2050 東京戦略 本編
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○時代には節目がある。大きな変化の波を新たな政治・経済・社会の形を創る契機とし、人類は発展を遂げてきました。そして今、私たちは、未曽有の危機であるコロナ禍を経て、デジタルの時代ともいうべき新たな幕開け、まさに節目を迎えています。○緊迫する国際情勢、気候危機、人口減少・少子高齢化。私たちの「これから」を考える時、あまりに不確かであり、不安定です。○しかし、それは同時に、変えられなかったものを変え、自分たちの力で未来をいかようにもデザインできる「チャンス」でもあると思っています。○時代のスピードは極めて速い。変化は加速度的だ。これまで100年かけて成し遂げていたことが、50年、20年、さらに言えば、10年で実現できる世の中も、もはや夢物語ではありません。○だとするならば―― 2050年代の東京、それは、たった25年後に訪れる未来ですが、これまでとは全く異なる未来が、私たちを待っていることでしょう。今、新たに将来像、すなわち都政の羅針盤を描く理由は、まさにそこにあるのです。○今回策定した「2050東京戦略」には、都民の皆様からいただいた「もっと東京をこうしたい!」という想いもギュッと詰め込まれています。先人たちが築いた礎の上に、「都民ファースト」、「都民が第一」の視点で、世界の成長を牽引する都市へと東京をリ・ビルド(再構築)していきます。○変化を恐れず、古い発想や先入観にとらわれず、AI技術などこれまでにない新たな手法も積極的に取り入れ、取組をさらに加速させていく。そして、徹底したDXによって、都民の「手取り時間」を増やすことこそ、明るい未来の鍵です。○都民の命と暮らし、そして未来を守る「首都防衛」。この言葉を胸に、すべての「人」が輝き、一人ひとりが幸せを実感できるような「成長」と「成熟」が両立した「世界で一番の都市・東京」を、皆様と共に実現してまいります。令和7(2025)年3月東京都知事■なぜ今、「2050年代」の東京を描くのか

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