日本語指導ガイドライン
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2             ■1 児童の実態 ● 日常生活では支障のない程度の日本語の力がある。 ● 教科の学習への参加には、十分な日本語の力はまだ獲得できていない。 ■2 日本語指導の目標(「個別の指導計画」日本語指導の目標) ❶ 学級活動や委員会活動等で、教員や友達と積極的な関わりを通して自 信をもつことができる。 ❷ 調べて理解したことや気付いたこと、考えて伝えたいと思ったことを、 順序よく、筋道を立てて、相手に分かりやすく伝えながら学習に参加す ることができる。 ★本単元は②に基づき、「内容と日本語の統合学習」の授業の一環として実施 ❸ 自分の気持ちや感想、経験などを友達や先生などの周りの人に伝えなが ら、協力し合って問題を解決したり、課題に取り組んだりすることができる。 ■3 指導形態  第5学年で学習する産業(農業、工業、水産業等)について、大まかに確認  することができる。自分に関係のある国の産業について、日本語学級や在籍  学級の先生や友達に紹介するという目標を設定することで、自己有用感が  高まり、意欲的に学習に取り組むことができる。  自分に関係のある国の産業について、クラスの友達に紹介することは、在籍  学級の児童にとっても、日本以外の国の産業について知る「貴重な機会」に  なる。 ■1 単元名 JSL社会科 第5学年「自分の国の産業を紹介しよう」 ■2 単元目標 【教科(社会科)】 ● 様々な産業があることを理解し、自分に関係のある国や日本の産業に 興味・関心をもつ。 【日本語】 ● 産業に関わる教科の用語を理解し、「○○がさかんです」を用いて、自 分に関係のある国の産業について紹介することができる。 ■3 展開[ 1 ] 対象児童について[ 2 ] 本単元について[ 3 ] 日本語指導案77具体的な様子11語 彙主な学習活動表 現指導・支援の工夫 週1回 合計2時間、通級(他校) グループ指導さかん、産業、農業、漁業、水産業、工業(機械工業、金属工業、化学工業、食料品工業、せんい工業)・ (国・地域)は、○○業がさかんです。 ○○を作っています。/育てていま す。/がとれます。1 これまでの社会科の学習を振り返1 これまでの社会科の学習を振り返り、日本の産業について確認する。り、日本の産業について確認する。 T : 日本で作っているもの、とれる T : 日本で作っているもの、とれる  ものには、どんなものがありま  ものには、どんなものがありま  したか。  したか。 S : 魚(米、自動車、 など)です。 S : 魚(米、自動車、 など)です。2 産業の種類を確認する。 T : お米を作ることを「○○業」と  言いました。何と言いましたか。 S : 農業です。 T : 農業の他にも、たくさんの産業  があります。  畜産業、工業、漁業、工業(機械   工業、金属工業、化学工業、   食料品工業、せんい工業等 T : テレビをつくるのは、何工業ですか。 S : 機械工業です。● 在籍学級と同じ挨拶をする。● 在籍学級と同じ挨拶をする。● 絵カード、画像など、いくつか用意● 絵カード、画像など、いくつか用意する。する。● 在籍学級での既習事項を確認する。● 無理に言わせず、答えられないものは、教師が提示する。● 教科書の絵(写真)を見ながら、確認する。● 黒板に掲示した、各産業の絵を指しながら答えさせるなど、クイズ等を活用し、楽しみながら確認する。小学生【後半】タイプ B           1/2タイプ別に見る日本語指導モデル ❻

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