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舛添前知事「知事の部屋」

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記者会見

平成26年10月7日更新

舛添知事定例記者会見
平成26年10月7日(火曜)
14時00分~14時17分

知事冒頭発言

1 ベルリン市・ロンドン市への出張について

【知事】私のほうからまず2点、ご報告がございます。まず第1点目ですけども、海外出張の件です。10月27日の月曜日から11月2日の日曜日まで、ドイツ・ベルリンとイギリス・ロンドンに出張いたしますのでお知らせいたします。
 今回の訪問は、友好都市提携20周年であるベルリン市から招待を受けたものでありまして、クラウス・ヴォーヴェライト市長とお会いして、お互いの都市に共通する課題について幅広く意見交換をしたいと思っております。
 ベルリン市とは、20周年記念行事として、都市づくりや環境に関するシンポジウムを両都市共催で開催し、私も冒頭で基調講演を行う予定であります。
 先日もベルリンマラソンに都民ランナーを派遣しましたが、こうした様々な取組を通じまして、今後ベルリン市との友好関係を深めてまいりたいと思っております。
 また、この機会を利用しまして、ロンドンでは、オリンピックパークを中心とした2012年ロンドン大会競技施設と、その後利用(あとりよう)の状況など、大会のレガシーを見てきたいと思っております。ロンドン大会を成功に導かれましたボリス・ジョンソン市長ともお会いして、苦労されたことや反省点など、ロンドン大会の経験を直接お伺いして、2020年東京大会の成功に役立てたいと考えております。
 この他、王立国際問題研究所、いわゆるチャタムハウスにおきまして講演を行い、未来に向けて力強く発展する東京の姿をアピールしたいと思っております。また、金融街シティでは、金融関係者との意見交換会を行いたいと考えております。
 詳細につきましては、この後、報道官からご説明をいたします。

2 大島町台風26号土砂災害追悼式への出席について

【知事】第2点でありますが、「大島町台風26号土砂災害追悼式」への出席についてお知らせいたします。
 昨年10月16日、台風26号の接近に伴う記録的な豪雨によりまして、甚大な被害をもたらした大規模な土砂災害、皆さんもご記憶に新しいと思いますけれど、間もなく1年を迎えます。先月末、町では、被災者の生活再建支援や、最も被害の大きかった元町地区の復興まちづくりなどの対策をまとめました「大島町復興計画」を公表いたしました。都としても、引き続き、町の迅速な復興と防災力の強化に向けた取組を全力で支援してまいります。
 発災後1年となります10月16日には、お亡くなりになられた方々、未だ行方不明の方々に哀悼の意を表するため、都庁舎や各事業所でも黙とうを行います。26日の日曜日には、伊豆大島で追悼式が開催されます。当日は私も出席し、犠牲になられた方々のご冥福をお祈りするとともに、復興への決意を新たにしていきたいと思っております。
 この件につきましての詳細は、総務局に聞いていただきたいと思います。

質疑応答

【記者】それでは、冒頭、幹事社から幾つか質問させていただきます。共同通信の馬場です。よろしくお願いします。知事、ベルリン、ロンドンを訪問されるとのことですが、ベルリンは友好都市20周年ということで、先日、都民ランナーを派遣されたと思います。東京はベルリンを含めて11都市と姉妹都市関係を結んでいますが、平和の祭典と言われる東京五輪に向けて、これら11都市との今後の連携のあり方について、知事のお考えをお聞きしたいと思います。
 それと、ロンドンについてですが、今、知事おっしゃいましたけれども、施設、交通インフラなど含めて、いわゆるレガシーを残した成功例だと言われています。知事は具体的にどのような点に着目して視察されようと考えておられるのか、お聞かせください。

【知事】11ある姉妹都市との提携ですけれども、先般も申し上げたように、北京市もソウル特別市も実は18年ぶりであったということです。それで、モスクワにトムスクの帰りに立ち寄りましたけれども、ここも20年ぶりだと。それから、ちょっと調べてみてまた驚いたのですけれども、パリには24年間行っていないそうです。ということは、これはやはり姉妹都市を結んでいる意味はほとんどありません。
 ですから、2020年の大会があろうがなかろうが、やはり姉妹都市を結んでいれば、それぞれ大きな町の持つ悩みがあり、それから、例えばデジタルサイネージ、これはお気付きになったと思いますけれども、都庁舎の玄関にもう既に設置してあります。ですから、例えば明日、アラブのVIPが来れば、アラビア語で「よろしく」、「よくいらっしゃいました」と出る。そういうことをやっとソウルに負けないように設置した。こういうことは行ってみて、なるほどということなので、時間の許す限り、姉妹都市との間の関係を緊密にし、2020年の大会の成功に結びつけるとともに、都市間の協力関係を結びたいと思っています。
 それから、2点目のご質問のロンドンにつきましては、これは特に、今、2020年に向けて競技施設の見直しを行っています。そのときの観点は、やはりレガシーということであって、無駄なものを作る必要もないし、既存のものがあればそれを活用する。ロンドンでは、オリンピックパークを中心として、とにかく皆喜んで、オリンピックがあったおかげで自分たちがこんなに簡単に水泳ができるようになった、こんなに簡単に他のスポーツを楽しめるようになったということなので、そういうことをしっかり見ていきたいと思っています。
 それから、文化の点でも、相当な成功を収めていますので、これも注目したいと思います。
 先ほど、都市広報の有識者の会議でも申し上げましたけれども、明後日の10月9日に都市ランキングの最新版が出ますので、どういうランキングになっているか、それがまた、ロンドンがさらにトップを突っ走り、ぐんぐん伸びているなら、やはりこれはオリンピックの成功の賜物でありますので、そういう観点からもいろいろと直接見てきて、ご苦労をジョンソン市長からお伺いしたいと思っています。

【記者】ありがとうございます。もう1点伺います。伊豆大島、大島町の土石流災害ですけれども、知事、追悼式にご出席されるということです。先週の記者会見でもちょっと触れられているので大変恐縮なんですけれども、御嶽山の噴火もありました。都の危機管理体制のあり方について、知事のお考えを改めてお聞かせいただけますか。

【知事】活火山が相当な数ありますし、全部、島しょ部なのですけれど、特に三宅、それから大島については、非常に活発に活動していますので、常に監視を怠らない。そして、関係機関、気象庁を含めて、これと連携を密にするということでやっていきたいと思っています。
 台風18号は大変な被害が想定されて、幸いほとんど何もなかったのですけれども、全職員一丸となって、万が一に備えて危機管理体制をずっと敷いていましたので、今後ともそういう形でやっていきたいと思っています。

【記者】日本経済新聞の舘野です。ロンドンの視察で、シティにも行かれるということですけど、シティでは具体的に、金融のどんなところを見て、どんな方とお会いするご予定がありますでしょうか。

【知事】今のところ、まだ最終的にどなたが来られるということは確定しておりませんけれど、やはりロンドンのシティの金融の専門家とお話をして、東京に国際金融センター、グローバルなものを作りたいという構想を持って今進めていますので、ロンドンのシティの経験から学びたいと思っています。
 かなり突っ込んだ形で、例えば証券、株式、これをどのようにして取引する形が良いか、先日も質問が出ましたように、市場を何時から何時まで開けておくのが一番良いのだろうかと、コストパフォーマンスの関係で、そういうこともあると思いますし、いずれにしましても、ウォールストリートと並んで世界の金融の一つのセンターであるので、その経験から学びたいと思っています。
 今、私が申し上げたような事についてお話しできる方を集めてもらっているというのが今の状況です。

【記者】MXテレビの朝倉です。イスラム国に参加しようとしていたとされる大学生の問題、今、報道もされていますけれども、都内の書店で募集広告を見て参加をしようとしたというような話も今出ています。こういった事態について、知事、どういう風にお考えになるか、お聞かせください。

【知事】後半の部分の書店の広告というのは、私も報道でしか知りませんけれども、シリア旅行を募るような形で、その裏がそれだったとしても、そうは分かりませんし、それぞれのお店がどのような広告を出すかということは自由ですから、そこを云々規制するということはない、できないと思います。
 ただやはり、こういう状況で、確か北大の学生だったとありますけれども、何故そういう所に惹かれていくのだろうか。ちょっと調べれば、シリア、イラク、あの中東地帯でああいう事が起こっている、ただ旅行に行くにしても危険地帯ですから、少し考えれば分かるだろうと思うので、これは世界中から不満を持ったというか、いろいろな理由のある若者が集まってきていて、資金力は豊富ですから、そこはもう良識、常識でしっかり考えていただいて、自分の身を守るということから、危険地帯には行ってはいけませんと。それから、やはり何と言ってもテロリズムに加担する結果になるということは犯罪ですから、そういうことを含めて、国際情勢に対する認識、それから人権に対する認識、こういうものをしっかりやってもらいたいと思います。
 そして、よく学生諸君の間でもいろいろな考えの人と議論をしたり、例えば、大学でゼミがありますね、こういう中でこういう話があるんだけれど、どうだと。サークルでもいいですね。こういうところでフランクに議論すれば、それはちょっとおかしいのではないかと言ってくれる人が一人でもいるのだろうと思いますし、子供ではないのだけれど、一応、ゼミだと指導教官もおられるので、そういう師弟関係もこういうことの歯止めになるのかなと思っていますので、是非そういう誘惑に若者が負けないように、やはり、日本だけではなく世界中でそれは期待しています。

【記者】東京新聞の松村です。2つあります。1つは、友好都市との関係なんですけれども、首長が行ったり来たりするのも大事ですけれども、市民同士がやっぱり行ったり来たり、交流することも大事だと思うんですが、知事が行かれたときに、今年はたまたまベルリンは20周年だからいろいろありますけれども、今後どういうような交流を活発にしていこうという風なお話を市長さんとしてこられるつもりなのかお伺いしたいということとですね、もう1つ、災害の関係で、最近の災害というのは夜中とかによく起こっているんですけれども、東京都は、今年から季節に分けて訓練するというのは大変良いことだと思うんですけれども、時間的にも早朝とか深夜とかそういうような時間帯にやるという計画はないでしょうか。

【知事】姉妹都市との関係、おっしゃるようにいろいろなレベルでの交流があり得ると思います。都民ランナーを派遣する。それから、東京マラソンにはベルリンから来られています。それから、皆さん、ご記憶のように、都庁でベルリンとの友好のパネル展をやって、あの時は副市長さんが来られました。それで、例えば、森鴎外なんてものすごく関係が深いわけです。だから、文学という形でも交流が持たれているので、本当にあらゆるレベルでの話をしていきたいと思っています。
 ベルリンも東京も先進国の都市ですから、それなりのいろいろな悩みがあると思いますので、いろいろな層、いろいろな方々の間で交流をすることが非常に良いので、実は、ヨーロッパというのは非常に近いように思っているのですが、情報量を見た時に、ドイツの情報というのは、皆さん、いっぱい持っていますかというと、ほとんど入ってないのではないか。アメリカの情報は結構あります。それから、中国とか、朝鮮半島とかそういう所もありますけれども、意外とヨーロッパの情報というのは入っていない。
 先般、フランスの参議院に当たる上院の選挙がありました。その結果は皆さん知らないですね。フランスの新聞を読んでおかないと興味ないですよ。それで、ほとんど報道もされていない。だけど、これは、左と右がひっくり返るぐらいの議席の変化が起こっているのですけれども。昔、朔太郎は「パリ、フランスは近しと思えど遠くて行けない」と言って船しかない時代、悩んでいて、今は飛行機ですぐ行けるのだけれど、実は、ヨーロッパというのは意外と我々にとっては疎遠な所なので、そういう所を森鴎外の時代まで遡って交流をしたいと思っています。
 それから、災害対策についてですけれども、おっしゃるとおりで、四季やるとともに、その季節で、逆に木曽の御嶽山は週末の昼間、昼ご飯を食べる時に起こったからあれだけの惨事で、あれがウイークデーの真夜中だったら誰もいなかった可能性があるので、このタイミングだと思います。だけど、訓練の場合に、どうしても真夜中にやるというのはいろいろな支障を来して、真夜中にやったので翌日、子供たちが皆、朝起きられなくて、学校を午前中休みにしてくれるのかみたいな話にもなりかねないので、そこはもう取り敢えず、自助・共助・公助ですから、まず自分の家で、例えば、明日は日曜日だからゆっくり子供たちも寝れますねという、土曜日の夜、真夜中に起こったことを想定してやってみましょうかということをやらないといけないので、それが主だと思います。そういう中でも、今おっしゃったご指摘は非常に大事なので、何らかの形で真夜中にやってみるというようなこともできるかなと。ただ、都民の皆さん方を巻き込んでの話になると、今言ったような問題もあると思いますけれど、我々、危機管理でやる立場から見ると、朝も昼も夜も、晴れた日であれ雨の日であれ、いつでも対応できるような対応をしておきたいと思っています。

(テキスト版文責 政策企画局調整部政策課)


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