
舛添知事定例記者会見
平成26年9月26日(金曜)
14時00分~14時29分
知事冒頭発言
1 アジア競技大会開会式への出席(報告)について
【知事】まず最初に、9月19日から21日まで、第17回アジア競技大会開会式に出席するため大韓民国の仁川市に出張してまいりましたので報告いたします。
19日に行われました開会式では、パフォーマンスを含めて韓国の若い歌手などが大変賑やかで素晴らしい演出をされ、アジアが一つであるというメッセージが伝わり、非常に若々しく、素晴らしい式典と感じられました。一方、運営面で幾つかの課題も見受けられました。20日には仁川広域市の劉正福(ユ・ジョンボク)市長と面会しました。劉市長は就任直後でありまして、このような大規模な競技大会を開催するには、大変なご苦労があったものと感じました。特に、劉市長も会場の後利用について問題意識を持っておられ、実際にお会いし、意見を交わすことができたことは大変有意義でありました。
同じく、20日に日本選手団の支援拠点でありますマルチサポートハウスを訪ね、最先端の技術で選手の体調管理を行う方法について説明を受けました。また、ウエイトリフティング競技の視察を行い、競技会場で競技運営の状況も確認することができました。
同日のJOCレセプションでは、IOCのバッハ会長にもお会いしたほか、大会組織委員会の森会長とともにアジアオリンピック評議会(OCA)のシェイク・アハマド会長など多くのスポーツ関係者の方々に、招致にご尽力いただいたことに対する御礼を申し上げるとともに、2020年大会へのサポートをお願いいたしました。
短期間の出張ではありましたが、2020年東京大会に向けて参考になることをたくさん見聞することができまして、実りのある出張だったと思いました。
2 1964年東京オリンピック・パラリンピック50周年記念事業について
【知事】第2点目は、1964年東京オリンピック・パラリンピック50周年記念事業についてお知らせいたします。
今年は、1964年にアジアで初めてのオリンピックが東京で開催されてから50周年の記念すべき年でありまして、2020年大会に向けて、オリンピック・パラリンピックの意義を考える絶好の機会であります。このため、都では、JOCや組織委員会、都内区市町村、全国自治体とも連携して、10月の体育の日を中心に、150を超える50周年の記念企画を展開しております。
64年大会の開会式が行われました10月10日には、50周年を祝うアスリートのトークショーやJOC主催の記念祝賀会が開催され、祝賀会には私も出席いたします。
11、12日には、都主催の「スポーツ博覧会・東京2014」を駒沢オリンピック公園とともに、国営昭和記念公園にも拡大して開催いたします。両会場をウオーキングでつなぐ、50周年を記念する企画のほか、当日参加可能なイベントも多数用意してございます。
そのほか、庁内各局や都内区市町村が主催するイベントでも、64年大会を振り返るパネル展や講演会等の開催をいたしますので、是非ご来場いただきたいと思います。
加えまして、9月末から10月中旬にかけましては、JR、都営交通、東京メトロ等の各線、各駅のデジタルサイネージや車内広告、渋谷、立川の街頭ビジョンなど、50周年記念事業をPRする広報を展開いたします。
この50周年記念事業をキックオフとして、オール東京、オールジャパンで2020年大会に向けて開催機運を盛り上げてまいります。
詳細につきましては、オリンピック・パラリンピック準備局にお尋ねください。
(報道発表資料は、こちらをご覧ください。)
3 ベルリンマラソンへの都民ランナー派遣について
【知事】3点目です。東京都とベルリン市の友好都市提携20周年記念行事の一環として、28日に開催されるベルリンマラソンに都民ランナーを派遣することにいたしましたので、お知らせいたします。
今年の5月には、20周年を記念してベルリン市のミュラー副市長からの公式訪問を受けました。このほか両都市では、年間を通じてベンチャーシンポジウムや文化セミナーなど各種記念行事を開催しており、マラソン交流はその一環となります。
本年2月の「東京マラソン2014」に、昨年9月の「第40回ベルリンマラソン」で好成績を収めましたベルリン市在住の市民ランナーが出走いたしました。今回は先の東京マラソンで市民ランナーで上位となった都民2名、男女各1名を派遣いたします。こうした取組も含めまして、今後もベルリンとの友好関係を深めてまいります。
詳細につきましては、政策企画局にお尋ねいただきたいと思います。
(報道発表資料は、こちらをご覧ください。)
質疑応答
【記者】ありがとうございました。冒頭、幹事社から幾つか質問いたします。東京新聞の石川です。知事の冒頭発言で、1964年のオリンピックから50周年の記念事業のお話があったんですけれども、50年前の大会は、戦後復興ですとか、そういったものを印象づける大会だったと思うんですけれども、知事は先ほど、20年大会を、20年大会の意義を考える絶好の機会にもなるとおっしゃられたんですけども、知事は20年大会の意義についてどのようにお考えなんでしょうか。改めて教えてください。
【知事】64年はやはり、これで本当に戦後が終わったという、新幹線が走り始める、それから青山通りができる、一気にやはり豊かになったと、戦後復興の象徴だったと思います。
今度はロンドンと同じように、成熟した豊かな社会、その東京で行われるわけですから、前回は、いわば発展途上国型、貧しいところが豊かになる一歩だった。今度は、成熟した都市とはどういう都市なのだろうかということで。やはり人々の日々の生活が、本当にあらゆる観点から見て豊かになったよということでないといけないと思いますので、やはりスポーツをやるゆとりがある、そして長寿社会ということで健康寿命を伸ばしていく、それはスポーツがやはりもっと身近なものにならないといけないわけで。私も、若い時に陸上競技を含めて様々なスポーツをやりましたけれど、やはりいろいろな競技のためにそれぞれについて必要な道具がありますね。だから、本当に靴を1つ買うのでもものすごく高くて、なかなか貧しい社会で大変だった。だから、エチオピアのアベベ選手が裸足で走ったというのに象徴されるのが、ある意味で1964年大会であったら、今度はもう皆の生活の中にスポーツが、本当に日常生活の中に入り込んでいる。それをもっと意義深いものにしたいなと思います。
それから、貧しい社会ではないのですけど、やはりこの20年間デフレが続いて、非常に日本の国際的な地位についても相対的に落ちてくる。それから、なかなか明るさを感じられるような経済の状況ではなかった。これから、成熟した都市に向かっていくということなので、こういうことも打ち破ることが良いと思いますけれども。64年の時は、首都高速、モータリゼーション、これ、典型的ですね。今度はディモータリゼーション、車がなくて豊かな生活というのは何なのか、だから自転車レーンの話であるとか、丸の内とか日本橋の仲通りを歩行者専用にしようと。
これはベクトルは逆だと思うのですね。やはり本当に都民、市民の生活が豊かになると、そういう方向で位置付けられればというのが、私が考えている意義です。
【記者】ありがとうございました。もう1問伺います。同じく、2020年を目標にした女性の管理職の登用について伺います。先週、16日に開かれましたシンポジウムで、知事は2020年の目標としまして、都庁の課長級以上の管理職に占める女性の割合を20%くらいにしたいというふうなお考えを示されました。都庁では、昨年時点で15.2%というふうに伺っていますけれども、今後、女性管理職を育成するためにどんな手だてをお考えでしょうか。
あわせてですね、政府は同じく20年、2020年までにですね、30%という目標を掲げていますけれども、これ、単純に比べますと、都の目標がちょっと控え目ではないかという意見もありそうなんですけれども、この辺の差についてはどのようにお考えでしょうか。
【知事】後者からやるならば、2.数%だったと思います、議会でも申し上げましたけど、国が、2.数%を、国も2020年までとおっしゃったっけ?
【記者】そうです、はい。
【知事】6年後に30%まで上げられますかと、要するに、むしろどういう手段で上げるのですかという、数字のつじつまを合わせるだけではしようがないので、実質的にそうでないといけないので。ですから私は、15.2を20に上げるというのは、あと6年後に不可能ではないという、実施可能だということで、例えばそれぐらいのことは望まないといけませんよということを申し上げました。
都庁においては登用試験がありますから、だから幹部職にチャレンジして、優秀な女性はどんどん採っていますので、完全に門戸は開かれている。ただ、そこから先はですね、簡単に管理職、課長級以上になれるのではなくて、やはり努力をして、いろいろな、それこそ修羅場もくぐって、大変な経験を積みながら上に来るわけですから。そういう機会をどう与えるかということが大事なので。それはやはり明確な目標意識を持って、この女性が課長さんになったけれど、そこから上、局長になるまでにもっと鍛えないとだめですよと。そのためには、全く男女差別なく、同じような機会の均等を与えるべきだと思います。
ですから、全職員が、特に男性職員がそういう目でしっかり、特に上のほうにあるクラスの局長以上ぐらいの人たちが、自分たちの後輩で局長に上がってくるような女性を、どうすれば女性幹部を育てられるかという、それを常に仕事の場で考えておかないとだめだと思いますね。もちろん今度、保育所を都庁につくるということを含めて、そのために仕事がしやすい、家庭と仕事が両立できる状況を整えるのは我々の役割ですから。それは社会全体で、また都庁でもやっていきたいと思いますけれども。
議会では申し上げませんでしたが、シンポジウムの時に申し上げましたように、残念ながら今回、答弁席に座る局長クラスに女性が1人もいません。そういうことであってはいけないと思いますね。だから、毎年の人事異動の時に必ず、理想を言えばあの答弁席の局長クラスのところに3人に1人ぐらいは女性だという状況に1日も早くならないといけないけれど、これはすぐできる話ではないので。今から皆で鍛えていくし、また、女性の幹部候補生もそれなりの努力はしてほしいと思っています。
【記者】東京MXテレビの朝倉です。アジア競技大会の視察についてお伺いします。競技の視察、それから市長との意見交換等々を通じてですね、知事が今、リーダーシップをとってらっしゃる競技場の施設の見直しについて、何か、こう、どういう影響を与えたのかという、例えば、何らかの考えが、こう、変わったとか、そういう部分があるか、教えていただきたいと思います。
【知事】基本的に考え方は変わらないのですけれども、今の市長さん、劉正福市長さんはこの数カ月前に引き継いだばかりで、いろいろお尋ねしても答えに窮するというのは当たり前だと思うのですけれども、やはり後利用の大切さというのを非常に感じていたので、その辺は非常に同感いたしました。
それから、新しい地域、開発した所でやりましたから、やはりどうしてもそこに施設が足りないので、新施設をつくるという方向になったみたいですけれども、本当にこれで後利用、大丈夫なのかということはあるので、そういう意味では、若干、それぞれの地域の方々にとっては、それは自分の所に良い施設があるのは、それに越したことはないのですけれど、やはり既存施設の活用ということがあった方が良いのではないかという、それはそういう意味で見解が変わったというよりは、むしろ見直しの方向としては、仁川を見てもその方向で続けて良いなと、そういう感じは受けました。
【記者】あともう1つ、スポーツつながりでお伺いしたいんですが、ベルリン市に市民ランナーを派遣されるということですが、知事は応援に行かれるというようなご予定はあるんでしょうか。
【知事】いやいや、もうすぐ何日か後なので、ちょっとそれは不可能です。
【記者】共同通信の船木です。デング熱に関連しての質問です。先日、対策会議も開かれましたけども、先日、知事は2020年の東京五輪を見据えた対策ということをおっしゃってましたが、今後、来年以降も含めた長期的な対策という観点から、知事、今、デング熱対策にどう考えてらっしゃるか、改めてお伺いしたいんですけども。
【知事】我々も強く申し上げたので、厚生労働省もマニュアルを若干変えて、駆除する範囲を広げるということもやっていますけれども、型の違うデング熱ウイルスが来た時に非常に重篤な例になるというような話もあるので、やはり気を抜かないで、感染症対策というのはやっていかないといけない。
それから、また毒グモが三鷹で見つかったということですから、こういう気候の変動に伴って熱帯性の毒性の強い生物が入ってくる可能性がありますので、組織委員会の森会長にもお話をいたしましたけれども、やはり危機管理の中の一つとして、こういう感染症対策というのをオリンピック・パラリンピックの準備の一つの柱にすべきではないかと思っていますので。その点においては森会長とも認識を共有しておりますので、今後、先般の対策会議のように、国、それから関係の医療機関、感染症の研究者、こういう人たちと連携をとりながら、そういう方向で固めていきたいと思っています。
【記者】時事通信の中平と申します。先ほどのアジア大会についてなんですけれども、運営面での課題も見受けられたとおっしゃったんですが、具体的にその課題を見て、東京五輪ではこうしようなどというアイデアというか、こういうところをうちだったらうまくやれるようにしたいなというようなアイデアというのは、何か具体的に例はありますでしょうか。
【知事】一つは、交通を含めて、導く線という導線、どういうルートでどの方をご案内するかと。仁川のアジア大会は参加国が45カ国です。そうすると、オリンピックということになれば200カ国になります。だから、4、5倍の国からVIPが来られる。国家元首クラスの方も来られます。どういう形でお席までご案内するのかというのを相当しっかりしておかないといけないので、警備も含めてですね。
それから、例えば200カ国のトップの方々がそれぞれ車で各個別に来られますかと。これは国立競技場の周辺に200台、警護の車両を含めて、警護車両が前後についたら600台入れますかということになるので。仁川の場合は、VIP含めてバスでシャトルで送る予定にしてあったところが、乗るべきバスが来ていなかったのです。そうすると、もうとにかく自主的判断で、うちのチームが乗れるだけの座席が空いていると、飛び乗って行ったから間に合った。そういうことはあったのですが、これは急に警備のやり方が変わったとか、その日の朝変わったとか、いろいろな裏話を聞きましたけど、やはりそういうことがあってはいけないので、相当前からしっかりとやらないといけない。
特にですね、だだっ広いところのスタジアム、仁川は、スペースがあってもそういう状況です。日本の違うのは、国立競技場の周辺は地下鉄含めて公共交通機関、鉄道の駅がたくさんありますから、日本人は整然とそれで来られると思いますね。そうすると、それほどの混乱はないかもしれないですけれども、8万人ですから。あの狭いエリアに8万人が一斉にやってきたということを考えた時に、本当に混乱はないだろうかと。これはやはり警察を含めて何度もシミュレーションをやる。
それから今度は、終わった後、皆さん最後まで開会式を見て帰りたいと思います。途中で抜ける人はいないですね、ちゃんとお金出して来てるわけですから。そうすると、一斉に出て行った時に、今だって神宮球場で野球見た時に、外苑の方、要するに外苑前の駅までどれだけすごい人混みになるかというのはわかりますね。来る時はばらばらに来ても、終わった時に一斉に、野球でも終わったら帰るので。これをどうさばくか。だから、この道はこうだということをやらないといけないので。そう言うと申し訳ないけれども、失敗例を見てきたので、それと同じことをやってはいけないし、それで失敗例なんて平気で言っているけれど、6万5000人でそうだったら、8万人で大丈夫かというのは、主催する側としては相当認識しないといけないと思っていますので。これは、警察含めて関係の皆さん方と十分そういうことでミスがないようにやりたいと思ってます。
【記者】毎日新聞の武本です。都市外交についてお伺いします。先般の都議会のですね、代表質問で、自民党会派からですね、優先順位、知事の都市外交については、優先順位としては高いとは思えないというお話がありまして、朴大統領との会談を念頭にあられるのかと思うんですけど、こちらの善意が相手に通じない場合もあるんだということで、かなり率直な言葉で問題提起があったかと思うんですが、率直に知事、あの代表質問についてどう受けとめてらっしゃるか、あるいは反論あられたらお聞かせ願いたいんですが。
【知事】議会の役割というのは、行政権をチェックするためにあるので、いろいろなご批判はあるのは当然のことですから、それはもう、当たり前のことをおやりになったので、別にこちらから何も言うことはありません。
【記者】テレビ東京の石井です。先ほども言及されておりましたが、セアカゴケグモついて、改めてなんですけれども、2020年のオリンピックに向けて、具体的にどのように取り組んでいくのかということと、あと、官邸でもお話しされてましたが、改めて都民に対して注意喚起などあれば、教えてください。
【知事】先ほどの中平さんのご質問とも関係するのですが、8万人が動くわけですよ。国立競技場、代々木公園のすぐそばですね。だから、そこで蚊に刺される人が何人いるか、その蚊がウイルスを持っていたらどうするのだということを考えただけで怖くなってしまう。だから、今、一生懸命情報提供をして、皆さん方のメディアも、特に映像メディアは、クモのここ、お尻の所が赤い、これを触るなと言ってくださるので、ぜひ情報提供をしっかりとやっていただきたいし、こちらもやりたいと思います。
だから、おそらく今まで、例えば、子供たちの理科とか保健体育とかいう授業の中で、こういう熱帯性の害虫とか生物で危険なものというのは、教えないといけない時代になってきたのではないかなというような気がしますね。私たちはあまりクモというのをそんなに気にしなかったけれども、そうではない時代が来たので、教育の場を含めて注意喚起をして、都民、国民全体の共有の情報として持っていて、これを触ってはいけないのだと。私は、非常にメディアの力が大きいと思いますので。ああいうものをキャッチしたら、昨日も夕方、キャッチして、すぐ出せということで出させたのですけれども、議会開催中でしたけれども、一刻も早く情報提供する方針でやりますので。是非皆さん方もメディアの力で都民の皆さんにしっかりとお伝えいただければ、これは防げると思いますので、そういう方向でいきたいと思っています。
【記者】東京MXの風戸と申します。先ほどアジア大会の件、失敗例を見てきたというふうにおっしゃいましたけれども、例えば逆に、夏の大会で成功例として、例えば、今後ロンドンですとか、そういった国を視察するご予定とかというのはありますでしょうか。
【知事】ロンドンはいずれ行きたいと思っていますけれど、ロンドンでもソウルでもそうですけれども、動く案内人、2人がペアになってチームロンドンとか、これはもうできるだけ早くボランティアでチーム東京とか、おもてなし東京とか、名前は皆さんと一緒に考えて、ボランティア養成を急いでしないといけないなと。仁川で、本当にボランティアの方がかわいそうなぐらいに良くやってくれた。本当に頑張ってやってくれたのに、昨日までこうしなさいと言っていたのを当局が朝になって全部変えたいうので、彼らもかわいそうだったのですね。
だから、やはり習熟する必要があると思うので、これからどんどん観光客は増えるので、これは関係機関とも協議をして、できるだけ早くチームロンドンに当たるような2人組の、いろいろな数カ国語をしゃべれる、私だったら韓国語やりますよ、私は中国語、私は英語というのをやっていくというのが、練習にもなるし、それを考えたいので。またいずれロンドンに行って、ロンドンの経験というのも学びたいと思っています。
【記者】その行く時期なんですけれども、例えば、2月にIOCに提出、計画を提出する前に行かれるのか、そういったご予定っていうか、お気持ちっていうのはいかがですか。
【知事】いろいろな所で、例えばシドニーだって、参考になる例がいっぱいあるので、いろいろな所があると思います。それは議会の日程とかですね、その他、内政上のいろいろなこともありますから、そういうことを考えながら調整してみたいと思っています。
【記者】新宿区新聞喜田です。今、世界的にですね、気候変動ということで、地球温暖化の問題に対しての関心が非常に高まっております。先日も、国連でサミット開かれたようですが、そのCO2削減量についての、日本側がですね、ちょっと遅れをとってるんではないかということが批判として言われてますけれども、オリンピックを前にして、舛添都知事は、この気候変動といいますか、CO2削減の問題について、どういうふうに世界にアピールしていくものがあるのかなということをですね、どうお考えになりますでしょうか。
【知事】東京はキャップ・アンド・トレード含めて、相当先端的にこのCO2の問題には対応しています。それから、いつも申し上げていますように、再生可能エネルギーの比率を6%から20%に上げるということをやっておりますし、水素社会実現の大きなチームをつくって動かしております。しかも、官民のファンドをつくって、東北で再生可能エネルギー生み出すということをやっていますから、十分こういうことは、世界にアピールできると思っています。
それから、これまた喜田さんにお願いですが、ぜひ視察についてきていただきたい。一度でいいから来てください。例えば、下水道の所を見た時に、下水道の事業所、これは全部そこにパネルを張って、ソーラーエネルギーをやっている、それから、ちょっとした段差で小型の水力発電をやっている。だから、上水道も下水道も東京都の場合は、自らの必要な電力を自らで生み出すと。これは世界中から視察者が来るぐらいに注目を浴びているので、こういう方針でやっていけば、2020年の前に東京の努力はわかってもらえると思っています。
【記者】今の件ですが、CO2削減量というのはですね、原発再稼働が行われますと、これは削減量が少なくても済むんだというふうな関係を、そういう関係にあるのかなということを考えるんですが、舛添都知事はどうでしょうか。
【知事】そういうことについては、国が全体としてエネルギー政策をどういう方向に向いていくかということであるので、大きなエネルギー政策の方向付けは、国の方向でありますけれども、日本で一番のエネルギー、電気の消費地である東京が、率先して私が先ほど申し上げたことをやっていくと、このことが一つの答えになると思っています。
(テキスト版文責 政策企画局調整部政策課)