東京都尖閣諸島現地調査 調査報告書(抜粋版)
27/54

北海道大学名誉教授 東海大学教授 東京都尖閣諸島現地調査は、東京都知事本局が企画し、平成24(2012)年9月1日~9月2日に行われた。調査の目的は、「都が尖閣諸島を購入する、その後の活用策を検討するにあたり、基礎的調査を行う」というものである。調査は、第一に尖閣諸島沿岸の観測調査、そして第二に尖閣諸島周辺海域の海洋調査・水質調査である。 本調査報告は、小型船(89号艇)に乗船して「生物相観察」を行った結果である。 「調査方法」省略(東京都尖閣諸島現地調査調査報告書 P39) 魚釣島の周航調査 出現海鳥種と個体数は表1に示した。観察種数が僅か9種で、合計50羽という信じられない少なさであった。殆ど全ての海鳥類の繁殖期は終了しているものの、海岸に面した崖や岩礁地帯に海鳥類が集団で羽を休めているといった場面が皆無であった。このことも驚きであった。調査時前の一週の間に台風15号と14号が尖閣諸島を通過したことの影響なのであろうか。 小城 春雄 山田 吉彦 調査目的 調査結果 尖閣諸島での89小型船上よりの調査報告、特に(2012年9月2日調査) 海鳥類と野生ヤギについて 海 鳥 -23-

元のページ  ../index.html#27

このブックを見る