
舛添知事定例記者会見
平成26年6月20日(金曜)
15時00分~15時32分
知事冒頭発言
1 ソウル市への出張について
【知事】まず、第1点。7月23日から7月25日まで韓国・ソウルへ出張いたしますので、お知らせいたします。
今回の訪問は、先日再選されました朴元淳市長の招待を受けて出張するものであります。ソウルでは、市長と直接意見交換し、友好都市である両都市の一層の関係強化を図ってまいりたいと思っております。
なお、今回の訪問については、日本国政府と連携をとりながら進めてまいっております。具体的な日程につきましては、これから両都市の間で詰めてまいります。
詳細につきましては、決まり次第、お知らせをいたします。
なお、この後、4時半から総理官邸で菅官房長官にお会いし、この出張と、オリンピック・パラリンピックの会場計画について会談をする予定であります。
2 創薬の拠点形成タスクフォース会議の立ち上げについて
第2点目は、東京を創薬の拠点とするため、その検討に当たるタスクフォースを立ち上げることにしましたのでお知らせいたします。
世界中の人々を病気から守り、健康を取り戻すための新薬を生み出すことは、今後、成長が期待できる分野であります。東京を世界一の都市とするためには、創薬の分野においても活発なオープンイノベーションが展開されるなど、国際的に高い評価を受ける街としていかなければなりません。そのため、タスクフォースを立ち上げ、何が足りないか、どういった取組が必要か、その点につきまして、創薬関連業界の方から直接話を伺います。
6月23日に第1回会議を開催し、創薬関連事業者や研究者など、現場の第一線で活躍されている方々からヒアリングを行います。私も出席しまして、今後、この点に関する施策を練り上げる参考にしたいと思います。
詳細につきましては、知事本局に聞いていただきたいと思います。
(報道発表資料は、こちらをご覧ください。)
3 IOC調整委員会会議における知事主催昼食会について
続きまして、第3点目でございます。6月25日から27日まで、IOC調整委員会の方々が東京を訪れます。会場視察が行われる26日に、知事主催の昼食会を開催いたしますので、お知らせいたします。
4月にコーツ委員長とギラディ副委員長がプロジェクト・レビューで来日された折に、次回は東京の食材でおもてなしするとお約束をいたしましたので、その約束をこの昼間のときに実行いたします。
外国の方にあまり知られてないんですけども、東京には区部だけではなく、西には緑豊かな多摩地域がありますし、伊豆諸島や小笠原諸島などの美しい海もございます。これほどの自然に恵まれているというのは、ニューヨークやパリやロンドンにない東京の大きな魅力の一つであります。
こうした多摩・島しょの豊かな自然や区部の伝統ある農業が様々な食材を生み出しております。私がいつも称賛しております豚肉のトウキョウX、それから鶏肉・東京しゃも、こういった肉類、さらに金目鯛や伊勢エビなどの魚介類のほか、野菜や果物もたくさん 栽培されておりますので、東京産の食材だけでフルコースが作れるほどであります。
当日までメニューは明かせませんが、ビュッフェスタイルで東京産の食材を存分に堪能していただきたいと思っております。
詳細は、オリンピック・パラリンピック準備局に聞いていただきたいというふうに思います。
質疑応答
【記者】フリーの記者でナガオと申します。新国立競技場の建設に伴う霞ケ丘団地の、都営のアパートの方々が立ち退きを求められている問題で2点伺いたいんですけれども、1点目がですね、2012年の7月になって、何の事前の相談もなくですね、いきなり都のほうから立ち退いてもらいたいというふうに言われたというふうに住民の方々おっしゃってまして、それで、住民の意見をですね、きちんと聞いてもらいたかったというふうに言ってまして、それで、今も先ほど、おもてなしということを言われましたけれども、そのおもてなしというのは、近くにいる人の気持ちを聞くことではないかというふうに住民の方々はおっしゃっているんですけれども、そういうふうなやり方についてですね、どう思われるかということが1点。
それからもう1点ですね、まだ百数十世帯の方がいらっしゃって、高齢のお年寄りが多いんですけれども、引っ越し自体が非常に耐えがたいという方もいらっしゃって、少なくなくてですね、高層化して同じ場所にですね、建て替えるとか、近くにテニスコートがあるんですけれども、その用地を使って改築してもらえないかということを要望されているんですけども、居住権という観点からですね、どういうふうに知事はお考えになるか、以上2点をお願いいたします。
【知事】はい、ありがとうございます。まずですね、今おっしゃった2012年の7月のご指示のようなことは、私は知事ではなかった時代なので、そのときどうであったかということは今までも報告を受けておりません。ですから、これはちょっと報告受けて、どうだったかということを確認しないといけません。
それから、これはほかの地域の都市の再開発でもそうですけれども、この前、虎ノ門ヒルズできましたですね。あれ、68年かかってますのは、やっぱり住み慣れた所を動きたくないというようなことがあるので、粘り強く町の皆さんで協議会作ったり、エリアマネジメントの会を作ったりしておやりになってると思いますけど、そういうことをおやりになってるのかどうなのか、これも私は現場も見ていないし、そういう報告も受けておりませんので、これはちょっと報告を受けて、そしてまた、できれば現場を見て、そういう判断をしたいと思います。
いずれにしましても、国立競技場自体は国の責任でやるわけですけども、全体はやっぱり東京の土地の上にあるわけですから、東京がより良くなるためにと、そういう観点から、いろんな方の意見を聞きながら前に進めていきたいと思いますので、少しその件は後で事務方に報告をさせた上で、また考えたいと思います。
【記者】日本テレビですけども、東京食でのおもてなしということで、以前、知事が視察されたときに、シェフを誰にしようか、今、考え中なんだってことをおっしゃっていたりとかしたので、シェフを誰に頼むかというのも、今、具体的に決まってらっしゃるのか、料理は何点ぐらい考えてらっしゃるのか、具体的にちょっと今の構想を教えていただければ。
【知事】そこまでは、ここのところめちゃくちゃ忙しくてですね、そこまでの指示が私はできないので、オリンピック・パラリンピック準備局の担当に聞いていただければ。サプライズのようなこともやりたいようなことも聞いてるので、当日まで明らかにできないというのはそういうことだと思いますけれども、ちょっとそれは担当に後でお聞きいただいたら、答えが出るかもしれません。
【記者】やっぱり知事の一番のお勧めはトウキョウXなんですか。
【知事】いや、要するに、海があって山があってということで。それから、海が時化ると、例えば金目鯛持っていきたくても、今日釣れなかったというのがあるわけですよ。それで、新鮮なもののほうが良いので。だけど、東京はこれだけ食材豊富ですよっていうことを味わっていただきたいということがあるので、誰をシェフにするかどうするかも含めて、いずれにしても、東京の魅力を発信するということが、2020年の大会の一つの大きな課題なわけですから、その一環として、お約束したものですから、これは是非やりたいと思っています。
【記者】日経新聞の木寺と申します。来週、IOCの委員がいらっしゃるということですけれども、会場の見直しについて、現時点で、来週の時点でですね、どのぐらい具体的なことが伝えられそうでしょうか。
それから、新設するですね、会場の建設費ですけれども、招致当初で1500億ほどの試算が出ていましたが、最近は3800億なんていう数字も出ていますが、実際のところですね、今、どんな試算をですね、ベースに考えられているのか、どんな試算が出ているのか教えてください。
【知事】後者については、これは今からやっていくという過程ですから、具体的な数字は、いろいろなところで報道なんかされていますけども、まだ出ておりません。
それから、今からのオリンピック・パラリンピック関係の会議について申し上げますと、23日の月曜日に都議会のオリンピック・パラリンピック特別委員会が開かれます。それで、私がそこで行って説明することになると思います。それから、翌日の24日の日に、この都庁の中で組織委員会の森会長であるとか私であるとか下村文科大臣が出られて、いわゆる調整会議を開きます。そこの場で、どこまで具体的なことが言えるかというのは今、詰めておりまして、それから、今、最初、おっしゃった25日からIOCの調整委員会の方々が来られる。そこでもどういう形で言えるのかということを今、検討しておりますので。いずれにしましても、知事だけが勝手に決められるわけではなくて、都議会の皆様方と議論をし、それから調整会議で議論をした上でのことなので、それを受けての25日からのIOCの調整委員会だと、そういうふうにお考えいただければと思います。その意味では、今、言った建設コストの試算含めて、具体的な外に出すことのできる数字はまだ決まっておりません。
【記者】TBSテレビの高橋です。今週、開かれたですね、都議会の一般質問で、みんなの党会派の塩村議員がですね、一般質問しているときに、早く結婚したほうがいいなどといったやじが飛んだと思うんですけども、知事もですね、その議会にいらっしゃってどのように感じられたか、またどのように受けとめていらっしゃるか、お聞かせいただけますか。
【知事】まず、ああいう品位のないやじは断じて慎むべきだと思います。それから、都議会の皆さん方が良識に従って、これはきちんと対応される、知事がどうしろ、ああしろというような権限があるわけでもありませんし、議会の話ですから、議会がしっかりとやっていただきたいというふうに思っております。
【記者】朝日新聞の川口と申します。よろしくお願いいたします。今の質問に付随することなんですけれども、私も昨日拝聴しておりまして上から見ていたんですけども、1人、そういう発言があった後にざわついて笑い声が起きていて、何人か笑っていたんですけども、その時知事もお笑いになっていたように映ったんですが、その時の状況というのをどんな形だったのか、説明していただけますか。
【知事】あのですね、知事席に座ります。見ていればわかりますが、私が何をやっているかというのは、一言一句聞き漏らさないように、質問者の方ずっと見てます。それはわかりますね。そして、答弁の時も、その質問者が席に着いたらその人の目を見ながら明確に答えてますね。そこまではわかりますね。そうするとね、ざわついたのはわかりますけど、何を言っているのか、私がここにいて、質問者がいて、そっち見てますから全くわからないんです。そして、議員が、にこって笑われたんですよ。それで、私は、何か誰かがおもしろいことをおっしゃったんで笑われたのかなと、そして同時ににやっと笑ったので、私も何か楽しいことあったのかなと思って笑みを浮かべた。それだけの話です。わかりません、何があったか。こうして、どう答弁しようかって、一言一句いつもやってるでしょう。
それで、それをやって、それで議席に議員がお戻りになったんで、私は答弁する責任がありますから、彼女の目を見ながら明確に話しましたね。やっぱり、おっしゃったような問題は大切な問題だから、しっかり都としてもやりますということを言ったのだけれども、その時に急に泣き始められたので、何で泣いたかもわからなかったのです。だから、私の方を言えば、何で泣かれてんだろうと思って、それで、できれば、私の希望を言えば、目を見ながら一生懸命答えているので、私の目を見て聞いてくださればよかったのになと思いで言って、そうしたら、後でテレビ報道なんかを見ると、こういうふうになったのは、もう私の席からは、彼女を全部、表情、見ながら、一言一句、見ているので、それがそういう状況です。
【記者】そうすると、早く結婚したほうがという発言は、知事の方に……。
【知事】何にも聞こえないです。何かざわめいて、私が見ていて、彼女が笑ったので、何か彼女が笑うようなことをおっしゃった。誰かが言ったのかなと思って、その認識しかないです。
【記者】私もその結婚というのは聞こえたんですけれども、じゃ、耳には入らなかったということなんですね。
【知事】見ている。もう彼女の質問を一言一句落とさないようにチェックしているわけですから。だから、何かざわめいたのは聞こえているのですが、それが今の現状です。だから、それ以上のことはありません。だから、何で泣いたかさえ、わからなかったんですよ。あそこ、座ってみてください。そして、質問者のところで私がやったのと同じことになったら、必ず鉛筆握って一言一句、どうだって、こうしているでしょう。質問者だって、違う、準備したのと違うことをおっしゃるかもしれない。順番、違えて答えられるかもしれない。私は、こう答えないといけないというの、こうやっているわけですから、それだけ構えているわけですよ。だから、にこっと笑われたんで、ざわっとざわめいたときに、あ、何かそんなことかなって、皆、こう、笑っちゃったので、私もつられて笑みを浮かべたと、それだけの話です。
【記者】そうすると、あの後、泣かなければ、きっとあのまま見過ごされるというか……。
【知事】それはわかりません。ほかの方は聞いていたかもしれないです。私は答弁の準備、一生懸命で、答弁することに集中してますから何であったかわからないという、それだけのことなのでそれはわかりません。そこは仮定の話なので。
【記者】毎日新聞の武本です。今ほどのお話の確認で、そうすると、品位のない話があったというのは後の報道で気づいたという……。
【知事】そうです。後で言われて聞きましたので、そういうことは慎むべきだということです。
【記者】時事通信と申します。よろしくお願いします。すいません。やじという発言の仕方そのものについてお伺いしたいんですが、やじは議会の華とも呼ばれる一方で、本来なら不規則発言で、議長の許可がなければ発言っていうのは許されないものだと思います。大臣時代からやじを浴び続けた経験がおありになる……。
【知事】そんなに浴び続けたわけじゃないですから。良いこともしてますから。
【記者】やじを浴びた経験もある知事として、やじというのはそもそも議会に必要なものとお考えでしょうかというのが1点と、あと、これは一般質問の話なんですけれども、その前日の代表質問では、教育長が答弁書を取り違えたまましゃべり続けて、最後まで気づかないというミスがありました。何かこの2つを考えると、問いかけるほうも答弁するほうも、非常に何かこう、緩んでいるなという感じがするんですが、議会のあり方そのものについて、そういう緩んでいるなという雰囲気は感じられますでしょうか。
【知事】何度も申し上げますけども、私は議会のあり方にとやかく言う立場にありません。議員内閣制の国の立場においては、私も国会議員ですから言うことができます。大臣ですけれども、国会議員として議場にも座っているわけです。投票権も持ってます。その議員内閣制と、これは大統領制ですから。だから、議会のおやりになる方に、こうやれ、ああやれ言うことは、感想すら本当は述べてはいけないんです。アメリカ大統領というのは入れないのですよ、例えば議場っていうのは、特別な許可がない限り。わかると思いますけど。
さあ、そこでですね、やじでもウィットに富んで、非常に素晴らしいやじというのもあるんだけど、あんまりすばらしいやじって聞いたことないなという感じがします。
それで、ついでに言うと、ここに来てまだ2回目の都議会ですから、私が大それた感想を、緩んでいるとか、緩んでないとか言うだけの資格がないと思います。わかりません、まだ。ただ、10年以上いた国会について言うと、ルールがしっかりしていて、皆さん、見ていてわかると思いますけど、予算委員会でも本会議でも、何か問題があった時には、会派の理事が、議院運営委員会の理事になっている方がぱっと手を挙げれば、ほかの会派の理事も、みんなそこに参集して、そして議長ないし委員長のもとに集まって、今、こういうことがおかしいじゃないかと議論する。速記を中断して、今、理事が議論中ですってありますね。そして、「いや、あの発言でよろしかったんだ。」「いや、あの発言は取り消してもらわないと困る。」ということはあるので。そういうことをこの議会というのはおやりになっているかどうかということを。今、その後の報道で、そういう内容だったと聞いてですね、そういうこと、おやりになれるのか、ならないのかなというのは、大臣時代のことおっしゃったので、そういう感想を持ちました。あの時も、大臣がやるのではなくて、各会派の理事さんたちがやって、大臣を守る立場と弾劾する立場とでやり合うわけなので。
何度も申し上げますように、第2回目の、就任4カ月で2回、都議会、経験しただけですから、私がどうだこうだって、今、判断できるだけの材料もあまりないと思いますけど。少なくとも、ああいう、今、問題になっているような女性の尊厳を傷つけるようなやじというのは、これは断じてやるべきじゃないと、そのことは明確に申し上げておきたいと思います。
【記者】東京MXの風戸と申します。関連質問です。塩村議員がですね、発言した議員の処分を議長宛てに、今朝提出されました。同時に、みんなの党の党本部からはやじを発した議員の辞職の申入書も提出されたということなんですけれども、こちらについてはどのように受け取られますか。
【知事】都議会のことは都議会が決めていただきたい。それだけです。私の方からとやかく言う問題ではありません。
【記者】時事通信の鈴木と申します。すいません、ちょっと話題変わります。政府が検討している法人実効税率の件で3点ほどお伺いしたいんですけれども、まず、数年で税率を20%台に引き下げると、こういう方針に対してですけども、20%って、この数字の評価も含めた知事の受けとめというのをまず、1点目にお伺いしたいのですが。
【知事】法人実効税率は、日本の国際競争力を高め、日本の企業が世界で活躍する、それから東京を世界一のまちにするために世界中の企業に来てもらうためには、それはいいことだと思います。それで、実効税率を含めて、例えば企業が東京に行くかシンガポールに行くか、ニューヨークに行くかって決めるときに、色々な要因があると思うんですね。例えば、いくら実効税率が低くても、いつ命を失われるかわからない治安の悪い所へ行くのは嫌だとか、あんな、PM2.5で空気の悪いところは嫌だという判断だってあり得るわけです。少々税率高くても安全な所が良いという判断もあり得る。それからもう一つはですね、社会保障の負担をどう考えるかということもまだ大きな、財政的に言うと問題です。そういう中で、非常に大雑把な議論をすると、4割台というのはちょっと、3割後半から4割って高過ぎるのではないと、よその国、2割でしょ。そうするとやっぱりイメージの問題で、うちは2割台だからいらっしゃい。東京なんか行くと4割も税金とられますよって言われると、それは皆2割の所が良いということなので。そうすると、象徴的に29.9%でも良いから、スーパーの安売りで、198円とか298円というと買うわけですよ。それと同じような感覚で。それはそれでまた、イメージとして意味があるので、29.9でも29%台に持っていくというのは1つの戦略としてはあり得るけれども、29.9は良くて、30.1が悪いかと言ったらあまり実質的に変わりないので、若干、今回のそこは、イメージの側面が非常に多いのではないかなと感じもしてます。
【記者】すいません、今のちょっと下げ幅の問題に。ちょっと細かい話になっちゃうんですけれども、政府内だと東京都の35.64%を基準に6%下げると、一方で、全国平均の34.62%を基準に5%下げると。甘利大臣と麻生大臣とで、ちょっといろいろと見解も違ったりしているようなんですけども、引き下げをめぐるこの議論については国の政策ですけれども、こういった下げ幅をめぐる議論というのに対して、知事の立場として何か感想なり、お考えがあったらお願いします。
【知事】今おっしゃるように、国の政策なのです。その時に、国の政策というのは国全体を見る必要があって、我々は超過税率をやっていますから、若干よその所より1%、丸い数字で36ぐらいにある、全国が35ぐらいにあると。もっと正確に言うと35点幾つなのですね。そうすると、東京を20%台にするためには6以上減らさないと。6減らさないとならないから6と言ってる方々がおられる。しかし、全国規模34点何ぼだと、5減らせば、29になるので。だけど、それはもう東京のことをお考えになって、東京を、ビジネスチャンスがある街だということで世界の起業家に来させようという、意図は良くわかって有難いと思うのですが、国の政策で、1つの街、東京なら東京、大阪なら大阪、福岡なら福岡だけを取り上げて、税率を6にするとか5にするというのは、ちょっとあまり、如何なものかなという感じはしますね。国だって国全体で皆考えますでしょ。どこの国は20%台、日本は40だから日本より良いという話をするわけですから。そこは少し問題あるのと、それから憲法に定められた課税自主権がありますから、自治体には。宿泊税というのを東京は設けましたね。温泉のある所は温泉税を設けて良いので。課税自主権で、自分の所の税源を潤すというのは、当然自治体の権利ですから、我々もそれをやって良いので。じゃあ、そんなこと言ったら課税自主権すら否定することになるので、私の感想を言えと言えば、そういうことです。
【記者】すいません、今の発言に関連してなんですけども、その30%台から20%台にするために、都独自で、例えば今、独自課税分を減税するとか、そういったことっていうのは、ちょっと仮定の話ではあるんですけれども。
【知事】いやいや、今のところはそういうことは考えておりません。これは都の独自の税源として決めた話です。
【記者】日本経済新聞の舘野です。来週、東京電力と東京メトロの株主総会がありまして、去年、一昨年と、都は株主提案をしてという経緯がありましたけども、今年は提案されていないということで、そのところで、基本的に都として、株主として、その両社の改革に対する基本的なスタンスを改めてどう考えているかという点と、メトロのほうではサービス一元化であるとかですね、経営の一元化っていう問題がかねてありまして、そこについて、知事、今、改めてどういう方向で考えていらっしゃるか、お聞かせください。
【知事】株主としての立場はありますけれども、不断に改革の努力を見守っていくという立場に変わりはありません。パフォーマンスだけで、テレビ映りがいいような話だけをすれば良いのではなくて、やっぱり、メトロにすれば全体の交通体系を総合的に見直すということで、そのための検討会もやっておりますから。2つの地下鉄の壁を取り払ったからこれで万々歳という、そのレベルの話を都知事がやるべきではないというふうに思っています。全体の総合的な、道路から、鉄道から、モノレールから、空港から、そういう中での東京を良くするという方向を考えるべきだというふうに思っておりますので、今のところは。メトロについてはそういう考えでおります。
【記者】先ほどのやじに関連してなんですけれども、今日、田村厚生労働大臣もですね、大問題だと、断じて許されないとまで発言していまして、都議会の外にまで波紋が広がっていると思うんですが、このことについては知事はどう感じてらっしゃいますでしょうか。議会のことは議会でということなんでしょうか。
【知事】ちょっと、顔見えるようにこっち向いてください。私は人の顔を見てしっかり言いたいので、よろしいでしょうか。
だから、私は私の立場、今申し上げました。都議会は都議会でしっかりと改革をするでしょうから、そこに都議会が向かって、おまえ、こうしろああしろという立場にありませんよということを言ってるので、こういうことは、品位のないやじは断じて許すべきではないということは申し上げているのであって、それ以上のものではありません。私は一度も、都議会で品位のない発言をしたことは、申しわけないけど一度もありませんよ。あなたに今顔出せと言ったのは、必ず、あなたの目を見ながら話しているでしょう。必ず、質問した人に失礼ないように、一言一句、心を込めて全部答えてますよ。だからそういう立場をとって、議会の品位を高める。私は知事として、然るべき対応をとってきているので。だからそれは、きちんと反省してやらないといけないところはやらないといけないのだけれども。都議会は都議会の良識とルールに則って対応されるであることを期待するという以上のことではありません。それしか言えません。
【記者】やじについてなんですけれども、オリンピックを控えた東京のイメージにも大きくかかわる問題だと思うんですが、その点についてはどのようにお考えでしょうか。
【知事】だから、先ほど申し上げたように、やじでも、まあ、あまり覚えてないので。こういうやじが良いという例というのはないけども、皆が思わずにっこり笑うやじであるとか、それから、「あっ、よくぞそれを言ったな。」というようなやじというのは結構、国会議員の時もありましたですね。だから、そのとき誰も文句は言わない。だけど、少なくとも女性の尊厳をおとしめるというような、そういう、私も後で、報道で、全部その中身は知ったのですけども、その時は聞こえなかったから。それはやっぱり断じて許すべきではないし、オリンピックの憲章というのは、私は議会でほかの方の質問にも答えましたけれども、ヘイトスピーチやったり、ある一定の人をおとしめたりという、そういうことがなくて、多様性で、共生社会を目指すんだということを、それをスポーツを通じてやろう。そして文化を通じてやろうと言ってる時に、そういうやっぱり、発言が出るのは私は恥ずかしいことであるし、これからはやっぱり慎んでもらわないと。東京世界一で、東京の魅力を世界に発信すると、先ほど言ったように、一生懸命東京の食材を使って、おいしいものを食べさせたって、「何だ、片一方でこんなことをやっているんじゃないか」と言われるのは非常に心外だと思いますんで。これは、皆で気をつけながらやっていくし、私は先ほど言ったように、聞こえなくて、後で皆さん方の報道で知ったのですけれども、報道の皆さん方にもしっかりそういう監視役をまた続けていただきたいと思います。
【記者】新宿区新聞の喜田です。サッカーのワールドカップの件ですけれども、18年にはロシア、22年にはカタールで行われるという予定が入っております。ところが22年のカタールがですね、不正誘致の疑惑とか、それから気温の40度の高さだとかいうことで、開催がどうなるかということが危ぶまれてます。そういう中で、舛添都知事としましてはですね、22年にカタールが、主催国としてやらなかった場合、新たに立候補するかということなんですが、これは国の問題ですけれどもね、今、これから東京オリンピックを開く舛添さんのほうとしましては、どういうふうな、何か、構えでいるのかと。全然射程に入っていないのかということなんですけれども。
【知事】はい、今、2020年の東京オリンピック・パラリンピック大会を成功させるために全力を挙げてますので、カタールが、それを辞退することを前提に、私は政策を考えていることは全くありません。以上です。
以上
(テキスト版文責 知事本局政策部政策課)