1 ■1 生徒の実態 来日直後で、日本での学習経験がなく、日本語もこれから学ぶ。 ■2 日本語指導の目標(「個別の指導計画」日本語指導の目標) ❶ 挨拶や身の回りの物の名前、教師からの指示等を理解することがで きる。 ★本単元は①に基づき、「生活のための日本語」の授業の一環として実施 ❷ 支援を得て、授業に参加でき、教師の話の内容は大まかに理解できる。 ❸ 母語や母国での経験や自分の考え方について友人と話し合うことを通 して自己を認識し、将来の進路を具体的に描いて、学習に主体的に取 り組むことができる。 ■3 指導形態 毎月実施される避難訓練の目的と内容を理解することで、来日早々でも生 徒が目的をもって、真剣に戸惑わずに避難訓練に参加できるようになる。また、 実際に災害が起きても、学んだ知識を生かし、行動できるようになる。 中学生の場合には、生徒本人が日本で起こり得る災害の種類やとるべき行 動や準備等について理解するだけでなく、保護者や同じ国の人たちに必要な 情報を発信する役割を担うことも期待できる。[ 1 ] 対象生徒について[ 2 ] 本単元について[ 3 ] 日本語指導案 ■1 単元名 「避難訓練」 ■2 単元目標 ● 災害に関する言葉や表現を聞いて、理解することができる。 ● 避難訓練の際や緊急時に自分がとるべき行動を理解し、動くことができる。 ■3 展開67具体的な様子語 彙主な学習活動表 現指導・支援の工夫 週2回 合計4時間、通級(他校) グループ指導災害、地震、水害、火災、もぐります、避難します、避難訓練、ハザードマップ、危ない、集団下校、地区班、解散、引き取り・まず、○○ます。それから、○○します。・○○に避難します。・○○で解散します。「こわがりヒーロー」NHK for Schoolより1 日本で起こり得る災害について知る。 T : 日本にはどのような災害があ りますか。 S : 地震…。 T : そうですね。他にありますか。2 災害に応じた避難の仕方を実際に行動しながら確認する。 T : 地震のときは、まず、机の下に もぐります。それから、校庭に行 きます。 (「避難する」イラストを示しな がら)校庭に避難します。 (「おかしも」のイラストを示しな がら)おさない。かけない。しゃ べらない。もどらない。 ※ 水害や火災についても同様に 確認する。3 避難訓練について理解する。● 避難訓練時の放送を聞いたり、訓練の様子の写真を見たりしてイメージをつくる。● 「東京防災」やNHK for School(「こわがりヒーロー」等)の視聴覚資料を活用する。● 地震以外に、火災や水害なども確認する。● 「生活指導だより」(ルビ振り)を準備し、災害時の行動(「おかしも」等)を確認する。● 自治体で作成されている、多言語版の資料(「東京都防災ガイドブック」「東京くらし防災」等)を活用することもできる。● 実際の放送等も聞かせながら、机の下にもぐったりするなど、実際に行動させて確認する。中学生 1/2タイプ Aタイプ別に見る日本語指導モデル ❸
元のページ ../index.html#68