
舛添知事定例記者会見
平成27年2月13日(金曜)
14時00分~14時14分
知事冒頭発言
1 東京マラソン2015の開催について
【知事】まず、2月22日に開催されます「東京マラソン2015」についてお知らせ申し上げます。前回はソチオリンピックの閉会式に行っておりましたので、私は不在でした。今回、私が初めて大会会長としてスターターを務めることになりますので、大変楽しみにしております。
ご承知のように、東京マラソンは3万6千人のランナーが銀座、浅草など東京の観光名所を駆け抜ける大会でありまして、真冬の一大イベントとして既に定着しております。
ワールドマラソンメジャーズとして3回目となる今大会は、ロンドンオリンピック男子金メダリストのウガンダのスティーブン・キプロティチ選手と女子金メダリストのエチオピアのティキ・ゲラナ選手など、世界の一流選手が参加し、ハイレベルなレースが期待されます。
国内の選手としては、2012年東京マラソン2位の藤原新選手や2014年北海道マラソンで優勝なさった野尻あずさ選手などの有力選手が参加いたします。
来週20日に都庁にこの4選手が来られますので、面会をして激励をしたいと思っております。
こうしたエリートランナーの他に、多くの市民ランナーが参加いたしますが、東日本大震災の被災地であります岩手、宮城、福島の3県からは、高校生100人を10キロメートルレースにお招きして、この大会を一緒に楽しんでもらうこととしております。
関連イベントについてですけれど、19日から21日までの3日間に、東京ビッグサイトでランニングの祭典であります「東京マラソンEXPO」が開かれます。
さらに21日には、国際交流イベントであります「フレンドシップラン」が開催されます。これはシンボルプロムナード公園からスタートです。
マラソン当日は、コース沿道28カ所で音楽やダンス、民俗芸能などのパフォーマンスによりランナーを応援します「東京大マラソン祭り」も開催いたします。
また、大会を支えるボランティアは1万人にも上りまして、給水や手荷物預かりをはじめとした様々な場面で活躍いたします。さらには、2020年オリンピック・パラリンピックを見据えて、今回から翻訳アプリなども活用しながら、外国人ランナーや旅行者の案内も行いたいと思っております。
さらに、ランナー、ボランティア、観客が一体となりました、まさに大会のコンセプトであります「東京がひとつになる日」ということで盛り上げたいと思っています。
詳細につきましては、オリンピック・パラリンピック準備局に聞いていただきたいと思います。
2 石破地方創生担当・内閣府特命担当大臣(国家戦略特別区域)との面談について
【知事】次のトピックスですが、今日の夕方、石破茂地方創生担当大臣と地方創生及び国家戦略特区に関して会談を行いますのでお知らせをいたします。石破大臣とは昨年9月の大臣就任直後に意見交換を行いましたけれども、その後、国家戦略特区の区域会議の開催やプロジェクトの認定、地方再生関連の法律の制定など、様々な動きが出てきております。そういう動きを踏まえて、率直な意見交換ができればと考えております。
基本的に、中央の政府に比べれば東京も地方の一つですから、そういう意味で、東京の立場はこうだということも含めて、地方創生について率直な意見を交わして、石破大臣との連携を深めたいと思っております。
質疑応答
【記者】幹事社の共同通信の馬場です。幹事社から質問させていただきます。東京マラソンなんですけれども、知事がおっしゃったように、マラソンメジャーズということで世界的にも注目を集めると思います。一方で、国内で、イスラム国の事件もあって、テロへの脅威というのが高まっていると思うんですが、今、ちょうど警視庁が都民広場でテロ対策訓練をやってるようですけれども、改めてテロに対する考え方というのをお聞かせいただけますか。
【知事】皆さんご承知のように、2013年の4月でしたか、ボストンマラソンで爆弾テロ事件が起きました。これを受けまして、都としても安全対策を強化してきましたけれど、今、馬場さんからご指摘のように、イスラム国による日本人人質事件というのがあり、非常に今、国際情勢が緊迫しております。テロへの脅威が高まる。そういう中でどう警備をするのか、非常に大きな問題であります。
具体的には、スタートエリアの金属探知機を今まで4台であったものを50台に増やします。それから、コースの警備誘導員を500人増やす。それから監視カメラも倍増する。それから、皆さんご承知のように、警視庁におきましても今回からランニングポリスが一緒に走りながら警備する。ランニングポリスを64人配備して一緒に走って警戒してもらうということでありまして、セキュリティーチェックとか手荷物の検査とか金属探知機を含め、それから持ち物制限もありますので、少し窮屈になるかもしれませんけれども、これは安全のためなので、お許しいただいて、安全第一ということでやっていきたいと思っています。
【記者】来週なんですけれども、イギリスからポール・ダイトンさんが来られると思うんですけど、知事はロンドンに行ったとき、お会いしてると思うんですが、今度、日本にダイトンさんが来て、どのようなお話をされるようなお考えでしょうか。
【知事】ロンドンに行っていろいろオリンピック・パラリンピック関連のことをお伺いした時に、いろいろな方とお話ししましたけども、ロンドンの組織委員会のトップであられた方なので、ダイトンさんの説明が一番良くわかったというのは今でも記憶に残っております。
強調しておられたのは、とにかく最初はいろいろな組織があってばらばらだったのだけれど、だんだん開催日が近づくにつれて、皆が一体となって、何としてでもこのロンドン大会成功させるのだという、そういう団結というか、一体感というのか、これが成功への絆だったということであります。
それから数カ月経っているので、ダイトン卿が来られれば、今の準備状況をご説明申し上げて、ロンドンから見て、今の東京の準備状況をどういうふうに感じているか。それから実際に東京に降り立たれて、街の雰囲気とか、いろいろなことについて率直な感想をいただくとともに、ロンドンでの議論の続きで、どうすれば成功するのか。特に今回は、終わった後、2020年の後にいかに東京を良くしていくかということについても、率直な意見が聞ければと思って、再会できるのを楽しみにしています。
【記者】東京MXテレビの朝倉です。東京マラソンのことを引き続きお伺いしたいんですけれども、今、セキュリティーの話がありましたが、やはり2020年大会に向けて、こういう大型スポーツイベントの開催というのは非常に重要なところだと。今、ボランティアの話もありましたけれども、知事ご自身、スターターとして参加されるとともに、いろんな視察というか、ごらんになると思うんですが、どういうところを見ていきたいなり、運営の部分を含めてですね、どういうふうに考えていらっしゃるか、お願いします。
【知事】要するに、できるだけオープンにやりたい。しかし、セキュリティーを考えないといけない。その兼ね合いというのをどうするかということで、恐らく5年後には完全にテロの脅威がなくなっているということはないと思うので、危機管理をまずしっかりやっていく。それから、ボランティアですね。その方々がどれだけ活躍してくださるのか、またどういう点が困るのかということも見たい。要するに、もう5年後はいろいろな会場でお手伝いしてもらわないといけないので。それと、実は使う機材で翻訳のアプリがあります。実は昨日、私、実際に持ってみたのですけれども、10カ国語ぐらい簡単に変わるわけです。だから、あれを実際実験してみようと思って、これぐらいのスマホより小さいぐらいの機材で済むので、それをかざせば自分が何を言いたいのか、相手が例えばドイツ人だったらドイツ語に変わるということができて、やはり5年後というのは、そういう翻訳アプリ含めて、様々な先端的な日本の技術がサポートする大会になると思うので、その翻訳アプリ、特に沿道で外国人のお客様がいらしたような時に、実際にボランティアが使ってみて、便利かどうか、そういうものも見てみたいと思います。
外国の方が空港に降り立ちますと、空港にいろいろな掲示が日本語で書いてある。それをパッとかざしたら、そこに全部、瞬時に英語になって出てくるというアプリケーションなのですね。だから、特にボランティアとともに先端技術を使う大会にしたい。そういう点を見ていきたいと思います。
それから、銀座とか浅草を走る訳ですから、おもてなしをする時に、観光とか文化ということも当然そこに入ってきて、マラソンというスポーツの大会ですけれども、同時に日本の文化、東京の魅力の発信をどうすれば良いかということで、コースいろいろな所に私も行くことになると思いますけれども、そういう点も見ていきたいと思っています。
【記者】新宿区新聞喜田です。渋谷区がですね、帰宅困難者条例を一つつくろうとしてるわけなんですが、その場合にはですね、建築物が1万平米以上の建物に1%の範囲内で避難場所をつくると、これを義務づけるということなんですけれども、こういう先進的なといいますか、帰宅困難者問題というのはこれからも大変大きな問題になると思いますが、この行き方については、舛添都知事はどういうふうにお考えになってますでしょうか。
【知事】まず、その条例の中身、私が今、目の前にあって見ている訳ではないので、私から質問して良いですか。免責条項は、どうなっています?
【記者】免責条項については触れてないですね。
【知事】そういう問題をまずクリアしないと、現物を見ていませんから正確なコメントができません。しかし、今あなたが言ったことが100%正しいとしたとしても、義務づけるけれども、私が1万平米以上の建物のオーナーであったら、免責条項をやってもらわなければ、受け付けませんということを言うかもしれません。だから、そういうところをこれから、渋谷の議会できちんと審議がなされるものと期待しております。私が申し上げるのはそこまでです。
(テキスト版文責 政策企画局調整部政策課)