○公印の管理及び運用における具体的取扱いについて
令和7年9月1日
7教総総第1198号
庁内各課長
多摩教育事務所管理課長
教育庁各出張所副所長
各事業所庶務主管課長
各都立学校長
公印の管理及び運用については、東京都教育委員会公印規則(昭和39年東京都教育委員会規則第40号。以下「公印規則」という。)により、各公印管理者の責任において行っていただいているところですが、公印の事前押印(公印規則第13条)及び印影の刷り込み(公印規則第14条)並びに公印使用簿(公印規則別記第5号様式)に係る具体的な取扱いについては、下記のとおりとしますので、貴所属職員への周知をお願いします。
なお、印影の刷り込みについては、引き続き東京都教育委員会公印印影刷り込み取扱基準(平成6年4月1日付5教総総第1361号。以下「取扱基準」という。)を御参照ください。
本通知の施行に伴い、公印の管理及び運用における具体的取扱いについて(通知)(令和7年2月21日付6教総総第2654号)は、廃止します。
記
1 公印の事前押印及び印影の刷り込みについて
公印には、公文書の内容の真実性を公証するという重要な役割があり、本来は決定済みの起案文書と照合の上で施行文書に押印すべきものですが、例外的な取扱いとして、定例的かつ定型的な文書を施行する場合等に限って、事前押印及び印影の刷り込み(以下「事前押印等」という。)が認められています。
しかし、これらの取扱いが不適切に行われると、真実性を欠く公印押印文書が庁内外に出回るなど、重大な事故につながるおそれがあります。事前押印等文書を施行するには、申請手続とは別に、施行内容について意思決定をする必要があります。
そこで、事前押印等を行おうとする文書等の保管責任者(主務課長)及び公印管理者の事務処理については、原則として、以下のとおり行うこととします。
(1) 申請時の取扱い
主務課長が公印管理者に公印事前押印・刷り込み申請書(公印規則別記第6号様式。以下「申請書」という。)により申請を行う際の事務処理は、以下のとおりとします。
ア 主務課長(申請者)の事務
主務課長は、申請書に、次の(ア)から(ウ)までに掲げる事項を除き、原則として施行時点における記載事項が全て記載された施行文書の見本を添付すること。
(ア) 施行時点まで確定することができない事項(例・施行日に係る記載)
(イ) 同一内容の施行文書を複数作成・押印する場合の、施行文書ごとに書き分ける事項(例・通知の宛先の氏名)。
(ウ) その他申請時点で記載しないことがやむを得ない事項であって、公印管理者の判断に影響を与えないもの
イ 公印管理者の事務
公印管理者は、申請書の記載内容及び施行文書の見本に基づき、事前押印等の適否について判断すること。
(2) 押印又は刷り込み時の取扱い
公印管理者及び公印取扱主任(以下「公印管理者等」という。)が事前押印で実際に公印を押印し、又は主務課長において印影を刷り込む際の事務処理は、以下のとおりとします。
ア 事前押印の場合(公印管理者等の事務)
公印管理者等は、事前押印で実際に施行文書に押印する際には、申請書に添付された見本に記載された事項の大部分又は重要な部分が既に記載された状態(万が一、押印後の文書に盗難、紛失等があった場合でも、目的外使用等による重大な事故につながるおそれがない状態をいう。以下同じ。)であることを確認した上で、施行文書に押印すること。
イ 印影の刷り込みの場合(主務課長の事務)
主務課長は、公印管理者から貸与された印影の刷り込みを行う際(印刷請負契約等により印刷業者に印刷させる場合及び受託者に印影の刷り込みの発注を行わせる場合を含む。)には、原則として、申請書に添付された見本に記載された事項の大部分又は重要な部分が既に記載された状態の施行文書に刷り込み、又は印影と同時にそれらの事項を刷り込むこと。
情報処理システムを使用して施行文書を作成する場合で、現行システムの仕様上、用紙への印影の刷り込みを先行せざるを得ないとき等、やむを得ず、記載すべき事項の大部分又は重要な部分が空欄の状態の用紙に、先に印刷業者に印影を刷り込ませる必要がある場合は、取扱基準第5の規定により、印刷業者からの納品物を施錠できる書庫等で適切に保管するなど、事故の予防に万全を期すこと。この場合であっても、次期のシステム改修時に合わせて仕様の見直しを図るなど、事故防止策の強化に努めること。
(3) 事前押印・刷り込み文書の施行について
主務課長は、事前押印等文書を施行するには、申請時の見本に記載できない事項(上記(1)ア(ア)から(ウ)まで)も含めて、その事項を記載する課において意思決定をすることが必要です。
施行時にその場で一部を記載して使用せざるを得ないなど、記載事項全てを事前に明らかにできない事情がある場合は、その事項を記載する課において、当該事情や施行時に記載する事項の事後の確認方法などを決定文等に記載してください。施行後は、速やかに事後の確認を行ってください。
(4) その他の留意事項
ア 印影の返却状況の確認
公印管理者は、公印印影貸与等処理簿(取扱基準別記第1号様式)により、その使用状況を明らかにし、印影の貸与から返却までの手続が適切に行われるよう管理しなければなりません(取扱基準第4)。印刷請負契約等が年度をまたいで継続することは想定されないことから、公印管理者は、遅くとも4月末までには、前年度中に貸与した印影の返却状況を確認し、未返却の場合は主務課長に速やかな返却を促す等、適切に対応してください。
イ 公印事前押印・刷り込み文書等処理簿による管理
主務課長は、事前押印等を行った文書の現在の残部数等、使用状況については、公印事前押印・刷り込み文書等処理簿(公印規則別記第7号様式。以下「処理簿」という。)により、常に適正に管理する必要があります。特に、出先事業所等(都立学校を含む。以下同じ。)を経由して文書を交付する場合には、主務課長において日々の使用状況を直接把握することが困難なことから、出先事業所等には補助簿を備えさせ、主務課長の必要に応じて残部数等、使用状況を把握できるようにしてください。この場合、主務課長は処理簿に、出先事業所等へ渡した数及び出先事業所等からの返却数を都度記載し、当該交付に係る事務の終了後は出先事業所等に補助簿を提出させ、最終的な返却数を確定させてから、処理簿と補助簿を併せて使用終了の処理を行ってください。
また、文書の交付を事業者に委託する場合については、取扱基準第7を参照してください。
事前押印文書について保管又は交付を事業者に行わせる場合は、刷り込み文書の管理と同等の水準で管理をする必要がありますので、下記の点を遵守してください。
(ア) 主務課長は、事業者に渡した部数及び事業者から引渡しを受けた部数を公印事前押印・刷り込み文書等処理簿に受渡しの都度記録するとともに、事業者に事前押印文書の使用の都度、文書の種類ごとに、使用年月日、使用部数、残部数、使用者名を記録させ、必要に応じ提出させる等の方法で使用状況を把握するものとする。
(イ) 主務課長は、事業者に事前押印文書の保管を行わせる場合には、施錠できる書庫等に収納させ、施錠させるものとする。
(ウ) 主務課長は、事業者の保管する事前押印文書に盗難等の事故があったときは、直ちに報告させるとともに、公印管理者に届け出るものとする。
ウ 印影の刷り込み文書の翌年度繰越し
なお、翌年度への繰り越しは、一時に多数の印刷を行う印影の刷り込みについて認められた取扱いであり、単に事前押印を行った場合については対象となりませんので、御留意ください。
エ 翌年度に使用開始する文書の前年度中の事前押印等
翌年度の初日以降に使用するために、前年度中に事前押印等の申請及び押印又は刷り込みをすることは、繰越しには当たりません。
オ 事前押印等の公印使用簿への記載の要否
事前押印等により処理する場合にあっては、公印使用簿への記載は不要です。
2 公印使用簿について
事前押印等ではない通常の都度の公印の押印状況については、公印使用簿による管理が行われます。
公印使用簿には、「公印管理者」が署名又は押印(以下「署名等」という。)を行う欄が設けられていますが、これは、実際に公印を押印するのは公印管理者ではなく公印取扱主任である場合が多いと想定されることから、事後的に公印管理者の確認を求めるものであり、もって公印管理者に公印の運用状況を適切に把握し、責任ある管理を行うことを求めるものです。
したがって、「公印管理者」欄の署名等は、日単位又は適切な期間ごとに、かつ、押印の1件ごとについて公印管理者の確認が行われたか否か、事後にも公印使用簿上で客観的に判断できる方法によることが求められます。
そこで、「公印管理者」の署名等は、以下のとおり行うことを原則とします。
(1) 時期
上記の趣旨に反しない範囲であれば、一定の期間ごとにまとめて複数件を確認し、署名等を行うことも認められる。この場合であっても、少なくとも1週間に1回程度は確認し、署名等を行うことが望ましいが、所管する公印の使用頻度等も勘案した上で、各公印管理者の責任において適切に判断すること。
(2) 方法
公印押印の1件ごと(公印使用簿の1行ごと)に1回、公印管理者が署名等を行うことを原則とするが、(1)により複数件をまとめて確認する場合は、1回に確認した範囲が事後にも明確に特定できる方法により署名等を行うこと。
3 施行日
令和7年9月1日