尖閣諸島沿岸海洋環境調査 海洋調査班 目 的 尖閣諸島の購入及び活用策検討の一助とするための基礎調査として、魚釣島、北小島、南小島沿岸の水深、水温等の海洋環境の特徴を把握する。 方 法 1 調査日時:平成24(2012)年9月2日 7:00~15:00 2 調査船:航洋丸付属小型船(89号艇) 3 水深・水温:簡易魚群探知機を用いて水深、水温を測定した。魚探の振動子は小型船の中央部右舷側、喫水線下約50cmに固定し、周波数は200kHzとした。調査地点では魚探上に表示された水深、水温を読み取った。航走中はGPSによる緯度経度と水深、水温を外部メモリーに記録し、解析ソフトにより等深線図等を作成した。このうち、図1~3、図5~7、図9~11、図13~17、図19~21の背景図には国土地理院の2万5千分の1地形図(魚釣島)を使用した。 4 離岸距離:小型船から直近の海岸までの離岸距離をレーザー距離計で測定し、必要に応じてコンパスで方位を確認した。 5 海岸・海底地形:調査地点の海岸と海底の状況を目視で観察した。海底の観察には箱メガネを用い、防水デジタルカメラで海底の写真を撮影した。 6 潮位・流況:平成24(2012)年9月2日の満潮は7時53分(潮位198cm)、干潮は14時17分(潮位56cm)であった。また、黒潮は流軸が石垣島の北北西90NMの位置にあって、ほぼ尖閣諸島付近を南西から北東に流れていた(海上保安庁,海洋速報,第168号)。 結果及び考察 1 魚釣島 1)航走範囲 調査は7:00に魚釣島西側の船着き場付近から開始した。時計回りに航走して海岸、陸上の観察を行いながら周回し、10:50に船着き場付近に到着した。途中、7地点(St.1~St.7)で浅深調査及び海底、陸上の観察を行った(図1)。 2)水深及び海底形状 (1)魚釣島全体 調査地点毎の計測値を表1に、魚釣島沿岸の水深分布と調査地点を図1に示した。航走範囲(離岸距離約200m以内)の水深はほぼ30m以下であり、離岸距離と水深の関― 87 ―
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