日本語指導ハンドブック
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2123● 「いい」行為・「悪い」行為をして見せ、教師が笑い顔 をして○を書いて「いいです。」、怒っている顔をして× を書いて「だめです。」と言う。いくつか「いい」「だめ」  が使える場面を絵カード等で見せ、「いい(ですか)?だ め(ですか)?」と児童・生徒に尋ね、答えを引き出す。 ★児童・生徒が複数いる場合は、絵カードを児童・生  徒に渡し、質問をする側に立たせる。● トイレに行きたい状況をイラストやジェスチャーで示し、 「先生、トイレに行っていいですか。」と例示し、後に言 わせる形で練習させる。同様にイラストを見せたりしな がら、「水を飲んでいいですか。」「遊んでいいですか。」 の練習をさせる。更に、イラストをランダムに提示したり して、児 童・生徒に言わせ、練習をさせる。● 言い方に慣れてきたら、教師に対して「トイレに行って もいいですか。」と言わせる。教師は「いいですよ。」と 言って、実際に児童・生徒をトイレに連れていき、許可 を得るための表現であることを理解させる。「水を飲ん でいいですか。」も上記と同様に指導し、水飲み場まで 連れていく。「遊んでいいですか。」は時計などを操作 し、「いいです」「だめです」の両方で答えさせる。 ★◯や×の意味が異なる文化もあるため、「いい」「だ  め」と最初に提示する際は、単に記号に頼らず、分かり  やすい表情や動作の他、イラストを用いて理解させる。● 許可を得る際の 表現を理解する。 学習項目 ❶ ❷● 児童・生徒が明確に判断できる場面を設定(計算、母 語の文字、様々な言語等を示すイラスト、児童・生徒 が知っている言葉の一部を伏せたもの等)し、「分かる● 「分かる」「分からない」  を伝える。 学習項目 ❸ワークシート1いいですだめですワークシート2トイレに いっていいですかワークシート3わかりますわかりません目標学習項目学習の流れ◆ 許可を得ることができる。◆ 簡単な表現(「いい・だめ」「分かる・分からない」)で返事ができる。❶ いいです(いい)/だめです(だめ)❷ せんせい、○○(トイレに行って、水を飲んで)いいですか(いい)❸ わかる/わからない 主な学習活動指導内容関連教材「たのしいがっこう」❸教材許可をもらう

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