TOKYO強靭化プロジェクト upgradeⅠ
26/195

第2章2被害を甚大化・長期化させる複合災害のリスク25■それぞれの災害のリスクが高まる中、個々の災害による被害から回復する前に新たな災害が発生したり、感染症流行下において自然災害が発生するなど、複合的・連続的に発生する災害に見舞われるリスクも高まっている。■複合災害で生じる被害は、単独の災害による被害と比べて、災害が重なることにより増幅することが懸念される。■新型コロナ流行下の令和3年7月、8月の大雨等は、全国の広範な地域において甚大な被害をもたらすとともに、感染症流行下における自宅療養者等の避難のあり方や、避難所での感染防止策の必要性を明らかにした。○首都直下地震の復興過程に、大型台風が襲来○世界規模の感染症が数年間蔓延している間に、地震・水害が発生・地震による揺れや液状化により、海岸保全施設や河川施設等が損傷した地域で、台風による高潮被害等が発生するなど・避難した住民の間で、集団感染が発生するなど・平成28年4月に発生した熊本地震では、震度7の地震によって土砂災害が発生・揺れによって地盤が緩んだ斜面に、2か月後の6月19日から同月25日まで記録的な大雨が降ったことによって斜面崩壊が拡大し5名が犠牲になった。・平成22年1月に発生したハイチ地震では、約22万人の犠牲者が発生・地震によって生活環境が悪化したことにより、平成22年10月よりコレラが流行し、80万人以上が感染、9千人が犠牲になった。(出典)熊本県「平成28年熊本地震土砂災害の被災状況について【被害概要版】」(出典)日本赤十字社HPどんなことが想定される︖<考えられる複合災害>国内外の事例<大規模地震と風水害(平成28年熊本地震)><大規模地震×感染症(平成22年ハイチ地震)>東京を取り巻く状況

元のページ  ../index.html#26

このブックを見る