東京都尖閣諸島現地調査 調査報告書
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5 調査方法 6 調査結果 4 調査地点及び日時 調査は平成24(2012)年9月2日(日) 本船と小型船により行い、次の区域に整理し調査した。下記時間は概ね小型船による調査時間。 ① 魚釣島周辺(北側) ② 魚釣島周辺(南側) ③ 北小島と南小島の間 ④ 北小島周辺 ⑤ 南小島周辺 調査は本船から尖閣諸島3島それぞれの全体地形、状況の把握、小型船から沿岸状況、陸地の観察を行い、価格評価に必要な範囲と精度及び可能な手段により次の方法で実施した。 ① 肉眼による目視又は双眼鏡による観察 ② デジタルカメラによる撮影画像の即時確認 ③ 沖縄開発庁調査結果(昭和54年)などに記載された地形図等諸資料と照合チェック ④ 海洋学者、海洋生物学者など専門家、環境、港湾など関係者の意見聴取 対象不動産である尖閣諸島3島の現地調査の結果として、次のとおり報告する。価格評価における現地調査では、正確な内容、数量を意識し観察するも、概況の調査として事前資料との照合を中心に行った。評価担当として、尖閣諸島の概況の把握を目指し確認、把握、探求に努めた。物的確認としては、本船から島全体の概観、小型船から沿岸調査をしたが、島の地形、形状等に大きな変化は認められなかった。自然的、社会的及びその他の条件の把握としては、事前資料と照合、現地状況の観察からより実践的に行った。価格に影響を与える将来可能性は専門家の意見を聴取し、過去の調査資料も併せて参考とし探求した。 ⑴ 魚釣島、北小島、南小島の現況と物的確認 ① 魚釣島は、地形図等と現況を目視により照合し確認したが、地形等に特に顕著な相違箇所は認められなかった。南部はほとんどが断崖絶壁で崩落箇所も多く、海岸に至るほどの規模の大きいものは島の面積にも影響する懸念がある。平坦地は既存図面とほぼ一致していると思料される。北西部は開拓当時から利用された平坦地として残置された旧工作物が見られ、東部は最も広い平坦地が確認された。海岸線に近い海底は遠浅の箇所、ある程度水深のある箇所があるものの、岩盤と付着したサンゴで覆われた状況であり、島の形状に影響するほどの変化があるとは認められなかった。 ② 北小島は、地形図等を基に目視により観察したが、地形等に顕著な変化は認められなかった。北部は切り立った岩山が連なり、南部の岩山の山頂部は平坦な草地になっている模様である。 7:00 ~9:00 9:00 ~11:00 13:15 ~14:00 14:00 ~14:30 14:30 ~15:00 ― 117 ―

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