
舛添知事定例記者会見
平成26年11月21日(金曜)
14時00分~14時27分
知事冒頭発言
1 小笠原諸島視察について
【知事】まず第一点ですが、小笠原諸島視察についてお知らせいたします。小笠原周辺海域における外国漁船による領海侵犯及び違法操業につきましては、大変重大でありまして、由々しき事態であります。先週13日、小笠原村長、村議会議長と面会いたしまして、外国漁船の違法操業による地元の漁業への影響や、島民の方々の不安の高まりなど、現地の切実な状況を伺いましたが、何よりも私自身の目と耳で小笠原の実情を確かめる必要性を痛感したところであります。
そこで、現地におきまして島民の皆様の話を直接伺うとともに、現状を把握するため、都議会議長をはじめ都議会の方々と一緒に、来月1日に父島を視察することといたしました。また、来週の26日には、先日立ち上げました違法操業に関する連絡会議につきまして、第2回目を開催いたします。国や小笠原村と連携し、早期に事態の収束が図られますよう、都としても引き続き全力で取り組んでまいります。詳細につきましては、所管の総務局、産業労働局に聞いていただきたいと思います。
(報道発表資料は、こちらをご覧ください。)
2 「都市外交基本戦略(仮称)」素案の策定について
【知事】二点目は都市外交です。「都市外交基本戦略」の素案を策定いたしましたのでお知らせいたします。私は就任以来、都市外交の抜本的改革と強化を課題としまして、友好都市訪問などを通じ、自ら都市外交を実践してきましたが、庁内での検討や外部有識者からのヒアリングなどを経まして、本戦略の素案を策定いたしました。この「都市外交基本戦略」は、今後の東京都の都市外交の基本的考え方と政策の方向性を示したものであります。長期ビジョンの目指す都政の目標達成の一端を担うものとして年内に完成させまして、本戦略に基づき都庁全体で都市外交を積極的に推進してまいります。本戦略のポイントは次のとおりであります。
まず、都市外交の目的でありますが、2020年大会の成功と世界一の都市・東京の実現という私の公約を実現する手段であるとの基本的な考え方の下、達成すべき三つの目的を定めました。
第一は、「2020年大会の成功」。これはオリンピック・パラリンピック開催都市の先例を学ぶことなどであります。
第二は、「大都市共通課題の解決」。これは防災や環境問題等の大都市共通の施策を学び合うことなどであります。
三番目は、「グローバル都市・東京の実現」。これは、外国人が快適に滞在できる環境の整備などを行うものであります。
次に、都市外交を推進する上での基本方針でありますが、東京の発展に資する施策を効果的に実現する手段として戦略的に展開すること、また、都庁全体で総合的に取り組み、都民生活を向上させ、メリットを都民に還元することであります。さらに、国との連携、協力の下に国際社会に貢献することといたしました。
さらに、都市外交の進め方につきましては、友好都市等とこれまで築いてきました成果を大切にしながら、さらなる見直しを図った上で、二都市間、多都市間外交を国内外で積極的に展開してまいります。
また、私の外国訪問につきましては、都市外交に充てられる時間は限られていることから、中長期的な視点に立って、優先度を考えつつ計画的・戦略的に行ってまいります。今後は、今年8月に設置しました「都市外交推進会議」を定期的に開催し、局間の総合調整、具体的施策の進行管理などをしっかりと行うとともに、必要に応じて戦略のレビューを実施いたします。詳細につきましては、政策企画局にお尋ねいただければと思います。
(報道発表資料は、こちらをご覧ください。)
3 「レガシー委員会」の設置について
【知事】三番目ですが、「レガシー委員会」の話です。「2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会実施準備会議」の下に、「レガシー委員会」を設置いたしますので、お知らせいたします。
2020年東京大会を今後の東京の発展の起爆剤としていくためには、都民共通の財産でありますオリンピック・パラリンピックレガシーを最大限に活用することが必要であります。そのため、私が委員長となりまして、三副知事及び関係局長で構成する本委員会を設置し、次の世代へのオリンピック・パラリンピックレガシーの継承のあり方などについて検討を行います。適宜、有識者ヒアリングを実施し、民間の知恵、アイデアもお聞きしたいと思っております。
これに加えまして、都が整備する新規恒久施設の跡利用の方向性につきましては、地元からの意見も参考にして、大会後も都民に利用され、喜ばれる施設となるよう検討いたします。委員会での検討内容につきましては、「東京都長期ビジョン」など、東京都の基本的な計画に反映していきたいと思っております。
あわせて、2020年大会後のさらに10年後、20年後も見据えました東京全体のグランドデザインの議論も行ってまいります。詳細につきましては、政策企画局に聞いていただきたいと思います。
質疑応答
【記者】ありがとうございます。幹事社の時事通信です。よろしくお願いします。
最初に、小笠原の視察の件ですけれども、今回、改めてになりますが、どういった視点で視察をするお考えかということと、あと、罰則強化の、関する法律が国会でも先日成立しましたけども、その受けとめも改めてお伺いしたいです。お願いします。
【知事】先ほど申し上げましたように、先般、13日に小笠原村長、それから村議会の議長さんも来られて、もちろん漁業に対するものすごい被害もあるのですけれども、もし中国漁船が台風や何かで避難して上陸したらどうなのか。それから、実際に写真やビデオを見せてもらって、夜、中国の船の光というのは相当遠くなのだけど、見ているともう目の前にいる感じがするので、村民の皆さんが非常に恐怖感を持っている。是非、そういうところも知事に見ていただきたいということなので、現実に行きまして、島民の皆さん方とお話をして、具体的な状況がどうであるかということもやっていきたいと思っています。
それから、中国政府に対しても、日本国政府に対しても、様々なルートできちんとした取り締まりをやるように要請を行っているとこでありますので、その成果がどこまで出ているか。今、40隻近くまで減っていますけれども、そういう状況について自分の目で見てきたい。
それから、罰金が増えるというのは大変結構なことなので、こういう国会の状況ですから、通していただいてありがたいと思います。中国の政府に聞くと、赤サンゴというのは金よりも高いということなので、ゴールドラッシュではないけれども、一生懸命取り締まっているのだけれども、金儲けだけを考えている連中はなかなか取り締まれない。今後ともやりますという答えがありましたけれども。だから、3000万円に上げるということは非常に抑止力として良いことだと思っています。
【記者】すいません。あと一点です。先ほど、衆院が解散されまして、今回の解散に関して、大義がないなんていった批判もあるんですけれども、この時期の解散について、知事はどう受けとめられてますか。
【知事】国会のことはあまり言わないことにしているのですが、解散するのは総理大臣の専権事項なので、総理大臣がそのことについて、先般、記者会見をなさいました。それが説得的であるかそうでないかということは有権者が判断して、それによって投票なさると思いますので、あとは有権者の審判を待つということであります。
経済的に見ても、また、師走の時期ということもあり、一方で、やはり既定の増税路線を変えるのですから、これは信を問うた方が良いというような、いろいろな声があると思いますけれども、そういう報道や評論家の方、政治家を含めてのいろいろな声を最終的に判断するのは、主権者である有権者なので、その審判を待つということで、私どもの仕事は、オリンピック・パラリンピックも控えていますので、国政の状況がどうであれ、都政が滞らないように全力を挙げて、都政をしっかり前に進めていく、それに尽きると思っています。
【記者】東京MXテレビの風戸と申します。政治資金収支報告書の件について伺います。2011年と2012年、知事になる前の話なんですが、政治資金で漫画ですとか掛け軸などを購入されたという一部報道があったんですけれども、それについて、まず知事に伺います。
【知事】私もその報道を見まして、何の問題もないと思っていますので、簡単に一、二の説明をいたしますと、政治家というのは、有権者からこれどうしてくれ、あれどうしてくれと、いろいろな陳情があり、国民の生活に関わるあらゆることについて対応しないといけません。例えば、知事になって、この前ある週刊誌を有害図書に指定しましたけれど、有害図書の問題というのはそれを見ないとわかりません。実際に書いてあったから言いますけれども、「クレヨンしんちゃん」というのは、お母さん方から陳情があって、「子供が悪い言葉遣いを真似てしまってどうしようもないので、政治の力で何とかできませんか」というのが来るのです。そうすると、表現の自由がありますから、どういう言葉遣いか、それを買いに行かないとわからないので、わざわざ買いに行って。そういうことに対応するために、きちんと資料代として設けているので何の問題もない。政治活動の正当な範囲であって、それをやらないとできませんから。だから、「クレヨンしんちゃん」というのはまさにそうなのです。私はあれを見て、こういう言葉を真似てお母さんは困っているのだなとわかりました。ただ、表現の自由がありますから、そういうことはできませんということをやる。
それから、前にも言ったと思いますが、私は後藤新平をずっと研究していて、大体ほとんどの本を読んでいます。それで、東北の大震災について、帝都復興をやった後藤新平のアイデアを借りてどうするかということがある。それから今、非常に参考になっているのは、この前ロンドンに行きました。東京の街づくりをどうやるか。この前、申し上げましたね。レガシーというのはどうだと。そういう時に、ほとんどの公刊資料を読んでいるので、彼が手紙をどこかで書いていないかとか、新しい資料を求めて行くのであって、当然そういうことは、政治活動の資料代として正当な活動なので、一々申し上げませんけれども、私はバーとかキャバレーは行きませんから。そういう時間があったら神田神保町へ行ったり、ネットで国民のための資料を一生懸命見つけて勉強してやろうと思っており、一切問題ありませんので、明確に申し上げておきたいと思っております。
【記者】すいません。東京MXの取材では、梅原龍三郎さんの版画を購入されたということなんですが、こちらはどういう。
【知事】今、非常にそういうことが役立っているのは、例えば、日仏の文化交流をやってくれと、東京オリンピックの時に文化も一緒にやりましょうと。そうすると、いつも私が言うように、印象派と、それから浮世絵、この関連でやりましょうと。それで、日仏の文化交流もっと良くやってくださいと言うときに、例えば、梅原さんはどういうことをしたか、そういうことを資料代としてやっている。それから孫文も、皆さん良くご存じのように、私は日中関係の一つの研究をし、日中友好関係を築くための一つの方策としてそういう研究をしている訳ですから、そういうものを巡って、日中の政治家で話をする。これは政治活動としてものすごく有意義なので、私は十分に説明ができると思っております。
【記者】朝日新聞の角野と言います。資料では、そういった資料には、資産的な価値を持つものもあると思うんですけども、そういったものの処分というのは、どのようになされているんでしょうか。
【知事】それは、まだ全然考えておりません。今、使用中であります。例えば、何十万もするような本を買うことがあります。東京がどういうふうに成り立ったかと勉強しているので、東京の歴史などのものすごく高いものも、古本屋で買ってきて見ています。これをどうするのかということなので、終われば捨てても良いですよ。そういうことはまだ考えていません。今、使用中です。
【記者】東京新聞の松村です。小笠原の件なんですけども、知事、ネットでですね、これでおさまらないようなら、また何か考えないといけない的なことを言ってましたが、どういうことを考えてらっしゃるのかということとですね、夜、光が近いので怖いって言われているのを見に行くというのは、夜に行かれる予定なんですか。
【知事】残念ながら、ものすごい日程がタイトな時に行かないといけないので、夜は行きません。この前、小笠原の方々が来られて、お話を聞いて、なるほどなと、こんなに近くに見えるのかなと思ったので、また向こうに行って話を聞きますけれども。やはり村長さん、村議会議長さんだけではなくて、実際、漁民の方、村議会の議長さんも漁民なのですけれども、それから住民の方、お母さん方、目の前に光が見えるのでこんなに怖いのですよと直接お聞きするというのは非常に良いと思っています。いずれにしても、直接の対話というのは大変意義があるし、それから、どれぐらいの船があるかというのも是非見てきたいし、最近の各種報道を見ていると、夜中に操業しているというような報道があるので、そこまでは見られませんけれども、いずれにしても、やはりいつも申し上げるように、現場視察というのは一番良い。「百聞は一見にしかず」ということで見てきたいと思っています。
それと、何度も日本政府に対して申し上げておりますし、それから、中国政府に対しても、様々なルートで、少なくとも北京市と東京都は友好姉妹都市の関係にあって、東京都の中に小笠原諸島があるということは、ゆめゆめ忘れないでくれというのは厳しく申し上げております。だから、何度も、あらゆるルートを使って、中国政府に対して抗議をしておりますけれども、中国政府からは、全力を挙げてこれを取り締まると。だけど、先ほど申し上げたように、もうお金儲けのために何でもやる連中をなかなか取り締まりが効かないので、申し訳ありませんが、今後ともやりますという答えが返ってきていますので、同じような呼びかけをやっていきたいと思っておりますし、それから、特に検討会議を開いていますから、国土交通省、水産庁、そういう各機関が入ってやっているので、今後とも、そういう国との連携、各機関との連携をやっていく中で、この漁船がゼロになるように努力したいと思っています。
【記者】毎日新聞の武本です。また、衆院解散、総選挙の話で恐縮です。国政のことはあまりということでお話しでしたけれども、知事としてですね、今回、何が最大の争点だというふうにお考えですか。
【知事】やはり経済だろうと思っています。これは、あまり言わないということになっているのですけれど、問われたから言うのですけれども、例えば、消費税を上げるのを先延ばしにするということは全部やめてしまえというところもありますけれど、ほとんどこれは政党間でコンセンサスができているので争点にならないだろうと思います。そうすると、争点は、やはりアベノミクスの成果をどうするかになるのではないか。これは、総理もおっしゃっているし、野党の皆さんもおっしゃっているので、私が言っても良いと思うので、その評価のあり方が人によって違うのではないか。例えば、総理、それから政権与党の方は、これだけ雇用増えました。これだけ良くなりましたというのをおっしゃる。そうすると、野党の方は、そうじゃない。地方に行ってみてください。とてもではないけれど豊かではありません。格差があります。だから、それぞれの各政党が、二つに分かれるとすると、与野党で今のような議論を展開なさって、そして、それについて有権者が、よくその政策論議を聞いて、自分はどちらが正しいと思うかということで、ご判断なさるのだろうと思います。私はやはり経済だろうと思っています。
【記者】毎日新聞の竹内です。2点お伺いします。1点目がですね、衆院選で、知事、求められればですね、応援演説などに行くおつもりがあるかどうかというのが1点。
もう1つがですね、ちょっと話題は変わるんですが、先日、夢の島ユース・プラザ・A、Bを中止してですね、1つ、バスケットボールでですね、日本全国、いろんなとこで予選をする可能性があるということで、大阪なんかの名前も挙がってるんですが、例えば、東北の被災地で、この予選を拡大するというお考え、ありますでしょうか。
それというのがですね、招致段階で、東日本大震災からの復興ということを国際的に訴えながらですね、多分、全国で誘致合戦が始まるとですね、どうしても復興経費が取られているとか、財政力に乏しい被災地というのは負けてしまう可能性があると思います。まあ、そういったときにですね、ある程度、被災地にげたを履かせる形でですね、そういう予選を持ってくるみたいな考え方というのはお持ちではないでしょうか。
【知事】第1点、今のところ、先ほど解散したばかりで、まだ選挙応援依頼も来ていませんし、私の方で、自らどこという予定も組んでおりません。
2番目について、この前も説明したと思いますけれども、IOCが大きな政策転換をしました。それはノルウェーのオスロが22年の冬季オリンピックから手を下げたということで、これはもう、とにかく財政的にコンパクトでないと候補都市がなくなるということで、ものすごい危機感、19日にIOCの方々とお会いした時も、その危機感がひしひしと伝わってきて、そういう中で、サッカーを地方でやりますね。そうすると、大阪を含めて、バスケットもどうですかというような話が出ているので、そういう中で、仙台でサッカーをやりますけれども、今おっしゃったことは当然考慮に値することなので、私はやはり、競技場がちゃんとあってできれば、やりたいと。
特に予選はそうだということなので、新たに競技施設をつくるという財政的余裕はないですから、全部、網羅的に調査したわけではないですけれど、東北でバスケットなり、他の競技なりで予選をやるのに相応しい所があれば、それは積極的にやりたいと思いますし、それについて、何らかのかさ上げをするかどうかというのは、全部IOCのチェックを受けないと。東京都知事がそれをやってあげたいと言っても、それはちょっと無理なので、それはIOCとの協議の上だということを申し上げておきたいと思います。
【記者】フジテレビの相澤です。解散についてなんですけれども、閣僚からはですね、アベノミクスをやめるな解散だったり、野党からは国民そっちのけ解散など、名前を様々付けてらっしゃるんですけども、知事がですね、もし今回の解散について名前をつけることができるとしたら、どんな名前でしょうか。またその理由をお聞かせいただけますか。
【知事】それは考えていないので、私は都政に頑張ります解散です。
【記者】産経新聞の伊藤と申します。収支報告書の件でこのように疑念を持たれてる以上、ちょっと誤解ない、あると困るので、確認なんですけれども、これらの美術品や書籍というのは、知事本人が買われたということでよろしいのかということと、あと、国民の役に立つ美術、何ですか、日仏の交流に関して、知識を深めるという意味で言えば、美術館で見たりとかですね、本物をみずから所有することの重要性というのが少しわからないんですけども。
【知事】私は全部自分の判断でやっています。漫画の1つ、本を買うのも秘書に任せません。自分が政治活動に必要だから全部やっております。それから、もちろん美術館も行っております。しかしながら、先ほどちょっと版画の例が出ましたけれども、現実にこういうものがあって、それが何千万とか何百万というのは美術館にある話であって、せいぜい高くて数万とか何千円の話ですから、古本屋で探したりネットで探したりして、そういうものを突き合わせてやる。
これは、いろいろな意味で日仏文化交流の時にそういうものが材料になっているので、私は十分それは説明可能だと思っておりますので、有権者が判断していただければと思っております。
【記者】あと、すいません。追加でなんですけれども、これらの美術品って、今、現在、どちらで保管されているんですか。
【知事】いろいろな所にありますよ。自宅にあったり、いろいろな所にあります。それで必要に応じて使っていますということです。知事室に置いてあって、そういう外国のお客さんが来た時に。この問題については、例えば、日中の歴史の中でこういう使われ方をしています。それは解説をしているのは、個々の記者の皆さんは良く知っていますから、これは十分、日中、日台交流にも大いに役立っているので。後藤新平というのは、ご承知のように、児玉源太郎が台湾総督の時に、乃木の後ですけれど、民政長官を台湾でやって、そして、東京市長ですから、十分にそういうことは可能であると思っております。
【記者】報道によると、その書籍、先ほどクレヨンしんちゃんの説明あったんですが、「ひっかけクイズ最強イジワル王への挑戦」ですとか、「超スペシャル版ひっかけクイズ」、クイズ本がかなり多いんですけど。
【知事】もう時間が限られて、あと5分しかないので、それも全部、一々言わなかったのですけれども、そういうクイズが子供の学習意欲、つまり、学習をしないでそういうことばかりやるので、少しクイズというものを何とか政治の力でおさえられないか、そういうものがいっぱい来るのです。是非一度国会議員をやってみられればわかると思いますけれども、私、全国区ですから、有権者の皆さんが来て、どんな方に対しても対応しないといけない。毎日のようにそういうのが来る。そうすると、それはどういうものかというのは見ないとわかりませんから、全部自分の意志で、そういう本が揃っている所にわざわざ行って買った訳です。ということは是非しっかりと申し上げておきたいと思います。
【記者】時事通信の中平です。すいません。よろしくお願いします。今の質問のご回答の中で、美術品などについて、使っているというふうなおっしゃり方をしたんですが、美術品の使い道というのは、具体的にいうと、さっきおっしゃったような、人が来たときに飾っていて、それを話の種にするというような使い方が主ですか。ほかにどんな、何かあるんでしょうか。
【知事】話の種というのは、そういう意味ではなくて、例えば、そういうものを使って、本を書きます。孫文の伝記を書きます。今は時間がないですから、後藤新平のグランドデザインを書こうと思っているのですけれど、書けません。そういう時に、書籍として、沢山既に公刊されています。わかりますね。だから、美術品というか、資料というか、物の考え方なので、ある人にとって、後藤新平の手紙なんて紙屑かもしれない。ある人にとっては100万を出して買いたいかもしれない。私にとっては研究資料ということですから、彼がどういうグランドデザインを描いているかというのは、それを使って書くというのは、これは政治活動の一つであって、何の問題もないと思っています。様々な使い方をする、そういうことを申し上げている訳で、美術館のことについても同じことを、先ほどどなたか質問がありましたけれども、そういう使い方をするということです。
(テキスト版文責 政策企画局調整部政策課)