日本語指導ガイドライン
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1                   ■1 生徒の実態 ● 日常会話に支障がないが、学習言語能力が十分育って いない。 ● 教科学習面では成功体験があまりなく、周囲からは「意欲がない」と いった見方をされがちである。 ■2 日本語指導の目標(「個別の指導計画」日本語指導の目標) ❶ 日本語指導を通じて学んだことを、学校生活や社会生活で活用するこ とができる。 ❷ 教科等の学習に参加するための日本語の力を高め、日本語で教科学 習に参加できる。 ★本単元は②に基づき、「内容と日本語の統合学習」の授業の一環として実施 ❸ 社会的活動に参加するための日本語を身に付けるとともに、進路実現 に向けて、先輩の話を聞いたり、職業と資格について学んだりしながら、 自らの将来像を考えることができる。 ■3 指導形態  日本語学級で学んだことを、在籍学級での社会科の学習等に生かすことが  できる。また、この単元で学んだ調べ学習や発表の仕方は、他の教科の授業の  探究活動で生かすことができる。  日本と自分の国の特徴(地理や気候、特産品)を比較することで、自分の国に  ついて知り、アイデンティティの形成や自己実現につながる。また、日本語で発  表することに対する自信をつけ、在籍学級での学級活動等でも、自分の意見を  はっきりと話すことができるようになる。[ 1 ] 対象生徒について[ 2 ] 本単元について[ 3 ] 日本語指導案 ■1 単元名JSL社会科 第2学年「日本の地理」 ■2 単元目標 【教科(社会科)】 ● 日本の地域について、都道府県名や地域の気候や特産物について理 解することができる。 ● 日本と自分の国の気候や特産品などの違いに気付くことができる。 【日本語】 ● 地理的特徴を表す地理の用語(「平野」「山脈」等)を理解し、地図等から 読み取ったことについて話し合うことができる。 ● 自分の国や日本の地域について調べ、順番を考えて日本語で発表する ことができる。 ■3 展開87語 彙具体的な様子主な学習活動表 現指導・支援の工夫 週2回 合計4時間、通級(他校) グループ指導地図、特産物、雨温図、気温、平野、山脈、箇条書き・〜と〜を比べてみましょう。・〜より、〜のほうが○○です。・(場所)で〜を作っています。・これから〜について発表します。〜について調べ、〜ということ がわかりました。これで、発表を終わります。・はじめに〜、次に〜、最後に〜です。1 自分の国の地域について知る。●「デジタル教科書の「平野」や「山地・山脈」画像のところで、それぞれの用語を板書(ルビあり)して、「○○さんの国は、平野が広いですね。」等、確認する。2 自分の国の気候や特産物などについて知る。● 出身都市(地域)の気候や特産物などに関する教師の質問の答えをメモする。●地図を活用する。● デジタル教科書で視覚的に分かりやすく示す。●タブレット端末や学校図書館等を活用させる。● 分からないことは、自分の家族に聞いてもよいことを伝える。●都市名や地域名等を母語だけでなく、日本語で書いたり読んだりできるように支援する。中学生タイプ別に見る日本語指導モデル ●11           1/2タイプ C  

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