15ページ。ぱっと見ますと、中央環状線ができたことによって、(新宿から羽田空港が)40分が20分になりましたということ。それから、関越道から東名高速が60分から12分になりましたと、一目見て分かるように最新の情報も入れてございます。
 英語版も日本語版も、400円で買うことができます。長期ビジョンの本編が500円、簡略版は100円、それを足して600円。これを足して1000円。1000円札を1枚払えば、3冊ワンパッケージで買える。わかりやすい言葉で言うと、これを持っているかどうかで、企業が金儲けをできるかどうかが決まる。記者の皆さんの記事の質も、このワンパッケージを持っているかどうかで、かなり変わってくると確信しておりますので、是非お買い求めいただければと思います。
 詳細は、政策企画局に聞いていただきたいと思います。

4 東京オリンピック・パラリンピック競技大会選手村及びレガシー検討に係る「事業協力者」の決定について

【知事】四番目に参ります。東京オリンピック・パラリンピック競技大会選手村及びレガシー検討に係る「事業協力者」が決定しましたのでお知らせいたします。
 この1月に、東京都と共同して選手村及びレガシーとなるまちづくりを検討する「事業協力者」を募集しましたところ、一つのグループの民間事業者から応募がありました。
 応募者からは、今後検討する内容の提案及びその内容に関する実績につきまして、地域特性を踏まえた魅力あるまちづくりの考え方、多様な住まいを実現する住戸プラン、環境・エネルギー対策などが提示されました。
 これらの内容を審査した結果、三井不動産レジデンシャル株式会社を代表として、13の会社で構成します「2020晴海Smart Cityグループ」を選定いたしました。
 今後、事業協力者とともに、選手村の確実な整備及びそのレガシーについて検討を進め、誰もが憧れ、住みたくなると思うようなまちの実現を目指していきたいと思っています。
 この件につきましては、詳細は、都市整備局に聞いていただきたいと思います。
(報道発表資料は、こちらをご覧ください。)

5 第6期「東京都高齢者保健福祉計画」の策定について

【知事】五番目のポイントです。この度、第6期「東京都高齢者保健福祉計画」を策定いたしましたのでお知らせいたします。
 この計画は、今後の都における高齢者施策の総合的かつ基本的な計画となるものであります。今回の計画のポイントは、「団塊の世代」が75歳以上となる平成37年を見据えた計画であるということであります。全ての介護サービスの見込量、介護保険料、必要となる介護職員の数について、都内の区市町村による推計を基に、今回初めて平成37年までの中長期の推計値を出させていただきました。また、「介護サービス基盤の整備」など六つの重点分野を定め、都の施策の方向性を明らかにしております。
 東京の介護の現状と今後について数字で示しますと、まず、高齢化が急速に進展する東京で、要介護・要支援者が今後10年間で約20万人増加するということで、高齢者の4人に1人は要介護・要支援となるということなので、私は団塊の世代なので、自分のことを自分で身につまされながら言っているような感じがします。
 したがって介護サービスを利用する人が多くなりますので、介護保険で給付しないといけない額が今後10年間で約3700億円増えるということなので、この内の600億円は都が負担しないといけない。やはり高齢化社会で介護が増えるというのは、これだけお金がかかるということであります。
 このままでいくと給付費の増大に伴って、半分税金、半分保険でやっている訳ですから、介護保険料は10年後に8436円になるということで、今が約5000円ですから約3500円高くなります。これは、東京だけの問題ではなくて、介護保険全体の問題で、国全体の社会保障政策に大きく関わってくると思います。
 次は、特別養護老人ホームなどの施設・居住系サービスの利用者が、今後10年間で5万人増加する。これに対応するために、今後10年間で特養ホームを新たに1万8千人分整備して、6万人分の定員を確保するという目標を掲げています。
 また、介護職員は、平成37年までに約10万人増やさないといけないということであります。
 こうした推計結果を踏まえまして、介護人材の確保や介護基盤の整備を推進するなど、多様な施策を展開することで、大都市東京に相応しい地域包括ケアシステムの構築を図っていきたいと思います。
 先ほど、予算が成立しました。来年度予算の中で既にこういう手当てはしておりますけれども、団塊の世代が75歳以上になる10年後の平成37年には、このような極めて恐るべき推計ができるということであります。
 詳細につきましては、福祉保健局にお伺いしていただければと思います。
(報道発表資料は、こちらをご覧ください。)

6 「ゆりかご・とうきょう事業」の実施について

【知事】次のテーマに行きます。次も社会保障です。東京都は来年度から、産前産後から子供の就学期までの全ての子育て家庭を支援する「ゆりかご・とうきょう事業」をスタートするのでお知らせいたします。
 この事業は、区市町村において保健師等が各家庭の状況を妊娠期から把握して、必要に応じて支援プランを作成するものでありまして、妊娠届の提出時に子育て用品等の「育児パッケージ」を配付する事業であります。
 ご存じのように、こういう事業をやっているのはフィンランドで、ネウボラという制度があります。これを参考にしました。ネウボラというのは、フィンランド語で「助言する場」という意味なのですけれども、地域に子育て家庭の支援拠点を設けて、保健師が継続して支援する制度であります。今後、東京版ネウボラとも言うべき「ゆりかご・とうきょう事業」。それを始めることによって、妊娠、出産、子育てでシームレスな、切れ目のない支援の仕組みを作っていきたいと思っております。
 本日午後から都民ホールにおきまして、区市町村向けの説明会を行っておりまして、フィンランド大使館からお借りした「ネウボラBOX」を展示しています。このBOXの中に、本を含めてベイビー用品がいっぱい入っている。こういうことをやろうということであります。詳細は福祉保健局に聞いていただきたいと思います。

7 セブン-イレブン記念財団と協働で環境体験学習を行う「高尾の森自然学校」の開校について

【知事】七番目です。次は自然の話です。セブン-イレブン記念財団と協働で、環境体験学習を行う「高尾の森自然学校」を4月10日に開校いたしますのでお知らせいたします。
 本校は、カワセミ、ホトトギス、ゲンジボタルなどが生息します、八王子の川町の緑豊かな都有地で、都民の皆さんに自然の良さを体感していただくものであります。これまでも様々な環境貢献活動に取り組んで、豊富な経験とノウハウを持ちますセブンイレブン記念財団が運営を行います。   
 ご記憶と思いますが、昨年の6月27日に財団と協定を締結しまして、その後、拠点となる施設や散策路の整備などを進めて、このたび開校の運びとなりました。私も長いこと森林ボランティアをやっていましたが、5月から、間伐・下刈りなどの森林保全活動やバードウオッチング、間伐材を利用したクラフト制作などの様々な環境体験学習プログラムを広く都民の皆様にやっていただきたいと思っています。さらに今後、順次プログラムを充実させて、炭焼きやコンポストを利用した堆肥作りなど、自分で野菜を作るということもやってもらいたいと思っています。ご家族で参加いただける体験メニューも用意しておりますので、是非多くの都民の皆さんに参加していただきたいと思います。交通も便利であります。東京は素晴らしいので、遠い地方に行かなくても、これだけきちんと山が味わえるということであります。
(報道発表資料は、こちらをご覧ください。)

8 江戸東京博物館常設展示室のリニューアル・オープンについて

【知事】八番目は江戸東京博物館です。江戸東京博物館の常設展示展を3月28日にリニューアル・オープンするのでお知らせいたします。この常設展示展は、平成5年の開館以来、22年を経て初の本格的な改修となります。展示内容の充実や最新設備の導入などによりまして、館全体の魅力が飛躍的に向上いたします。今回のリニューアルのポイントとしては、幕藩政治の中心でありました江戸城の本丸御殿・二の丸御殿、それから1657年に焼けて無くなった天守閣の模型を200分の1の縮尺で精密に復元をしております。それから、外国人の方も含めました来館者の方々に、江戸文化を体験していただけるように、寿司屋の屋台、それから商品を担ぐ天秤棒などの体験展示も充実させました。
 加えて歴史愛好家の方々から非常に関心が高い幕末期のコーナーも新設いたしました。私ももう少し早くこういうのを見ておけば、クイズ番組の正解率がもっと上がったと思っています。冗談です。是非皆さんもいらしてください。
 さらに、外国人観光客向けに、最新のタブレット端末を新たに設置しまして、これまでの英語に加えまして、中国語、韓国語、フランス語などの多言語対応を行っております。新しく、より魅力的になりました江戸博に是非いらしていただきたいと思います。この点の詳細は生活文化局に聞いていただきたいと思います。

9 葛西臨海水族園 マグロ大水槽の展示回復について

【知事】いよいよ最後の九番目です。葛西臨海水族園におけるマグロ大水槽の展示回復についてお知らせします。残念ながら一匹になってしまいました。今回のマグロ類の大量死につきましては、現在もウイルスの解析に努めておりますが、専門家から、ウイルスの正体が判明しても、それが直ちに大量死の原因とは特定できない可能性があると言われております。また、音や光など、マグロ類の行動を不安定化する個別の要因が、複合的・継続的に発生して原因となったということも考えられますけれども、これも断定できません。そこで、原因の特定を待つことなく、細かく水質検査を行うなど、水槽の環境を安定させた上で、 他の魚を導入して、展示機能の回復を目指していきたいと思います。具体的には、まずは春休み期間中に頑丈な強い魚から入れていくということで、試験的にマグロ類とは全く異なりまして、比較的丈夫なアカシュモクザメを2、3尾程度、3月31日に入れます。そして、次に4月の初旬にタカサゴという魚を約500尾程度導入する。両方とも非常に丈夫なので、この魚の飼育過程を踏まえた上で、今度は4月中旬から5月中旬に同じサバ科のスマやハガツオを入れ、6月中に小さいサイズのマグロを入れることで展示回復を行っていきたい。アカシュモクザメ、タカサゴ、スマ、ハガツオ、そしてマグロと、こういう形でトライしていきたいと思っています。
 詳細につきましては建設局にお伺いしていただければと思います。

質疑応答

【記者】幹事社の方から二点お願いします。まず一点なんですけれども、先ほど発表がありました高齢者の計画なんですけれども、かなり厳しい状況であるんですけれども、知事は、対策に並べられたら幾つかの項目があるんですけれども、どれを重点的にやれば、介護の状況がですね、少しでも改善に向かえるかというふうにどのようにお考えでしょうか。

【知事】それは、全てをやらないといけないのですけれども、今まで言っていないことで言うと、一つは、ドイツの介護保険制度というのは、大人になったら皆入るのです。うちは40歳です。そうすると一つの案は、介護保険に入る人を広げる。私が厚労大臣の時からそういう議論はあるのです。ところが、皆さん方の現役の若い世代とご高齢の世代を比べてみた時に、やはり福祉が歳を召された方のほうにいっていて、若い世代に来てないという不満があります。だから、それに加えて介護保険料までまた負担しろと言ったら、若い人の負担が非常に重くなるのではないかということがあるのです。だけど、いずれにしても、そういう財源や介護保険全体の仕組みを見直すというのは、国レベルで大きな議論になると思います。
 あとは、介護士の皆さん方の処遇を良くするなど、いろいろな施策を今後もやりますし、ハードの面では、老健含めて、特老含めて、施設をどんどんつくるということもやっていきますけれども、しかし、やはりできれば治療よりも予防ということで、健康促進、オリンピックがありますから、是非自分の体は自分で守るのだという、スポーツの振興というようなことも含めて、転ばぬ先の杖みたいなことを皆で心がけてやるしか、税金、保険料の負担は免れなくなると思いますので、そういう意味で総合的にあらゆる施策を導入したいと思っています。

【記者】わかりました。ありがとうございます。もう一点なんですけれども、今日、都議会のほうでですね、費用弁償の改正案が出たんですが、継続審議になりまして、この件につきまして、知事はどうお考えでしょうか。

【知事】議会のことは議会でお決めください。それだけです。

【記者】東京MXテレビの朝倉です。高齢者に関する調査、もう一点お伺いしたいんですけれども、今、ちょっと触れられたんですが、介護職員の数、10年後に3万6000人不足という数字が出て、先ほど知事も極めて恐るべき数字だというふうにおっしゃったんですが、今年度予算で2万円のキャリアパス、給与を上げるとかですね、数えただけで20近くの人材確保策、都庁打ってるわけなんですけれども、これでやるべきことをやったと言えるのか、今、おっしゃったんですが、これからまだやるべきことはあるとおっしゃったんですけれども、次の一手というか、どういうふうにやっていけば、これ確保できるのかって、知事はどうお考えでしょうか。

【知事】EPAを使って外国の介護士の方78人ぐらいが今年合格しました。きちんと日本語ができてケアができる。試験を通るなら、そういう方にもっと頑張っていただくというのも一つの手だと思いますけれども、ただ、日本人の中でまだまだ人材は十分いると思いますので、少し皆さんに働いてもらうというか、いずれ自分の配偶者が介護が必要になったり、自分がなったりとか、家族がなる可能性が皆ある訳です。そうすると、介護士の資格を頑張ってとっておくということは自分のためにもなる。そして、頑張ってやられて、例えば定年退職して、まだ体力があれば、それで介護士というのも十分にあり得ると思うので、建物は頑張って建てますけれど、人材がいないと話にならないので、キャリアパス、それから処遇改善を含めて、人材の確保、場合によっては外国人ということも含めてやらないといけないと思っています。

【記者】日経新聞の館野です。今の高齢者の推計のお話の続きで、その介護保険制度全体ですとか、EPAの話もされましたけど、都として、さらにやり得ること、やらないといけないことというのは、何かあるとお考えでしょうか。

【知事】東京都は特に高齢化の進展のスピードが非常に速いので、そういう意味でより深刻であることは確かだと思っています。したがって、国に先行してやれることが何かあるか。私やはり地域包括ケアシステムで、日本で一番素晴らしいものをつくるぐらいの気概が必要なので。ご承知のように、介護と医療と保険が二つに分かれています。しかし、介護が必要な身になったら、ご高齢の方が多いので、医療も必要な身になることが多いのです。そうすると、介護サービスと医療サービスが一つの地域でコンパクトに受けられるというモデルが、東京で十分構築できると思うので、介護の問題だけでなく、これは東京の医療システム全体の見直しということも必要だと思っています。
 施設に入ってもらう、それから、自宅に介護士の方に足しげく来てもらうといっても限界がありますから、それぞれのコミュニティーの中でしっかりと面倒を見る。
 例えば徘徊する方がおられて、この前、北区の問題があったように拘束するというようなことをやらなくて、拘束しないで徘徊していただいても、住んでいるコミュニティーがバリアフリーであれば問題ない訳です。だから、最終的に、まちづくり全体をこういう高齢化社会に対応しないといけない。
 日経新聞でしたか、歩行者用の歩道橋は若い時は良いと思ったのだけれど、年をとってくると面倒くさい。だから、まちづくりが、若者中心でモータライゼーション中心になっていたのを、高齢者とか弱い人たちの視点で都市整備をやり直す。そして、少し信号の間隔も長くするとか、車優先社会からやはり人優先社会にする。ですから、ずっと言っているように、丸の内仲通りとか日本橋仲通り、歩行者道路、歩行者専用道路をどんどんつくろうと言っているのは、単に介護の問題だけではなくて、そういうことにも繋がるので。東京というまちづくりにその視点を入れない限りは抜本的に解決しないと思っていますので、そういう方向で総合的にやりたいと思っています。

【記者】毎日新聞の武本です。先ほどの費用弁償のご質問の関連なんですけれども、議会のことは議会でというお話でしたが、予算の執行権者としてですね、極端に言えば住民監査請求などあったら当事者になられる可能性もあられるかと思います。
 率直なところですね、今の金額の水準、定額支給の金額の水準、あるいは定額支給について、あり方は議会で議論をということだと思いますけれども、率直にどうご覧になってるかお聞かせ願いますか。

【知事】私は都議会議員をやった経験がないので、幾ら金が掛かるかというのは経験がないので、都議会の皆さんの意見を聞くしかないというのが今の状況であります。先ほど来、申し上げていますように、ある意味で三権分立ですから、都議会のことは都議会でお決めくださいと言うしかありません。

【記者】テレビ朝日の北本と申しますけれども、葛西臨海水族園なんですけども、これ魚を入れるということになりますと、原因が究明が難しいということですが、原因究明はもう基本的には諦めるというか。

【知事】いやいや、それはまだずっと研究を続けていただいているのです。要するにDNA鑑定的なものすごく細かいところまでやりながら、諦めるのではなくてやっているのですけれども、原因がわかるまでずっと待っているのかということになって、今寂しく1匹いるだけなので。やはり皆さん見たいでしょうから。とにかくそういうふうにして始めていくしかないので、原因がわかると明確なのですけれども、それがわからないので、原因究明は進めています。しかしながら、同時並行でそういうことをやっていくということであります。その方法を、私は自分の家で金魚と熱帯魚の25の水槽を自分で管理していますので、同じような魚が死んでしまうことがあるので、原因究明はできる時はできますけれど、金魚でもほとんどの場合はできない場合があるのです。そうすると、やはり水は相当換えてやるのだけれども、わかりやすく言えば、出目金などは弱いので、和金の強いのを入れてやってみてということをやる。水族館も同じことをやるのだという報告を受けて、魚の専門家としては、専門家というか、魚を飼う長年のキャリアから言うと、この方法は悪くないという判断であります。

【記者】サメとかタカサゴは大丈夫なのかなという、何となく犠牲になっちゃうような可能性も。

【知事】そこは、私は水族館の皆様を信用して、マグロをあれだけ長い期間飼ってきたというのは葛西しかないので、あの回遊魚をあれだけ生かした経験というのは相当なものがあるので、それから生み出したので、まず大丈夫だろうと期待をしています。そうそうやわなことで死なない魚なので、皆無とは言いませんけれども、都民の皆様のために1日も早く葛西臨海水族園は展示できるように2種の魚には頑張っていただきたい。期待するしかありません。

(テキスト版文責 政策企画局調整部政策課)


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