日本語指導ガイドライン
74/92

2           1/212                         ■1 児童の実態 ● 日常生活では支障のない程度の日本語の力がある。 ● 教科の学習への参加には、十分な日本語の力はまだ獲得できていない。 ■2 日本語指導の目標(「個別の指導計画」日本語指導の目標) ❶ 学級活動等で、教員や友達と積極的にコミュニケーションを取り、自信 をもって周囲と関わることができる。 ❷ 調べて理解したことや、気付いたこと、考えて伝えたいと思ったことを、 順序よく、筋道を立てて、相手に分かりやすく伝えながら学習に参加す ることができる。 ★本単元は②に基づき、「内容と日本語の統合学習」の授業の一環として実施  ❸ 自分の気持ちや感想、経験などを友達や先生などの周りの人に伝えな がら、協力し合って問題を解決したり、課題に取り組んだりすることが できる。 ■3 指導形態  「三角形」「四角形」の基本となる内容を先行学習することで、在籍学級での  学習に安心して取り組むことができる。また、他の学年の図形の学習にも生か  すことができる。日本語での説明だけでは理解が困難な児童も、作業や活動を  通して、図形の基本となる三角形や四角形の図形としての特徴を理解すること  ができる。また、ワークシートで「かこむ/つなぐ」作業をしながら学習する際に、  色シールを使い、指示する色や数を変えながら図を描く(線を引く)ような工夫  もでき、児童が楽しく活動することができる。 ■1 単元名JSL算数科 第2学年「三角形と四角形」 ■2 単元目標 【教科(算数科)】 ● 三角形、四角形の意味や、辺、頂点の意味を理解し、身の回りにある物 の中から三角形、四角形を見付けることができる。 【日本語】 ● 三角形と四角形に関わる教科の用語を理解し、三角形や四角形を説明 することができる。 ● 「かこむ」「むすぶ」という言葉を理解し、線や直線を引いて図を描くこ とができる。 ■3 展開[ 1 ] 対象児童について[ 2 ] 本単元について[ 3 ] 日本語指導案73語 彙具体的な様子主な学習活動表 現指導・支援の工夫 週1回 合計2時間、通級(他校) 複数指導かこみます(かこむ)、むすびます(むすぶ)、直線、三角形(さんかく)、四角形(しかく)、へん、ちょう点・ へんが○本あるので(三角形/四角形)です。・ ちょう点が○つあるので、(三角形/四角形) です。1 1年生までの図形を復習する T : これを二つの形に分けてくだ  さい。 S : (三角と四角に分ける。) T : この形は何ですか。 S : さんかくです。/しかくです。2 「かこみます/かこむ」を確認する。 T : 囲みます。囲みます。赤を囲み  ます。 S : 赤を囲みます。(赤を線で囲  む。) T : 緑と青を一緒に囲みます。(緑  と青を線で囲む。)3 「むすびます/むすぶ」を確認する。 T : 線のシールをまっすぐな線で  結びます。定規を使います。直  線で赤を囲みます。 S : 直線で結びます。(定規で緑の  点を結び、赤シール(大)を囲む。)● 日常語彙としての「さんかく」「しかく」を使えるかどうかを確認する。答えられない時は、教師が示す。● 赤・緑・青の三色のシールを貼ったワークシートを2種類用意し、色シールを線で囲む練習をさせる。● ゆっくり繰り返して言う。● 教師が赤シールを囲む操作を見せる。色や数を変え、繰り返し練習する。● 教師が緑と緑を結ぶ操作を見せる。● 定規で線を引くことを伝える。小学生【前半】タイプ Bタイプ別に見る日本語指導モデル ❺

元のページ  ../index.html#74

このブックを見る