恩賜上野動物園
1.ニシゴリラの「モモコ」が妊娠しました!
恩賜上野動物園(園長 福田豊)では、千葉市動物公園と当園で行っているニシゴリラの共同繁殖により、千葉市動物公園から受け入れた「モモコ」の妊娠が確認されましたので、お知らせします。

ニシゴリラ「モモコ」
(撮影日:2021年11月18日)
(1)妊娠したニシゴリラ
- 名前
モモコ
- 性別
メス
- 年齢
38歳
- 履歴
- 1983年6月3日 スペイン生まれ
- 1990年3月29日 千葉市動物公園に来園
- 1999年7月27日 恩賜上野動物園に来園
- 2000年7月3日 モモタロウ(オス・第1子)出産
- 2002年7月8日 千葉市動物公園に移動
- 2008年12月2日 恩賜上野動物園に来園
- 2009年11月14日 コモモ(メス・第2子)出産
- 2013年4月24日 モモカ(メス・第3子)出産
- 2016年10月12日 出産(子は死亡)
- 2017年10月9日 リキ(オス・第5子)出産
(2)妊娠経過
2021年9月23日に、オスの「ハオコ」と複数回の交尾が確認されました。妊娠の指標となる尿中ホルモンを検査したところ、尿中のホルモン値の動向からほぼ妊娠が確定したと判定しました。動物への影響を考慮し、エコーやレントゲンによる検査は実施していません。
(3)出産予定日
過去のモモコの妊娠状況に基づくと、出産は最後に交尾が確認されてから約8ヵ月半(250日~270日)に起こることから、交尾確認日(9月23日)を妊娠0日とすると、出産は2022年6月上旬から中旬頃になる見込みです。
※繁殖について
ゴリラのメスはおよそ7歳(6歳5ヵ月~8歳7ヵ月)で性成熟します。野生での初産は10歳前後が普通です。発情周期は25~40日で、平均26日、妊娠期間は約8ヵ月半(250~270日)と報告されています。新生児の体重は約2キログラム(1.8キログラム~2.3キログラム)で、9週齢でハイハイをし、30~40週齢で歩き始めます。離乳は2.5~3歳です。
(4)当園の飼育状況(2021年12月8日現在)
6頭(オス2頭、メス4頭)
オス
- 「ハオコ」28歳
1993年8月21日生まれ
2007年6月27日 オーストラリアのタロンガ動物園から来園
- 「リキ」4歳
2017年10月9日 当園生まれ
メス
- 「トト」推定43歳
1978年生まれ
1999年7月9日 静岡市立日本平動物園から来園
- 「モモコ」38歳
1983年6月3日生まれ
2008年12月2日 千葉市動物公園から来園
- 「コモモ」12歳
2009年11月14日 当園生まれ
- 「モモカ」8歳
2013年4月24日 当園生まれ
(5)国内の飼育状況(2020年12月31日現在)
日本国内の飼育状況:6園20頭(オス10頭、メス10頭)
資料:2020年ニシゴリラ国内血統登録台帳【(公社)日本動物園水族館協会】
参考
ニシゴリラ(霊長目 ヒト科)
(ワシントン条約附属書1、IUCNレッドリスト:CR(近絶滅種)、東京都ズーストック種)
※「附属書1」の数字の正しい表記はローマ数字です。
- 学名
Gorilla gorilla gorilla
- 英名
Western Lowland Gorilla
- 分布
コンゴ、ガボン、カメルーンなどの熱帯林
- 生態等
頭胴長は150~170センチメートル、体重は90~180キログラム。体色は黒色が基本ですが、褐色や灰色がかっていることが多く、オスは頭の毛が赤茶色の個体が多くいます。成獣のオスは、背中から太股にかけて体毛が白くなる「シルバーバック」になります。シルバーバックのオス1頭にメス数頭とその子どもたちからなる10頭前後の群れで生活しています。アフリカショウガやクズウコンなどの草木の他、果物、昆虫も食べます。
西アフリカで、約31万頭以下が生息していると推測されていますが、生息環境の破壊、病気、狩猟、気候変動で減少の危機にさらされています。
ご案内
【恩賜上野動物園】
- 開園時間
9時30分~17時00分(入園は16時00分まで)
- 休園日
毎週月曜日(祝日のときは、翌日)
12月29日(水曜日)〜1月1日(土曜日・祝日)は休園
12月27日(月曜日)は開園
- 入園料
一般:600円、65歳以上:300円、中学生:200円
※小学生以下及び都内在住・在学の中学生は無料
※開園日については東京ズーネット(外部サイトへリンク)でご覧いただけます。

恩賜上野動物園
※恩賜上野動物園は、引き続き平日も土曜日・日曜日・祝日も整理券予約システムを導入して1日の入園者数を制限しています。