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舛添前知事「知事の部屋」

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記者会見

平成27年3月17日更新

舛添知事定例記者会見
平成27年3月17日(火曜)
14時00分~14時24分

知事冒頭発言

1 「平成27年度における防災訓練の実施予定」について

【知事】最初に、私の方から、四点ばかり申し上げたいと思います。まず第一点ですが、平成27年度における防災訓練の実施予定についてお知らせをいたします。防災訓練については、今年度から、住民参加型の訓練を年4回に増やしましたけれども、来年度につきましても、年4回の防災訓練を、季節ごとに実施したいと思っております。
 春の風水害対策訓練でありますが、5月31日の日曜日に、都内最多の土砂災害警戒区域を持つ八王子市と合同で、市西部の恩方地区を対象に、避難勧告等に伴う住民避難訓練や、住民も参加する土のう積みなどの水防訓練を実施いたします。
 夏の総合防災訓練は、9月1日火曜日の防災の日に、国営昭和記念公園を主会場として、立川市と合同で自助・共助・公助による総合的な訓練を実施いたします。来年度は、東京都が九都県市の防災訓練の幹事となるものですから、政府とも連携して、全国からの自衛隊、警察、消防の応援部隊の受入など、国の立川広域防災基地の機能を生かした、より実戦的な訓練を実施いたします。
 秋の津波対策訓練につきましては、昨年は台風の接近により中止となりましたけれども、10月28日水曜日に、改めて三宅村および御蔵島村と合同で、高台への住民避難訓練や、海路・空路を活用した自衛隊、警察、海上保安庁等による支援訓練を行います。
 冬の帰宅困難者対策訓練は、場所は今、調整中ですけれども、来年の2月頃に、帰宅困難者の誘導や、従業員の帰宅抑制、家族への安否確認などの訓練を実施する予定でございます。
 これらの訓練を通じまして、「安全・安心な都市 東京」の実現に向けて、東京全体の災害に対する対応力を高めていきたいと考えております。詳細は、総務局に聞いていただきたいと思います。
(報道発表資料は、こちらをご覧ください。)

2 「2015東京国際ユースサッカー大会」について

【知事】二番目です。「2015東京国際ユースサッカー大会」について、お知らせいたします。この大会は、東京都の姉妹友好都市などの14歳以下のジュニアチームによる国際交流試合として、東京で開催しているもので、今回で7回目となります。1964年東京オリンピックのサッカー競技場でありました駒沢オリンピック公園総合運動場で、5月1日から5月4日まで開催いたします。
 海外からは、前回優勝しましたブエノスアイレスの「ボカジュニアーズ」や、サンパウロの「コリンチャンス」など、世界の有名選手を輩出しているクラブのジュニアユースチームの他、北京やジャカルタの選抜チームなど、合計9都市の代表チームを招聘いたします。
 国内からは、地元東京の「FC東京」「東京ヴェルディ」及び「東京都サッカー協会選抜チーム」の3チームに加えまして、東日本大震災で被災しました、岩手、宮城、福島、茨城の各県のサッカー協会の選抜チームの合計7つのジュニアチームが参加して、世界トップクラスのチームに挑んでまいります。
 大会期間中には、試合以外にも参加各都市の皆さんと交流を深めていただく場を設けております。今回の大会では、日本語を含めて言語の数は10です。そこで、選手や指導者の皆様に、この前、東京マラソンの時に使った多言語翻訳アプリをスマートフォンなどにダウンロードしていただいて、交流の場で活用してもらいたいと思っています。この大会を通じまして、サッカーを愛する者同士、言葉の壁を超えて友情を育み、かけがえのない思い出を作っていただければと思っております。
 また、都民の皆様向けに、大会アンバサダーであります元サッカー日本代表の北澤豪さんによる親子サッカークリニックも実施する予定であります。実施日が、5月4日、親子50組100人、ゴールデンウィークの一番気候の良い時ですから、ご家族、ご友人、お誘い合わせの上で会場に足を運んでいただいて、次世代を担う選手達のはつらつとしたプレーに声援を送っていただければと思っています。詳細につきましては、オリンピック・パラリンピック事務局に聞いていただきたいと思っております。
(報道発表資料は、こちらをご覧ください。)

3 首都高速中央環状品川線の開通後一週間の利用状況について

【知事】次は、3月7日に開通した首都高速中央環状品川線の開通後一週間の利用状況をお知らせいたします。私が5%車の流入が減って、40%渋滞が減るということを言いましたけれど、本当にそうなったのかどうなのか。この新宿から羽田まで、今まで40分なのが20分で行けるのかどうなのか、一週間しかないですけれど調査をかけてみました。
 その結果、今回、開通した区間の交通、一日平均約5万台です。だから、それは一定の効果が出た。 首都高速を利用する車が、都心環状線から中央環状線へ転換したことによって、最初5%と言ったのですけれど、都心環状線の一日当たりの交通量は、開通前と比較して7%減った。これによって、中央環状線沿線の内側における首都高速一日当たりの渋滞混雑量は、日にちによって多少差はありますけれども、4割ぐらいだろうと言っていたのですけれど、大体5割の減ということで、予想以上に効果があるということです。
 それから、新宿から羽田までどれぐらいかかるかということなのですが、40分が20分と言っていましたけれども、19分で行くということなので、これも予想どおり。
 特筆すべきは、皆さん方もご記憶にある浜崎橋ジャンクションが、ほぼすいすい行けるようになった。だから、これが大きな効果であります。おそらく、その反面、中央環状、池袋辺りが、逆に混むようになって若干変わったと思いますけれど、現実に、私も毎日のように走っていて非常に空いているという感じがあります。
 今回、一週間の速報値ですけれど、今後とも、データの収集・分析を行っていきます。詳細につきましては、建設局に聞いていただきたいと思います。
(報道発表資料は、こちらをご覧ください。)

4 葛西臨海水族園における移動水族館事業の開始について

【知事】次の話題は、葛西臨海水族園でありますけれども、例のマグロは、今生き残った二尾は元気ですのでご安心いただきたいと思いますが、ただ、原因がわからないので、同じ水の中に新たに入れて良いかどうか、今すぐに投入する訳にはいきませんが、別の良い話題をお知らせいたします。
 葛西臨海水族園の新たな教育普及活動でありますけれども、この度、専用の車両を導入して、移動水族館事業を始めたいと思っております。移動水族館事業というのは、病院とか福祉施設などで、来ていただくことが難しい方がいる施設や、都立公園など多くの方が集まる場所に、「移動水族館車」で海の生き物を連れてきて、見てもらうということで、多摩地域を含む都内全域を対象とする予定であります。
 二つのトラックで、一つは、大型水槽を備えた専用トラック、全長8メートル、1.6トン、サンゴ礁の魚、東京の魚。もう一つは、ウニやヒトデなど、磯の生き物とのふれあい用の水槽を運ぶ車両があります。愛称を募集して300件の応募がありましたけれども、「うみくる号」「いそくる号」という名前をつけました。3月21日土曜日に、これを葛西臨海水族園でお披露目いたします。是非、来園者に見ていただきたいと思います。今後、例えばお年寄りの施設で、自分の所は行けないので来ていただきたい。そういう施設の募集を行っていきますので、多くの皆さん方にご利用いただければと思っています。この点も詳細は建設局に聞いていただきたいと思っております。マグロの大量死ということで大変皆さんにご心配をかけていますので、新しい事業でこういうこともやりますということをお知らせいたします。
(報道発表資料は、こちらをご覧ください。)

質疑応答

【記者】幹事社の東京新聞の方から一点お伺いします。今の葛西臨海水族園のマグロの話なんですけれども、原因がわからないので、今後の方針はなかなか難しいとは思うんですが、とはいえ、もうすぐ春休みでですね、おそらくメインの水槽が今マグロが二匹だけになっているので何らかの対応は必要だと思われるんですけれども、ちょっとどういうふうな対応が必要なのか、もしくはどういう事柄が考えられるのか、ちょっと見通しをお聞かせ願えればと思います。

【知事】今、一生懸命研究者の方が死因の特定を行っているので、ウイルスが問題ならウイルスを除去しないと新しい魚を入れても同じことになります。これができないというのは非常に困っているのです。それでどうするのか、これは今おっしゃったように春休みがありますから、例えば、今生きている二尾だけ移して完璧に水を替えるのか。だけど、海から取水している海水自体に問題があれば問題ですし、なかなかきれいに洗浄しても本当にウイルスならば、どこかに残っていれば同じことになりますので、もう少し時間をいただいて、原因特定を今全力挙げてやっているということで、新しい展開があればまたこれはすぐご報告したいと思っています。

【記者】日本テレビの久野村です。マグロに関してなんですけど。春休みもそうなんですけど、例年、夏、初夏ぐらいにマグロをいっぱい継ぎ足すというか、していたと思うんですけれども、そうなったら、やっぱり、発注をかけるタイミングみたいなのもあると思って、思うんですが、そういうのも含めて、何か、期限というか、ここまでには、もちろん原因が特定できていない中で難しいとは思うんですけれども、これまでには判断したいというのがあるのか。もしかしたら、それまでに原因がわからなければ今年はもう大量には投入できないという事態になってしまうのか、その辺というのはどうなんでしょうか。

【知事】今の質問に対する答は、できるだけ早くとしか言いようがないのですけれども、また新しいのを入れて、これがまた死んでしまったということになると、非常に困ってしまいますので、そこも含めて関係部局とも話をして、何らかの工程表のようなものができれば。生き物が相手なので、なかなかできないのですけれど、それが守れるかどうかわからなくても、工程的なものをやれるかどうか。これは検討課題にさせていただければと思います。

【記者】テレビ東京の鵜飼と申します。知事もよく経緯等ご存じだと思いますけれども、参院のですね、清水谷宿舎についてなんですけれども、今、参院で、早ければ今週もしくは今月中には建て直すという方針を決める可能性が高いんですけれども、振り返ると、当時は石原都知事、都などがですね、反対をして、一旦は計画がなくなったんですけれども、この問題に関する舛添知事の今現状のお考えあれば教えていただきたいんですけれども。

【知事】今、国や都との関係の中で、参議院がどうなっているかということは、情報がほとんどありませんので、どこまで正確にお答えできるかはわかりません。私が参議院議員であった時は、あそこの貴重な緑との絡みでという話がありました。今も基本的にそれは変わっていないと思いますけれども、あのあたり一帯、例えば赤坂プリンスホテル。これは今、建て替えをやっています。だから、地域全体で見た時に、若干状況が変わっているのではないかと思っています。今、参議院がどういう動きをしているのかわかりませんので、もう少し情報を入れさせていただいて、判断できる材料があればと思っています。今のところは全く考えてもいなかったので、状況が変わっているのではないかというのが、私の率直な感想です。

【記者】当時は、横のですね、緑地というか、公園の部分を大幅に潰してですね、建て直すというのが大きな方針だったんですけれども、今はどちらかというと、現状の土地を潰して、建物を潰してその上に建てると。その周りの森の部分には全く影響を及ぼさないという方針ということなんですけれども、まだ正式決定はしていないんですが、そういう方向になりそうということで、そうである場合、都として特段反対されるということはないんですか。

【知事】正確な情報が来た上でないと、不正確なまま話はできないと思いますけれど、状況が変わればそれなりの反応はできると思っています。ほとんどの国会議員の皆さんが東京以外の所から来られていますし、深夜国会があったりというようなこともあるので、国会の審議を迅速にしてもらうために、国会の近くにいて、国会議員としての活動ができる状況を整えるということも非常に重要なので、そういうことも勘案しながら、実際にそういうお話が来た時にまた判断をしたいと思っています。

【記者】読売新聞の山村です。今、ニュースで報道されているんですけれども、東洋ゴムのですね、ゴムの偽装の問題がですね、全国各地で相次いでおりまして、東京都内に五棟あるということなんですけれども、まずこれの受けとめと、国交省ないし同社がどういう対応をとるべきか、知事、どうお考えなのか、お聞かせください。

【知事】私も基本的には皆さん方の報道で知りましたけれど、随分杜撰だというか、確か一人しかチェックをする人がいなかった。公共建築物であったり、地震の時に指揮を取らないといけない建物がそうだと話にならないので、これは早急に、きちんとしたものに取り替えないといけないと思っています。
 私の所にも、東京都内の五棟という話は来ていますけれども、これは民間の建築物であって、公共の建築物ではないということで、誰が管轄するのかというと、建築確認書を受け取る窓口なので、区であったり、市であったりする訳です。あと、民間の個人ですから、国や区市が公表していないということなので、都としても公表をしないということですけれども、今、国交大臣が指示をして構造安全性の検証を早急に行うということなので、それを行って、とにかく早くまともなものにしてもらわないといけないと思っています。
 先ほど申し上げたように、免震材料を作る所のデータが正しくなかったということなので、そういうことがあっては駄目だと思います。今、国が采配してきちんとやろうということですし、窓口の区市もそれなりに動いていると思いますので、技術支援などで都の力が必要だということになれば、喜んで協力したいと思っております。そういう要請が来れば、すぐ動きたいと思っています。

【記者】フジテレビの相澤です。冒頭発表がありました首都高速中央環状線の開通で渋滞が減ったということですけれども、高速以外のですね、道も渋滞をなくすことが、知事、東京から渋滞をなくすということを掲げられていますが、具体的に、高速以外はどういった方策でですね、なくしていきたいというようなお考えをお持ちであればお聞かせいただけますでしょうか。

【知事】例えば信号のシステムで、日本、特に東京は、交通事故をなくそうということが全てに優先してしまう。そうすると、あまりにも短い区間に沢山の信号がある。これが渋滞の原因になる訳です。だから、交通安全も考えながら、しかし、あそこまで信号がある必要があるのか。必要があるとすれば、今でもそうですけれど、シンクロナイズされて、時速40キロなら40キロ、60キロなら60キロの制限速度で走っていると、青なら青のまますーっと行ける。そういうシステムは相当進んでいると思います。警視庁にも要請をしてありますので、今後は警視庁と協力をして、どういうシステムをやれば上手くいくのかということをしっかりと考えたいと思っております。
 渋滞のない東京というのは、公共交通機関がものすごく発展していますから、これが一つのバックグラウンドになります。それから、もちろん高速料金は払わないといけないですけれども、例えば、私が今からお台場のフジテレビまで行かないといけないという時に、下の道ではとても行けない場合に、お金はかかるけれども上の道で15分で行ける。逆に、先ほどの浜崎橋の所がつかえていて、レインボーブリッジを渡っていくのではとても行けないという時は、下の道を通っていきます。選択肢があって、どちらを使っても構わない。とにかく、ある所まで極めて迅速に行けるというのが渋滞のないまちだと思います。
 それと、これは高速道路の話ですけれども、例えば3号線の三軒茶屋の所を走っていると、上り坂になると皆ブレーキを掛けてしまうので減速してしまう。高速道路では早く行けというのを、光が点滅して、それより遅れていると心理的に行きづらくなるというようなこともあるので、そういうのも高速は高速で使って、全体の車の流れをスムーズにするというシステムを、あらゆる知恵を入れていろいろな技術的なことでも可能だと思います。日本は、減速するシステムはいっぱいできています。バリアーをつくったり、カーブを多くしたり。どうせ車に乗るのであれば、スピード感を持って行けるようにする。
 それからもう一つ。矛盾しているように思われるかもしれないですけれども、都心の道路をできるだけ歩行者専用にして車を入れない。そうすると、パークアンドライドということで、都心に入る前に車は降りてもらって、あとは公共交通機関。そうすると、車の数が減ります。先ほど、マニラの都市圏の方々が沢山表敬にお見えになりましたけれど、マニラから見ると、すごい、車がすいすいと走る街だと感じたと思いますので、長くなりましたけれども、警察も含めて、関係機関と協力して実現したいと思っています。

【記者】東京新聞の松村です。先週、北陸新幹線が開通しましたけれども、北陸は観光客が増えるということで期待大きいみたいですが、東京都にとっても何かメリットはありますでしょうか。

【知事】良く言われているように、関西に行っていた方が東京に来るのではないかと思います。福井や石川、富山などの北陸は、方言を含めて、話している言葉はどちらかというと関西圏です。食べ物の味も。だけど、新幹線が大阪までつながらなければ、東京に来るほうが早くなってしまう。そうすると、北陸が東京の文化圏になるのではないかというようなことが言われています。関西の方は非常に不満だと思いますけれども、どの新聞かわかりませんが、そう大きく書いてあった新聞があるのを記憶しています。それだけ沢山の北陸の方が来られる。今、東京は2020年大会に向けて大きく変貌していますから、スカイツリーを見てみたいとか、晴海に行ってみたいという方がどんどん来られれば、東京にもっともっと観光客が来る。それで、東京の良いものを持って帰ってもらう。我々も、向こうの名物を含めて、いろいろなものを味わえるということで、大きな効果がある。二百数十億円の経済効果の一部は、東京にも効果があると思っています。長野あたりが逆に落ち込むのではないかとか、問題はいろいろありますけれども、それだけの経済効果が見込まれていると思っていますので、東京にとってもプラスだと私は思っています。

(テキスト版文責 政策企画局調整部政策課)


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