「未来の東京」戦略 version up 2024
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1⃝1200日にわたる新型コロナとの戦い。この100年に一度と言われる危機を乗り越え、私たちは歴史的な転換点を迎えています。時代の大きな節目に立つ私たちの行動こそが、東京、そして日本の未来を決定付けます。⃝元日に震度7を記録した令和6年能登半島地震は、建物の倒壊、津波、大規模火災の発生など甚大な被害をもたらし、改めて自然災害の脅威を認識させられました。⃝そして、私たちの暮らしを取り巻く環境の変化は極めて激しく、少子高齢化、国際競争力の低下、深刻化する気候危機など、我が国が先送りしてきた課題が社会の至るところで先鋭化しています。もはや目を背けることは許されません。⃝私たちが、いま為すべきことは何か。そのヒントは、大胆な発想で未来を構想し、積極果敢に挑戦を積み重ねた偉大なる先人の姿にあると考えます。⃝歴史を紐解けば、関東大震災の折、かつて第7代東京市長を務めた後藤新平は、目先の復興のみならず、やがて訪れるであろう世の中をも見通して壮大な「帝都復興計画」を描き、今日の東京の礎を築きました。いま再び、経済や社会の姿が大きく変貌を遂げる不確実な時代を迎えています。だからこそ、「温故創新」、類まれなる先見性を発揮した先人に学び、豊かな想像力と確かな実行力で変革を起こしていかなければなりません。⃝いつの時代も変革を起こすのは「人」です。そのため、国に先駆け「3C(Children、Chōju、Community)」を核として、一人ひとりの力を引き出す政策を推進してまいりました。誰もが自己実現できる社会を創り上げ、全ての「人」がいきいきと暮らすまちへと進化する。そこから生まれる活力(エネルギー)で、東京を更なる高みへと導き、日本の成長を牽引してまいります。⃝さあ、今こそ新たな種を蒔き、大きく花開かせる時です。共に「未来への投資」を推し進め、一人ひとりが輝く明るい未来の東京を創り上げていきましょう。令和6(2024)年1月東京都知事時代の節目である今こそ、未来への種を蒔き、花開かせていく

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