23 ■4 評価(評価方法) ● 現代の文章と古典を比べ、その違いや共通点を見付け、日本語で表現 している。(ワークシート・発表) ● 古典を学習するために必要な語句を理解している。 (ワークシート・発表) ■5 在籍学級(在籍校)との連携 ● 教科担当者と、冒頭部分の暗唱テストの有無について確認する。暗唱 テストが行われる場合は、生徒自身にどこまで覚えたいか目標を立て させ、それが達成できるよう支援する。 ● Teamsにおいて、生徒の在籍学級の教科チームに日本語指導担当教 員が所属できるよう教科担当者に依頼する。そのチームに掲載される 授業で使用するワークシートやパワーポイント等も使用しながら、在 籍学級での授業に参加できるよう支援する。【本モデルの活用例】・ 古典は難しいと考えがちだが、母 国で古典を学習した経験のある 生徒もいる。日本語レベルに応じ て少しでも触れることができれば、 日本の伝統文化への興味や関心 が高まる。80具体的な様子指導・支援の工夫主な学習活動1 「竹取物語」の概要を振り返る。2 「竹取物語」の冒頭部分のの音読をする。3 「竹取物語」の冒頭部分と、現代語訳を読み比べ、違いや共通点を見付ける。 T : 古典と、今の言葉で書かれた 「竹取物語」を比べて、どんな違 いがありました。また、どんな共 通点がありましたか。 S : 「○○という言葉は、今も昔も 同じ意味で使っています。」/ 「分かりません。」4 自分の書いたワークシートを基に考えたことを発表する。 S : 「〜は〜だけれど、〜は〜です。 /〜も〜も〜は同じです。」1 歴史的仮名遣いを知る。また、古典の言葉の意味を知る。 T: 前回「今とひらがなの使い方が違う」という違いを見付けました。これを「歴史的仮名遣い」と言います。また、「今と同じ言葉でも意味が違うものがある」という違いも見付けました。2 「かぐや姫」の絵本から、物語全体の概要を知る。3 「竹取物語」の冒頭部分を改めて音読する。● 前回の内容を振り返る。● 現代とは違う古典のリズムを感じられることに重きを置き、正しく音読できなくてもよいこととする。● 現代語訳は教科書本文をリライトしたものを使用する。● 古典と現代語訳と比べて、気付いたことをワークシートに記入し、整理して表現できるようにする。● 違いや共通点を見付けることが難しい場合は、古典を読んで、意味の分かる言葉はどれか等、考えるヒントを与える。● 表現に注意して発表できるようにする。● 違いと共通点を表す文は、ワークシートや黒板に提示する。● 前回見付けた違いの中で「今とひらがなの使い方が違う」「今と同じ言葉でも意味が違うものがある」という点に注目し、「歴史的仮名遣い」と古典の言葉の意味について学ぶ。● 在籍学級で使用するワークシートや、デジタル教科書のフラッシュカード機能を活用する。● 教員が絵本を読み聞かせたり、ルビを振ったものを準備し、生徒自身も読んだりしながら、物語全体について把握する。● 現代とは違う古典のリズムを感じられることに重きを置き、正しく音読できなくてもよいこととする。中学生タイプ B 2/2タイプ別に見る日本語指導モデル ❼
元のページ ../index.html#81