4545 教育相談の基本的な考え方を学び、児童・生徒理解に生かしましょう。 童・生徒理解(アセスメント)に基づいて考えることです。 次に、児童・生徒の状態が変われば指導・援助方法も変わることから、あらゆる場面に通用する指導や援助の方法は存在しないことを理解し、柔軟な働きかけを目指すことです。そして、どの段階でどのような指導・援助が必要かという時間的視点をもつことが重要です。 ◎教育相談の方法 【発達支持的教育相談】 様々な資質や能力の積極的な獲得を支援する。 個々の児童・生徒の成長・発達の基盤をつくる。 【課題予防的教育相談:課題未然防止教育】 いじめや暴力等を防止するプログラムをSC(スクールカウンセラー)等と協力しながら企画し、実践する。 【課題予防的教育相談:課題早期発見対応】 「丁寧な関わりと観察」、「定期的な面接」、「作品の活用」、「質問紙調査」等の方法を用いて悩みをもつ児童・生徒を早期発見する。また、早期対応の方法として、「スクリーニング会議」、「リスト化と定期的な情報更新」、「個別の支援計画」、「グループ面談」、「関係機関を含めた学校内外のネットワーク型による支援」が挙げられる。 【困難課題対応的教育相談】 教育相談コーディネーターを中心に情報を収集し、SC(スクールカウンセラー)やSSW(スクールソーシャルワーカー)の専門性を生かしながらアセスメントを行い、地域の関係機関と連携・協働して支援する。 ◎丁寧な関わりと観察 「丁寧な関わりと観察」を通じて、児童・生徒の心身の変化を的確に把握するように努める。次のようなサインに気付いた場合には、背後に何らかの問題が隠れている可能性を想定して対応することが求められる。 ・学業成績の変化(成績の急激な下降等) ・言動の変化(急に反抗的になる、遅刻・早退が多くなる、つき合う友達が変わる等) ・態度、行動面の変化(行動の落ち着きのなさ、顔色のすぐれなさ、表情のこわばり等) ・身体に表れる変化(頭痛、下痢、頻尿、原因不明の熱等) Q 教育相談において、教職員にはどのような姿勢が求められるのでしょうか? A まずは、指導や援助の在り方を教職員の価値観や信念から考えるのではなく、児 (3)児童・生徒理解と教育相談
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